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王都 〜再会・王城②〜
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「アイツら王族が相手でも全く変わらんな。」
呆れた声を上げたのは、ヴァルトの従者であるマルクルだ。
「フフ。えぇ本当に。」
含み笑いをしたのはヴァルトのもう1人の従者トゥーレである。
アースガイル王が設けた席には王妃シシリアや息子達夫婦だけでなく、客人としてデザリア国の王妃ティエナにグランヌス国の皇太子ムネタカ、そしてミズガルド国の王弟で公爵のイグナート・カレリンが招かれていた。
アースガイルの王家一家が揃うだけでも、普通の貴族は緊張するし、ましてや平民であれば意識を保つのに精一杯だろう。
それが、イオリ達といえば、まるでご近所さんと話すかのようにリラックスした状態で会話を楽しんでいる。
「まぁ、唯一ヒューゴあたりの脇汗事情は心配してやるべきだと思うよ。」
苦笑するのはニコライの従者であるエドガーで、本来であれば生真面目なフラン辺りが顔を顰めそうなものだが、彼も慣れたもので大丈夫だろうと澄まし顔だ。
「やっぱり、おかしいっスよね!?
俺が変なのかと思ってました。」
ポーレット公爵家の従者達の会話に混ざったのはグランヌス国の皇太子ムネタカの従者であるロクだ。
ロク曰く、元々グランヌス国王家は他国との接触が少なく、こうやって王族同士の交流も先の事件から手紙を送り合う程度である。
その為、外交の知識が乏しく、あまりに和やかに楽しむ今回の茶会が普通なのかと驚いていたそうだ。
「であるならば、これは普通じゃないとお答えします。
イオリという共通の存在がいる事でアースガイル国王も堅苦しい面会を求めていません。
しかし、通常他国との交流は茶会1つとっても政争の道具にされる事もありますし、最悪には戦争という未来がある事もあるのです。
とてもデリケートなのですよ。」
トゥーレの助言にロクは真剣な顔で呟いた。
「やっぱり・・・。
イケダ屋のジジィの言った通りだった。」
ロクの呟きにトゥーレは首を傾げた。
「イケダ屋のジジィといえば、シノノメ・カンスケ殿の事でしょうか?
確か、グランヌスの隠密の棟梁であり王族の知恵袋だとお聞きしました。」
「おっと。
どうか、表舞台では海運商イケダ屋の当主カンザエモン・イケダでお願いします。
流石に恩あるアースガイル国に信義にもとる事は致しませんが、その他の国はまた別の話ですんで。」
「おやおや、それは失礼をしました。
イケダ屋の当主であるカンザエモン殿にはイオリ達が大変力になって頂いたと聞きました。
ホワイトキャビンのリルラ等は今も御商売でお世話になっているとか・・・。
ホワイトキャビンの本拠地はポーレットなんです。
どうぞ、一度グランヌスの方にも胸を張ってお越しいただきたいものですねぇ。」
ロクとトゥーレの掛け合いに少しの緊張間が入っている。
ポーレットの従者達は一応に和かであるが、1人で対峙するロクの背には冷や汗が流れている。
どうやら、カンスケの手の者がアースガイル国の各地やポーレットの街を訪れている事などお見通しのようだ。
「ハハハハ。
お手柔らかに・・・。」
ロクは昨日まで付いていたチョビ髭の場所を撫でた。
※※※※※ ※※※※※
書籍化第4巻宜しくお願いします!
コミカライズも第2巻が書籍化されました!是非、ご覧下さい。
呆れた声を上げたのは、ヴァルトの従者であるマルクルだ。
「フフ。えぇ本当に。」
含み笑いをしたのはヴァルトのもう1人の従者トゥーレである。
アースガイル王が設けた席には王妃シシリアや息子達夫婦だけでなく、客人としてデザリア国の王妃ティエナにグランヌス国の皇太子ムネタカ、そしてミズガルド国の王弟で公爵のイグナート・カレリンが招かれていた。
アースガイルの王家一家が揃うだけでも、普通の貴族は緊張するし、ましてや平民であれば意識を保つのに精一杯だろう。
それが、イオリ達といえば、まるでご近所さんと話すかのようにリラックスした状態で会話を楽しんでいる。
「まぁ、唯一ヒューゴあたりの脇汗事情は心配してやるべきだと思うよ。」
苦笑するのはニコライの従者であるエドガーで、本来であれば生真面目なフラン辺りが顔を顰めそうなものだが、彼も慣れたもので大丈夫だろうと澄まし顔だ。
「やっぱり、おかしいっスよね!?
俺が変なのかと思ってました。」
ポーレット公爵家の従者達の会話に混ざったのはグランヌス国の皇太子ムネタカの従者であるロクだ。
ロク曰く、元々グランヌス国王家は他国との接触が少なく、こうやって王族同士の交流も先の事件から手紙を送り合う程度である。
その為、外交の知識が乏しく、あまりに和やかに楽しむ今回の茶会が普通なのかと驚いていたそうだ。
「であるならば、これは普通じゃないとお答えします。
イオリという共通の存在がいる事でアースガイル国王も堅苦しい面会を求めていません。
しかし、通常他国との交流は茶会1つとっても政争の道具にされる事もありますし、最悪には戦争という未来がある事もあるのです。
とてもデリケートなのですよ。」
トゥーレの助言にロクは真剣な顔で呟いた。
「やっぱり・・・。
イケダ屋のジジィの言った通りだった。」
ロクの呟きにトゥーレは首を傾げた。
「イケダ屋のジジィといえば、シノノメ・カンスケ殿の事でしょうか?
確か、グランヌスの隠密の棟梁であり王族の知恵袋だとお聞きしました。」
「おっと。
どうか、表舞台では海運商イケダ屋の当主カンザエモン・イケダでお願いします。
流石に恩あるアースガイル国に信義にもとる事は致しませんが、その他の国はまた別の話ですんで。」
「おやおや、それは失礼をしました。
イケダ屋の当主であるカンザエモン殿にはイオリ達が大変力になって頂いたと聞きました。
ホワイトキャビンのリルラ等は今も御商売でお世話になっているとか・・・。
ホワイトキャビンの本拠地はポーレットなんです。
どうぞ、一度グランヌスの方にも胸を張ってお越しいただきたいものですねぇ。」
ロクとトゥーレの掛け合いに少しの緊張間が入っている。
ポーレットの従者達は一応に和かであるが、1人で対峙するロクの背には冷や汗が流れている。
どうやら、カンスケの手の者がアースガイル国の各地やポーレットの街を訪れている事などお見通しのようだ。
「ハハハハ。
お手柔らかに・・・。」
ロクは昨日まで付いていたチョビ髭の場所を撫でた。
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