現実世界の元勇者

瀬方

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「すいません。ゴブリンの群れを倒した人ですよね」
「ええ、そうですが」
「少し話を聞いてもらえませんか」
声をかけてきた、男性が少し嬉しそうにそういった。
「はい。いいですが、何の話ですか」
「では本題から話しましょう。僕らと一緒に活動しませんか」
「誰だか分からない人の誘いに、応えると思いますか」
「そうでした。すいません。僕は神埼 玲央と言います」
「それでも断りますよ」
「なぜですか。支援する環境も整って、安全でみんなのためになるんですよ」
玲央にとって以外だったようだ。
「まず、あなた達の力がわかりません。そして俺には、ゴブリンの群れを倒せるだけの実力がある。だからそんなに戦力もいらない。そんな状況なので、あなた達のチームに入るメリットがないのです」
「あなたはこの世界を救いたいと、思わないのですか」
「思わないよ。俺にとって大切な人は、多分今一人だけだ。そしてそいつにも生きる力を与えた。もう自分から戦う理由もないんだ」
「今もモンスターや、それに便乗した人に苦しめられている人がいるんだ。どうしてその人達を救おうと思えないんだ」
玲央からすれば、力ある人がみんなのために、力を使うのは当然なんだろう。
「俺はもう他人のために、力を使おうとは思わない。巻き込まれたらそれに対応する。それ以上にはなにもしない」
「どうしてそう、自分勝手しか考えられないんだ。あなたや僕らのは力がある。あなたなんか特に、二級は確実に倒せるだけの実力がある。何でみんなのために使おうと思えないんだ」
怒ってるが俺には関係ない。
「お前の考えはわかった。だが俺には関係ない。さっきもいったとうり、自分のての届く範囲でさえ守ろうと思わない。話がそれだけなら、俺はもうどっかいかせてもらう」
玲央は不満そうだったが、気にせずに歩き出した。
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