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王城 〜旅支度〜
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「あら?」
ナギとニナがクォーレル伯爵親子と会話をしていると、図書室の奥からココ・リード改め、ココ・リーヴル公爵夫人が両手いっぱいに本を持って現れた。
その隣りではイオリの従魔であるバトルホースのアウラが器用にも頭に数冊の本を乗せて追随している。
「あっ。ココちゃん。
ゼンちゃんが1人で王城をお散歩してたのをクォーレル伯爵が連れてきてくれたの。」
ニナが胸に抱いたゼンを見せると、ココ・リーヴルは再び「あらあら」と微笑んだ。
「それは、ご親切に有難う御座います。」
クォーレル伯爵親子は本を何冊も手にするココ・リーヴルに慌てた様に手を差し伸ばした。
「手伝います。」
クォーレル伯爵の息子に手伝ってもらいながらもココ・リーヴルはテーブルに本を乗せると「ふぅ」と息を吐き微笑んだ。
「有難うございます。助かりました。
良い資料の本を1冊見つけると、あれもこれもと欲張ってしまうんです。」
アウラの頭に重ねられた本を丁寧に受け取ってやりながら、クォーレル伯爵はテーブルに並べられた本を見渡した。
「こちらがリーヴル公爵夫人が携わっている絵本事業の作業なのですか?」
ココ・リーヴルが世界中に伝わる話を御伽話として絵本に残している事は有名な話だった。
彼女の手掛けた絵本の多くは子供達の教育に使われているが、年々大人達の中にも愛読者が増えているそうだ。
「そうなのです。
アースガイル国だけでなく、世界中から御伽話の題材を集めているのです。
こちらはデザリア。こちらがミズガルドです。
面白いのは国や考え方の違う土地でも同じ様な内容の逸話残っていたりするのですよ。
クォーレル伯爵もご興味おありですか?」
話を聞きながら興味深く本を手にするクォーレル伯爵にココ・リーヴルは目を煌めかせた。
「えぇ。
学院時代に歴史書や神話に触れていたのですが、リーヴル公爵夫人が手掛ける御伽話は少し違いますよね?
何というか・・・学問書よりも創作性も強くて楽しく読む事が出来ます。」
クォーレル伯爵の言葉にココ・リーヴルは嬉しそうに手を叩いた。
「そうなんです。
あくまでも歴史や神話は御伽話のヒントで、子供達に伝えたいのは道徳や倫理といった部分なのです。」
「なるほど。」
「これもイオリさんの提案なんですよ。」
「何とイオリ君の?
それはまた興味深い。」
「そうでしょう?
子供達に御伽話を届けるお手伝いをする様になって、毎日がとっても楽しいのです。
今は古来の魔女と魔王のお話をまとめているのですが、先程こちらの資料を見つけまして・・・。」
「ほうほう。
それは楽しそうだ。
なるほど、なるほど・・・。」
ココ・リーヴルとクォーレル伯爵が夢中になって話しているのを子供達とクォーレル伯爵の息子は苦笑して見つめていた。
「騒がしくしてすまない。
普段は大人しい父なんだが、興味深い事が目の前にあると饒舌で話が終わらなくなるんだ。」
クォーレル伯爵の息子が頭を掻くと、ナギとニナは楽しそうに微笑んだ。
「僕たちの周りもそんな人ばかりです。
クォーレル伯爵は優しい人って知ってるから大丈夫です。
ナギです。こちらはニナ。
ゼンちゃんを連れて来てくれて有難うございます。」
「ありがとうございます。」
ナギが手を差し出すと、クォーレル伯爵の息子もニッコリと笑った。
「ラフ・クォーレルだ。
父のオネストと共に宜しく頼む。」
爽やか青年の挨拶にナギは思わず言った。
「あっ。クォーレル伯爵の名前初めて知った。」
「・・・父上。
名乗るの悪れてるじゃないか。」
3人は顔を見合わせ笑い出すのだった。
※※※※※ ※※※※※
書籍化第4巻宜しくお願いします!
コミカライズも第2巻が書籍化されました!是非、ご覧下さい。
ナギとニナがクォーレル伯爵親子と会話をしていると、図書室の奥からココ・リード改め、ココ・リーヴル公爵夫人が両手いっぱいに本を持って現れた。
その隣りではイオリの従魔であるバトルホースのアウラが器用にも頭に数冊の本を乗せて追随している。
「あっ。ココちゃん。
ゼンちゃんが1人で王城をお散歩してたのをクォーレル伯爵が連れてきてくれたの。」
ニナが胸に抱いたゼンを見せると、ココ・リーヴルは再び「あらあら」と微笑んだ。
「それは、ご親切に有難う御座います。」
クォーレル伯爵親子は本を何冊も手にするココ・リーヴルに慌てた様に手を差し伸ばした。
「手伝います。」
クォーレル伯爵の息子に手伝ってもらいながらもココ・リーヴルはテーブルに本を乗せると「ふぅ」と息を吐き微笑んだ。
「有難うございます。助かりました。
良い資料の本を1冊見つけると、あれもこれもと欲張ってしまうんです。」
アウラの頭に重ねられた本を丁寧に受け取ってやりながら、クォーレル伯爵はテーブルに並べられた本を見渡した。
「こちらがリーヴル公爵夫人が携わっている絵本事業の作業なのですか?」
ココ・リーヴルが世界中に伝わる話を御伽話として絵本に残している事は有名な話だった。
彼女の手掛けた絵本の多くは子供達の教育に使われているが、年々大人達の中にも愛読者が増えているそうだ。
「そうなのです。
アースガイル国だけでなく、世界中から御伽話の題材を集めているのです。
こちらはデザリア。こちらがミズガルドです。
面白いのは国や考え方の違う土地でも同じ様な内容の逸話残っていたりするのですよ。
クォーレル伯爵もご興味おありですか?」
話を聞きながら興味深く本を手にするクォーレル伯爵にココ・リーヴルは目を煌めかせた。
「えぇ。
学院時代に歴史書や神話に触れていたのですが、リーヴル公爵夫人が手掛ける御伽話は少し違いますよね?
何というか・・・学問書よりも創作性も強くて楽しく読む事が出来ます。」
クォーレル伯爵の言葉にココ・リーヴルは嬉しそうに手を叩いた。
「そうなんです。
あくまでも歴史や神話は御伽話のヒントで、子供達に伝えたいのは道徳や倫理といった部分なのです。」
「なるほど。」
「これもイオリさんの提案なんですよ。」
「何とイオリ君の?
それはまた興味深い。」
「そうでしょう?
子供達に御伽話を届けるお手伝いをする様になって、毎日がとっても楽しいのです。
今は古来の魔女と魔王のお話をまとめているのですが、先程こちらの資料を見つけまして・・・。」
「ほうほう。
それは楽しそうだ。
なるほど、なるほど・・・。」
ココ・リーヴルとクォーレル伯爵が夢中になって話しているのを子供達とクォーレル伯爵の息子は苦笑して見つめていた。
「騒がしくしてすまない。
普段は大人しい父なんだが、興味深い事が目の前にあると饒舌で話が終わらなくなるんだ。」
クォーレル伯爵の息子が頭を掻くと、ナギとニナは楽しそうに微笑んだ。
「僕たちの周りもそんな人ばかりです。
クォーレル伯爵は優しい人って知ってるから大丈夫です。
ナギです。こちらはニナ。
ゼンちゃんを連れて来てくれて有難うございます。」
「ありがとうございます。」
ナギが手を差し出すと、クォーレル伯爵の息子もニッコリと笑った。
「ラフ・クォーレルだ。
父のオネストと共に宜しく頼む。」
爽やか青年の挨拶にナギは思わず言った。
「あっ。クォーレル伯爵の名前初めて知った。」
「・・・父上。
名乗るの悪れてるじゃないか。」
3人は顔を見合わせ笑い出すのだった。
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書籍化第4巻宜しくお願いします!
コミカライズも第2巻が書籍化されました!是非、ご覧下さい。
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