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旅路〜デザリア〜
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全速全身で到着した砂漠の国“デザリア”
夜である為に、本来なら一日船で宿泊し、朝に大々的に王宮へ入るのが派手を好む“デザリア”としては望ましが、今回はそんな事も言ってられない。
王宮では既にディビットを迎え入れる準備は整っている。
王の采配だと聞けばディビットとて断る事はない。
荷物などは最低限を運ばせ、第2王子を筆頭に護衛を任された人間が一足先に王宮に向かった。
「心配か?」
一団を見送るイオリに再び船に登ってきたクロス伯爵が声をかけた。
「いいえ。
アレックスさんやロジャーさんがいるんです。
それにザックス・ヒル将軍が鍛え上げた騎士団の皆さんがついてます。
ディビットさんは大丈夫ですよ。」
「それならば、何故に不安気な顔をしておる?」
船酔いだけじゃあるまい?とばかりにイオリの顔を覗き込むクロス伯爵にイオリは苦笑した。
「・・・んー。
不確かな胸騒ぎがするんですよ。
“デザリア”の問題とはなんでしょう?」
同じように顔を顰めたクロス伯爵に肩をすくめイオリは自室に戻った。
ベッドが置かれただけの部屋だが、ここで過ごした事はほとんどない。
部屋の端に建てられたテントに入ると静まり返っていた。
「行ったか?」
小さな声を頼りにイオリが顔を向けると玄関脇で大剣を磨くヒューゴが見つめていた。
「子供達は?」
「もう、寝た。
見送ると言っていたが、流石に夜も深けた時間だからな。
むしろ“デザリア”の方もよっぽど切迫した状況なんだろう。
何か分かったか?」
ヒューゴの問いに首を横に振ったイオリは、自分もまた靴を脱いた。
「彼らがいる気がします。」
「まさか“エルフの里の戦士”か?
それならダンジョンが狙われているんだろうか。」
2人は“デザリア”が直面している問題に自分達も関わる可能性がある事を覚悟いした。
「なにはともあれ明日です。
明日になれば、ディビットさんから連絡が来るでしょう。
とりあえず、俺たちは・・・。」
「冒険者ギルドだな。」
明日の朝にイオリ達は“デザリア”の冒険者ギルドに行く事になっている。
旅をするのに必要な過程だ。
イオリはグッスリと眠る子供達に目をやると微笑んだ。
__________
『早く来ないかな。』
『もう少しだよ。』
『ここまで来れるかな?』
『大丈夫。これるよ。』
『アイツらも近づいてきてるよ。』
『うん・・・。』
『早く会いたいな。』
『そうだね。早く会えると良いな。』
__________
再び聞こえる会話にイオリは顔を顰めた。
手が届くようで届かない。
むず痒い感覚から逃げるようにイオリはゼンのフワフワの体を抱きしめた。
『・・・大丈夫?』
「大丈夫だよ。
明日から楽しみだね。」
不安を押し退けるように微笑むイオリの頬をゼンは頬擦りをした。
『1人じゃないよ。
僕もいるよ。』
ゼンが囁く声を子守唄にイオリは眠りの底に落ちていった。
夜である為に、本来なら一日船で宿泊し、朝に大々的に王宮へ入るのが派手を好む“デザリア”としては望ましが、今回はそんな事も言ってられない。
王宮では既にディビットを迎え入れる準備は整っている。
王の采配だと聞けばディビットとて断る事はない。
荷物などは最低限を運ばせ、第2王子を筆頭に護衛を任された人間が一足先に王宮に向かった。
「心配か?」
一団を見送るイオリに再び船に登ってきたクロス伯爵が声をかけた。
「いいえ。
アレックスさんやロジャーさんがいるんです。
それにザックス・ヒル将軍が鍛え上げた騎士団の皆さんがついてます。
ディビットさんは大丈夫ですよ。」
「それならば、何故に不安気な顔をしておる?」
船酔いだけじゃあるまい?とばかりにイオリの顔を覗き込むクロス伯爵にイオリは苦笑した。
「・・・んー。
不確かな胸騒ぎがするんですよ。
“デザリア”の問題とはなんでしょう?」
同じように顔を顰めたクロス伯爵に肩をすくめイオリは自室に戻った。
ベッドが置かれただけの部屋だが、ここで過ごした事はほとんどない。
部屋の端に建てられたテントに入ると静まり返っていた。
「行ったか?」
小さな声を頼りにイオリが顔を向けると玄関脇で大剣を磨くヒューゴが見つめていた。
「子供達は?」
「もう、寝た。
見送ると言っていたが、流石に夜も深けた時間だからな。
むしろ“デザリア”の方もよっぽど切迫した状況なんだろう。
何か分かったか?」
ヒューゴの問いに首を横に振ったイオリは、自分もまた靴を脱いた。
「彼らがいる気がします。」
「まさか“エルフの里の戦士”か?
それならダンジョンが狙われているんだろうか。」
2人は“デザリア”が直面している問題に自分達も関わる可能性がある事を覚悟いした。
「なにはともあれ明日です。
明日になれば、ディビットさんから連絡が来るでしょう。
とりあえず、俺たちは・・・。」
「冒険者ギルドだな。」
明日の朝にイオリ達は“デザリア”の冒険者ギルドに行く事になっている。
旅をするのに必要な過程だ。
イオリはグッスリと眠る子供達に目をやると微笑んだ。
__________
『早く来ないかな。』
『もう少しだよ。』
『ここまで来れるかな?』
『大丈夫。これるよ。』
『アイツらも近づいてきてるよ。』
『うん・・・。』
『早く会いたいな。』
『そうだね。早く会えると良いな。』
__________
再び聞こえる会話にイオリは顔を顰めた。
手が届くようで届かない。
むず痒い感覚から逃げるようにイオリはゼンのフワフワの体を抱きしめた。
『・・・大丈夫?』
「大丈夫だよ。
明日から楽しみだね。」
不安を押し退けるように微笑むイオリの頬をゼンは頬擦りをした。
『1人じゃないよ。
僕もいるよ。』
ゼンが囁く声を子守唄にイオリは眠りの底に落ちていった。
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