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新たな旅
322
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ジュー ジュー!!
美味しそうな音と香りを漂わせて夕飯の準備をしているイオリを騎士団の面々がヨダレを流しながら見つめていた。
「おっ!今日はなんだ?」
覗き込むマルクルはイオリが焼く鉄板の中を見つめた。
「“お好み焼き”って言うんですよ。
小麦粉に好きな具材を混ぜて焼いちゃうんです。
ソースが決め手なんです。焼き上がる順に召し上がってください。」
後ろではスコルが一生懸命に具材を混ぜていた。
「パンテオみたいな物か?」
パンテオとはこの国の屋台で売られる軽食でジャガイモを潰したものに卵を混ぜて野菜と一緒に薄く焼いた
チヂミのような物だった。
「パンテオも美味しいですけど、こっちのはフワフワトロトロですよ。
ボリュームもあってお腹いっぱいになるようにしました。」
「どれどれ・・・。うんまー!!これも旨いぞ!イオリ!
ソースが格別だな!これはいくらでもいけるぞ!!
お前らも食えよ!」
そう聞けば待つ事の出来ない騎士団員達が列を作りイオリが焼いていくお好み焼きを頬張っていた。
「なんだ?大変そうだな。」
ニコライとヴァルトが呑気にやってくるとイオリはソースとマヨネーズの器を渡しニッコリとした。
「じゃあ、手伝って下さい。ニコライさんがソースでヴァルトさんはマヨネーズですよ。
ナギとニナは鰹節と海苔をかけて皆さんにあげてね。」
「「はーい!」」
「俺らもやるのか?!」
公爵家の兄弟に手伝わせるイオリに騎士団員達も慌てたがニコライがゲラゲラ笑いながらもソースを手に取った。
「まぁ、良いじゃないか!旅の途中に階級も何もないさ。お前らも食べ終わったら手伝えよ。」
「「「「「はっ!」」」」」
ニコライに感化されたヴァルトも苦笑しながらもマヨネーズをお好み焼きにかけていった。
「まだですか?」
「早くして下さい。」
「腹へったー!」
「俺大盛りね!」
恐縮する騎士団の中、平然と並び催促をする男達がいた。
兄弟の従者達である。
「お前ら!主である私たちよりも先に食べるとは何事だ!?」
「そうだ!それに!マルクル!お前、さっき一番最初に食ってなかったか?」
従者達はニヤニヤとしながらもナギとニナから受け取るとお礼を言っていた。
「ありがとうございます。美味しそうですね。
良いじゃないですか。イオリが手伝いを頼んだのは御2人なんですから。」
「そうですよ。・・・美味しいです。先日のカレーも美味でしたが、これも癖になりそうです。」
「あつっ!ハフハフ。ほら早く!手が止まってます。」
「気にすんな。何個でも食べれるからな。」
そんな従者達に兄弟の怒号が飛んだ。
「「私たちも食べたいんだ!!」」
そんな、様子を公爵夫婦は微笑んで見ていた。
「はい、どーぞ。」
パティとヒューゴにより運ばれてきたお好み焼きに喜びフォークを手に取ると公爵夫婦と従者ノアは徐に口にした。
「熱いからお気をつけて下さい。」
ヒューゴが慌てて声を掛けると3人はニンマリと顔を合わせて
「「「美味しい!」」」
と喜び、フォークを進めていった。
「イオリのお好み焼きだよ。美味しいでしょー。」
自分の事のように喜ぶパティの頭を撫でて公爵は呟いた。
「最後の夕飯も驚くほど素晴らしかった。
明日には王都か・・・。何が待っているかな。」
見つめる王都の方角に太陽が沈んでいった。
美味しそうな音と香りを漂わせて夕飯の準備をしているイオリを騎士団の面々がヨダレを流しながら見つめていた。
「おっ!今日はなんだ?」
覗き込むマルクルはイオリが焼く鉄板の中を見つめた。
「“お好み焼き”って言うんですよ。
小麦粉に好きな具材を混ぜて焼いちゃうんです。
ソースが決め手なんです。焼き上がる順に召し上がってください。」
後ろではスコルが一生懸命に具材を混ぜていた。
「パンテオみたいな物か?」
パンテオとはこの国の屋台で売られる軽食でジャガイモを潰したものに卵を混ぜて野菜と一緒に薄く焼いた
チヂミのような物だった。
「パンテオも美味しいですけど、こっちのはフワフワトロトロですよ。
ボリュームもあってお腹いっぱいになるようにしました。」
「どれどれ・・・。うんまー!!これも旨いぞ!イオリ!
ソースが格別だな!これはいくらでもいけるぞ!!
お前らも食えよ!」
そう聞けば待つ事の出来ない騎士団員達が列を作りイオリが焼いていくお好み焼きを頬張っていた。
「なんだ?大変そうだな。」
ニコライとヴァルトが呑気にやってくるとイオリはソースとマヨネーズの器を渡しニッコリとした。
「じゃあ、手伝って下さい。ニコライさんがソースでヴァルトさんはマヨネーズですよ。
ナギとニナは鰹節と海苔をかけて皆さんにあげてね。」
「「はーい!」」
「俺らもやるのか?!」
公爵家の兄弟に手伝わせるイオリに騎士団員達も慌てたがニコライがゲラゲラ笑いながらもソースを手に取った。
「まぁ、良いじゃないか!旅の途中に階級も何もないさ。お前らも食べ終わったら手伝えよ。」
「「「「「はっ!」」」」」
ニコライに感化されたヴァルトも苦笑しながらもマヨネーズをお好み焼きにかけていった。
「まだですか?」
「早くして下さい。」
「腹へったー!」
「俺大盛りね!」
恐縮する騎士団の中、平然と並び催促をする男達がいた。
兄弟の従者達である。
「お前ら!主である私たちよりも先に食べるとは何事だ!?」
「そうだ!それに!マルクル!お前、さっき一番最初に食ってなかったか?」
従者達はニヤニヤとしながらもナギとニナから受け取るとお礼を言っていた。
「ありがとうございます。美味しそうですね。
良いじゃないですか。イオリが手伝いを頼んだのは御2人なんですから。」
「そうですよ。・・・美味しいです。先日のカレーも美味でしたが、これも癖になりそうです。」
「あつっ!ハフハフ。ほら早く!手が止まってます。」
「気にすんな。何個でも食べれるからな。」
そんな従者達に兄弟の怒号が飛んだ。
「「私たちも食べたいんだ!!」」
そんな、様子を公爵夫婦は微笑んで見ていた。
「はい、どーぞ。」
パティとヒューゴにより運ばれてきたお好み焼きに喜びフォークを手に取ると公爵夫婦と従者ノアは徐に口にした。
「熱いからお気をつけて下さい。」
ヒューゴが慌てて声を掛けると3人はニンマリと顔を合わせて
「「「美味しい!」」」
と喜び、フォークを進めていった。
「イオリのお好み焼きだよ。美味しいでしょー。」
自分の事のように喜ぶパティの頭を撫でて公爵は呟いた。
「最後の夕飯も驚くほど素晴らしかった。
明日には王都か・・・。何が待っているかな。」
見つめる王都の方角に太陽が沈んでいった。
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