邪神の使徒

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楽しい。
久しぶりにそう感じていた。
人数が四人と少ない小隊だが戦闘で役に立ってるのだろう。
ほとんどの部隊に歓迎されて、隊員ともそれなりに仲良くなって来ていた。
一ヶ月が過ぎた頃から、怪我人、死亡者が共に増え始めた。
二ヶ月を過ぎた頃には、対聖国の北側の大部隊が敗北した。
領土が減ることはなかったものの、国民に大きな不安を与えた。
今他で敗北すればこの国は内部から崩れるかもしれない。
それでも俺たち小隊は後方支援を続け、戦線は改善したかに見えた。
対共和国で大敗するまでは。
どんどん支配地は減っていき、支援小隊でさえ戦闘に巻き込まれることが増えてきた。
俺たちは幸い一人も欠けること無く、後方支援を続けれていた。
戦果が上がらず物価の上昇などで治安が悪化する。
治安が悪化することでそちらに人員を取られる。
そして戦果が上がりにくくなる。
そのため治安がさらに悪化する。
この悪循環が帝国を苦しめた。
また皇帝達が死んだことで跡を継いだその長男も、父親に及ばず国が一つになれない原因となっている。
帝国兵は今大体三万人。
それに対し聖国兵、五万人。
共和国兵四万人。
聖国、共和国共に治安維持などのため実際は共に三万人以下。
ただ帝国側も治安維持に人員を裂く必要があるため、それぞれの国と一対一で限界だった。
東側が海だったこともあり西側一方からしか攻められない、とは言え二国同時に相手取るには、力不足だった。