フレイアの冒険

桜 晴樹

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初代の主人と同じ魂の色を持つ少年がいる。
(え、なんでここ森の中!)
最近では、フレイアが魔物を討伐したせいか、殆ど見なくなってきている。
だが、危ない森の中なのは変わらない。
「あー、と、ドラゴン?」
少年がフレイアを見て聞いてきた。
「うん、あってるけど、君は僕のこと怖く無いの?」
昔、人間に姿を見られて恐れられてしまった事がある。それからは、あまり人里に行かなくなってしまった。
「まあ、怖く無いわけではないよ。でも‥」
最後の方が小さくて聞き取れなかった。
「なに?」
「あ、伝説があるから。」
ドラゴンと人の竜騎士伝説。
それは、一人の少年が、小さなトカゲの様な竜と出会い、一人の立派な騎士として成長する物語。フレイアと主人の物語だ。
「わあ、まだ知ってくれてる人いるんだね!」
フレイアは、嬉しくなってしまう。小さな少年の前に伏せの状態になった。
(ふふっ。嬉しい。まだ僕たちの事知ってくれていて、そしてそれが、主人と同じ魂の色を持つ者だなんて‥。)
まるで、主人に甘える犬の様なフレイアの態度に、少年は戸惑う。
(俺の知ってる物語のフレイアとは違うな‥。)
少年、ミーヤ・カムイは転生者だ。転生前は三谷琴乃。女みたいな名前だが男だ。
ミーヤは、10歳になったばかりの頃に、病気で死にかけた。それを機に前世日本の男性として性を受けていた記憶を思い出した。
好きな漫画に、竜騎士物語があった。それには竜のフレイアと青年の事が書かれており、暇つぶしに読んでいた。
だが、ある日、病気で死んだ。
目が覚めたら、竜騎士物語の中だった訳だ。
だが、知ってる物語よりも何百年も先の世界だったが。
気になって、フレイアがいるという森に入ってみた所に、フレイア本人と遭遇した。
(まさか出逢えるとは思わんよな‥。偶然とはいえ‥。)
偶然とはいえ凄い確率だと思った。
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