番なんて要らない

桜 晴樹

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気になるあいつ

気になるあいつ。でも嫌い2

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「はぁ。俺は‥。」

「ね。楽しいよ?」

拓人が断ろうと口を開きかけるが、ミキちゃんの笑顔での説得に、拓人は躊躇した。
珍しいと思うが、何気に見てしまった、ミキちゃんの笑顔の裏に、圧を感じるのは何故だろう。

「お邪魔させてもらう‥。」

拓人が、ミキちゃんに圧されるとは。想像も出来なかった。
何時も俺は、拓人に流されてしまうが、ミキちゃんには効果がないらしい。
流石、俺の天使。
だが、どうするか。拓人が行くとなると、俺のテンションが下がって行く気が失せるな‥。

「どうしたの?」

俺が考え込んでる間に、ミキちゃんの旦那つがいが、いつの間にかいて俺の顔を覗き込んでいる。
修二さん。αなのに、物腰が柔らかく、俺に対してもいつでも優しい人だ。
ミキちゃんの隣に立つと、二人で一つって感じになるんだよな。
これが番パワー?俺は何を考えているのか‥。時々分かんなくなる。

「‥修二さん。」

「ふはっ。同い年なんだからさん付けっておかしくない?」

俺は何故か、修二さんは呼び捨て出来ない。なんか呼び捨てしづらい程、俺らと違う気がする。

「修二も来るんだよ。だから、二人とも遠慮しないで、ね?」

そんな風にお願いされてしまったら行くしかない。
そうして、俺達はミキちゃんの別荘に行く事になった。



〈楽しい夏休み編〉


青い空、白い雲、そして緑生い茂る森の中。
ミキちゃんの別荘は長野の山の中でした。
長野の山の中って流石金持ち(偏見)だ。
車でも行ける所なのだが、途中で降りた。森の中でも気持ち良いスポットがあるみたいで、そこを見せたいと言われ、山道をひたすら登ってます。ひたすら登って少し降りて、また登って急勾配になっている所で足滑らしそうになったりして3時間‥。運動苦手な俺には大変だ。本当はそこまで時間かからないらしいんだけどね‥。

「ふへへはは‥はぁ‥はぁ‥。」

なんかラリってくる。こんなに汗かく事ないんだけど、辛いんだけど辛くないんだ。だんだん気持ち良くなってくる。意識も飛びそう‥。てか、今どこなのここ。。。

「もうそろそろだから頑張って!」

ミキちゃんに励まされながらも、俺の足は雛鳥の様に震えながらも歩き続ける。さり気なく拓人が、ずっと支えてくれている。
時々、気にしてくれる修二さんも励ましてくれる。俺は皆の足を引っ張っている自覚がある。
帰ったら運動しようそうしよう。と、只只管に思いながら歩いた。
そうしていたら、緑の森っぽい所から、開けてきてきて、岩だらけのコースになっていった。そこを登っていって、またひたすら上を目指して行った。
上はもう直ぐ其処だ。
テンションが高くなる俺。
そうしてー‥。

〈山頂〉

「う‥わぁあっ!!!」

そこは、とても見晴らしが良く、富士山が大きく大きく見えた。流石に長野は富士山が凄く近い。大きさに驚きしか感じない。そして、他の山々も果てしなく‥。
そして、雲の上なのか?下が白い霧に覆われて見えない。
自然の大きさに只々圧巻させられました。
自分の今迄の事なんて吹っ飛ぶ。あまりにも小さい事や小さな事で悩んでいた事なんて、この自然の前だと何にもならない。俺、なんていうか‥生まれ変わった気分になるよ。

「凄いな‥。」

「ね、来てよかったでしょ?」

「うん!最高だ!」


但し、帰るのが地獄でした。
余りにも動いた事が無かった俺の身体は、非常に酷使してしまったらしく、帰りは皆さんに介抱されながら降りました‥。
足が千鳥足にも成らず、完全にお荷物になりました。
その俺を運んでくれたのは、拓人だった。ずっと拓人に背負われての下山で、俺は体力を付けようと改めて思った。
拓人の背中が、あまりにも暖かく、気持ち良い振動で俺はいつの間にか転た寝していたらしい。
そうして気付いたら、ミキちゃんの別荘に着いていた‥。

___

2021年4月14日更新
2022年1月19日編集作業完了
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