409 / 453
旅路 〜ダグスクへ〜
407
「さぁ、イオリさん特製ワイルドブルのステーキを召し上がれ。」
テーブルに乗せられたステーキの山盛りに子供達は完成を上げた。
「やったぁぁぁ!」
「凄い・・・。」
「ボク最初はお野菜欲しい。」
「ニナのお肉とってぇ。」
食べやすいようにカットされたステーキは炭火の香ばしい香りが立ち、見た目の迫力も抜群だ。
「これは凄いな。」
流石のヒューゴも思わずといった様子で喉をゴクリと鳴らしている。
「ワイルドブルは牛の魔獣の一種だけど、食べ応えのある肉が特徴なんだ。
食べやすいようにスジは切ってあるし、柔らくなる食べられる様に仕込みもしてあるよ。
塩コショウだけでも美味しいけれど、俺特製のソースも使ってみて。
こっちにはグリルした野菜だけじゃなくてグツグツに焼いたガーリックもあるよ。」
渾身の料理を楽しむ子供達にイオリは微笑む。
「アウラには野菜たっぷり用意してあるからね。
お肉と一緒にどうぞ。
ゼン。
頬張りすぎると喉詰まらせるよ。」
夢中になっている従魔への心配りも忘れない。
「お肉最高!!
これならパティずっと食べられるよ。
ワイルドブルだっけ?
次も見つけたら絶対に仕留める。」
「こら。パティ。
依頼じゃないなら食べる分だけだよ。
あっ。ソースいる?」
ご機嫌なパティと嗜めるスコル。
双子はずっと一緒でずっと変わらない。
差し出された皿にスコルがソースをかけてやると、パティはお肉を頬張り満足そうにニコニコとした。
「玉ねぎはトロトロ。
レタスはシャキシャキ。
ジャガイモはホクホク。
こっちのお肉はムギュムギュ。
さっきのお肉より柔らかい。
・・・美味しい。」
皿に乗った食べ物を1つ1つ堪能しているナギも楽しそうだ。
「これは何だろう?」と考え込むナギの食事の速度は遅い事もある。
だが、そういう時ほど好きな物を食べている時だとイオリは知っていた。
「兄さま。
ニナ、お肉とインゲン食べる。」
「おっ。
良い組み合わせだな。
俺は肉にソースをかけてガーリックと一緒だ。」
歳の離れた兄妹のヒューゴとニナであるが、いつでも仲が良い。
子供達の父親の役目も意識しているヒューゴであるが、ニナの時と場所を選ばない甘えにはめっぽう甘いのは変わらない。
今も口を開けるニナにソースがかかったステーキを自分が食べると言っていたのにガーリックと共に食べさせている。
イオリは微笑む。
絶対神リュオンから授かった力が失われも家族は変わらなかった。
そして、再び力が戻ってもそれは変わらない。
変わらない日常をイオリは殊の外、心地良く感じていた。
パチン パチン
テーブルの後方で焚き火の音がする。
何か心優しい感覚が湧き出してイオリは微笑み振り返った。
「ソル?」
※※※※※ ※※※※※
書籍化第4巻宜しくお願いします!
コミカライズも第2巻が書籍化されました!是非、ご覧下さい。
テーブルに乗せられたステーキの山盛りに子供達は完成を上げた。
「やったぁぁぁ!」
「凄い・・・。」
「ボク最初はお野菜欲しい。」
「ニナのお肉とってぇ。」
食べやすいようにカットされたステーキは炭火の香ばしい香りが立ち、見た目の迫力も抜群だ。
「これは凄いな。」
流石のヒューゴも思わずといった様子で喉をゴクリと鳴らしている。
「ワイルドブルは牛の魔獣の一種だけど、食べ応えのある肉が特徴なんだ。
食べやすいようにスジは切ってあるし、柔らくなる食べられる様に仕込みもしてあるよ。
塩コショウだけでも美味しいけれど、俺特製のソースも使ってみて。
こっちにはグリルした野菜だけじゃなくてグツグツに焼いたガーリックもあるよ。」
渾身の料理を楽しむ子供達にイオリは微笑む。
「アウラには野菜たっぷり用意してあるからね。
お肉と一緒にどうぞ。
ゼン。
頬張りすぎると喉詰まらせるよ。」
夢中になっている従魔への心配りも忘れない。
「お肉最高!!
これならパティずっと食べられるよ。
ワイルドブルだっけ?
次も見つけたら絶対に仕留める。」
「こら。パティ。
依頼じゃないなら食べる分だけだよ。
あっ。ソースいる?」
ご機嫌なパティと嗜めるスコル。
双子はずっと一緒でずっと変わらない。
差し出された皿にスコルがソースをかけてやると、パティはお肉を頬張り満足そうにニコニコとした。
「玉ねぎはトロトロ。
レタスはシャキシャキ。
ジャガイモはホクホク。
こっちのお肉はムギュムギュ。
さっきのお肉より柔らかい。
・・・美味しい。」
皿に乗った食べ物を1つ1つ堪能しているナギも楽しそうだ。
「これは何だろう?」と考え込むナギの食事の速度は遅い事もある。
だが、そういう時ほど好きな物を食べている時だとイオリは知っていた。
「兄さま。
ニナ、お肉とインゲン食べる。」
「おっ。
良い組み合わせだな。
俺は肉にソースをかけてガーリックと一緒だ。」
歳の離れた兄妹のヒューゴとニナであるが、いつでも仲が良い。
子供達の父親の役目も意識しているヒューゴであるが、ニナの時と場所を選ばない甘えにはめっぽう甘いのは変わらない。
今も口を開けるニナにソースがかかったステーキを自分が食べると言っていたのにガーリックと共に食べさせている。
イオリは微笑む。
絶対神リュオンから授かった力が失われも家族は変わらなかった。
そして、再び力が戻ってもそれは変わらない。
変わらない日常をイオリは殊の外、心地良く感じていた。
パチン パチン
テーブルの後方で焚き火の音がする。
何か心優しい感覚が湧き出してイオリは微笑み振り返った。
「ソル?」
※※※※※ ※※※※※
書籍化第4巻宜しくお願いします!
コミカライズも第2巻が書籍化されました!是非、ご覧下さい。
あなたにおすすめの小説
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
忘れられた幼な妻は泣くことを止めました
帆々
恋愛
アリスは十五歳。王国で高家と呼ばれるう高貴な家の姫だった。しかし、家は貧しく日々の暮らしにも困窮していた。
そんな時、アリスの父に非常に有利な融資をする人物が現れた。その代理人のフーは巧みに父を騙して、莫大な借金を負わせてしまう。
もちろん返済する目処もない。
「アリス姫と我が主人との婚姻で借財を帳消しにしましょう」
フーの言葉に父は頷いた。アリスもそれを責められなかった。家を守るのは父の責務だと信じたから。
嫁いだドリトルン家は悪徳金貸しとして有名で、アリスは邸の厳しいルールに従うことになる。フーは彼女を監視し自由を許さない。そんな中、夫の愛人が邸に迎え入れることを知る。彼女は庭の隅の離れ住まいを強いられているのに。アリスは嘆き悲しむが、フーに強く諌められてうなだれて受け入れた。
「ご実家への援助はご心配なく。ここでの悪くないお暮らしも保証しましょう」
そういう経緯を仲良しのはとこに打ち明けた。晩餐に招かれ、久しぶりに心の落ち着く時間を過ごした。その席にははとこ夫妻の友人のロエルもいて、彼女に彼の掘った珍しい鉱石を見せてくれた。しかし迎えに現れたフーが、和やかな夜をぶち壊してしまう。彼女を庇うはとこを咎め、フーの無礼を責めたロエルにまで痛烈な侮蔑を吐き捨てた。
厳しい婚家のルールに縛られ、アリスは外出もままならない。
それから五年の月日が流れ、ひょんなことからロエルに再会することになった。金髪の端正な紳士の彼は、彼女に問いかけた。
「お幸せですか?」
アリスはそれに答えられずにそのまま別れた。しかし、その言葉が彼の優しかった印象と共に尾を引いて、彼女の中に残っていく_______。
世間知らずの高貴な姫とやや強引な公爵家の子息のじれじれなラブストーリーです。
古風な恋愛物語をお好きな方にお読みいただけますと幸いです。
ハッピーエンドを心がけております。読後感のいい物語を努めます。
※小説家になろう様にも投稿させていただいております。
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
【完結】能力が無くても聖女ですか?
天冨 七緒
恋愛
孤児院で育ったケイトリーン。
十二歳になった時特殊な能力が開花し、体調を崩していた王妃を治療する事に…
無事に王妃を完治させ、聖女と呼ばれるようになっていたが王妃の治癒と引き換えに能力を使い果たしてしまった。能力を失ったにも関わらず国王はケイトリーンを王子の婚約者に決定した。
周囲は国王の命令だと我慢する日々。
だが国王が崩御したことで、王子は周囲の「能力の無くなった聖女との婚約を今すぐにでも解消すべき」と押され婚約を解消に…
行く宛もないが婚約解消されたのでケイトリーンは王宮を去る事に…門を抜け歩いて城を後にすると突然足元に魔方陣が現れ光に包まれる…
「おぉー聖女様ぁ」
眩い光が落ち着くと歓声と共に周囲に沢山の人に迎えられていた。ケイトリーンは見知らぬ国の聖女として召喚されてしまっていた…
タイトル変更しました
召喚されましたが聖女様ではありません…私は聖女様の世話係です
私から略奪婚した妹が泣いて帰って来たけど全力で無視します。大公様との結婚準備で忙しい~忙しいぃ~♪
百谷シカ
恋愛
身勝手な理由で泣いて帰ってきた妹エセル。
でも、この子、私から婚約者を奪っておいて、どの面下げて帰ってきたのだろう。
誰も構ってくれない、慰めてくれないと泣き喚くエセル。
両親はひたすらに妹をスルー。
「お黙りなさい、エセル。今はヘレンの結婚準備で忙しいの!」
「お姉様なんかほっとけばいいじゃない!!」
無理よ。
だって私、大公様の妻になるんだもの。
大忙しよ。
【完結】竜人が番と出会ったのに、誰も幸せにならなかった
凛蓮月@騎士の夫〜発売中です
恋愛
【感想をお寄せ頂きありがとうございました(*^^*)】
竜人のスオウと、酒場の看板娘のリーゼは仲睦まじい恋人同士だった。
竜人には一生かけて出会えるか分からないとされる番がいるが、二人は番では無かった。
だがそんな事関係無いくらいに誰から見ても愛し合う二人だったのだ。
──ある日、スオウに番が現れるまでは。
全8話。
※他サイトで同時公開しています。
※カクヨム版より若干加筆修正し、ラストを変更しています。
「美しい女性(ヒト)、貴女は一体、誰なのですか?」・・・って、オメエの嫁だよ
猫枕
恋愛
家の事情で12才でウェスペル家に嫁いだイリス。
当時20才だった旦那ラドヤードは子供のイリスをまったく相手にせず、田舎の領地に閉じ込めてしまった。
それから4年、イリスの実家ルーチェンス家はウェスペル家への借金を返済し、負い目のなくなったイリスは婚姻の無効を訴える準備を着々と整えていた。
そんなある日、領地に視察にやってきた形だけの夫ラドヤードとばったり出くわしてしまう。
美しく成長した妻を目にしたラドヤードは一目でイリスに恋をする。
「美しいひとよ、貴女は一体誰なのですか?」
『・・・・オメエの嫁だよ』
執着されたらかなわんと、逃げるイリスの運命は?
