現実世界の元勇者

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「はじめまして皆様。集まってもらいありがとうございます。私は特級対策班班長の前田　陽と言うものです」
黒いスーツを着た男性が話し始めた。
「現時点でこの国まあこの世界で最も強いであろう五人に集まっていただきました。特級に指定されたモンスターを倒して頂くためです」
と、頭を下げた。
「俺じゃあ特級は倒せない。俺以外の四人が、俺よりとても強いと言うのなら考える。でもそんなこと無いだろ」
「あなたより強いのが何人もいたら、そもそもこのような状況になってい無いでしょう」
と椿が言った。
「国のため、みんなのために動こうと思えないのか」
「そうよ」
神埼のように鳴沢がいい、黒谷が同意した。
「他人のために命は賭けない。死んだらすべて終わりだからな」
「私はそこまで言うわけじゃないけど、ほぼ無理なことに命を賭けようとは思わないよ」
「どうしても無理ですか」
俺と椿が喋ったあと、前田さんがそう言った。
「それより前に国は何をしているんですか。俺らがどうにかする問題じゃなく国が何とかする問題でしょう」
「そうしたいんですよ。ただ僅かな可能性の星外生命体以外に巨大兵器は要らないためほぼ無く、有ったとしても威力が強すぎる。一つしかない小さな大陸を一国家が統一した時点で、武器開発は殺傷力より無力化に向けられてる。武器がないんだ」
可能性が高ければ協力するのもいいが、こんなんじゃ協力するだけ無駄だ。
「一応聞いておきますが、一級をそちらの武器だけで二人以下ですぐ倒せますか」
「十分以内もしくは周囲のことを考えなければ可能です」
「そうですか。それなら協力はきついですね。帰ります」
「五人で協力すればなんとかできるでしょう。私たちの力を知らないんでしょ。私は一級は一分以内で倒せるのよ」
「そうだな確かに詳しくは知らない」
黒谷にそこは同意する。
「ただ黒谷と鳴沢、須堂さんはいい。だいたい知ってる。俺が知りたいのは、ノヴァと名乗っているそいつだけだ」