気付いたら異世界でしたってそんな漫画みたいな(1話から修正中)

桜 晴樹

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旅立ち。

隣国5

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帰りの馬車が気持ち良く、案外騎士団長の膝の上も悪くないかもしれない。そんな微睡の中にいた。不意に、馬車が大きく揺れた。

「!!」

馬の嘶き、御者の悲鳴、護衛の騎士達の叫び声。
一気に戦場に駆り出されたかの如くの轟音が響く。

「えっ、?!な、何が起こってんの?!」

騎士団長が落ちそうになる俺を強く抱きとめ、動揺する俺を宥める様に、頭を撫でた。

「大丈夫だ。直ぐに終わる。殿下、タスクをお願いします。」

「ああ。」

騎士団長が颯爽と馬車を降り、直ぐに馬車の扉を閉める。
俺は、去って行く騎士団長の背中を見送りながら緊張で吐きそうになっていた。

「アリス‥。私達が必ず君を守るよ。それに知っているだろう?うちの精鋭達が強いのは。」

精鋭達とは、騎士団長のロード、魔術団長のクロノを筆頭にした人達。その精鋭部隊をひきつれている方が、特に卓越した力を持っている王太子でもあるノイシュだ。
この国に来るまでにも竜と戦ったり魔族とも交戦した。だからその力は分かっている。頭では分かっているが、まだ体が慣れていない。

「っ、俺、分かってます。」

あとは、自分がすべき事は祈りだ。が、何かとの交戦をしている音が激しく体が震えている。

「ふっ。アリス。」

優しく見つめ、俺の震える手を握った。

「大丈夫。」

大丈夫だと、優しく囁いてあやす様に俺を抱きしめた。

「ノイシュ王子?」

皆が、戦っている中で俺は王子に震える体を抱きしめられてあやされるなんて情けない。

「俺に波長を合わせて?」

耳元で王子の囁き。

「、は、はい。」

イケメン何をやってもすごい。色気とか男の俺にやめてください。でも、そのおかげか震えは止まった。
王子に波長を合わせ、祈りを込める。
ここに来るまで、クロノさんに教えてもらったんだけど、まだ一人では不慣れだったから助かる。
祈ると俺の身体から発光して来て辺りを包む。

「タスク!もう大丈夫だ。」

あまり時間は経っていなかったと思う。馬車の扉が開いて騎士団長が声をかけてくれた。その肩越しに見えるのはクロノさん。アデル王子。
何ものかの奇襲が終わったと告げた。








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