現実世界の元勇者

13

「そうだね。まだ誰にも、私の武器を見せていない」
ノヴァが言った。
「外に出て話さないか」
「いいよ」
四人をおいて部屋の外に出た。
「話って何」
「その前に一つ聞いていい」
「いいよ」
「ノヴァってのは本名なのか」
「本名じゃないよ。本名隠したくてゲームの名前使ってたら、それが名前として使われただけ。ただこれから本名名乗ろうとは思わない」
少しうつむいて言った。
「どんな武器があるか教えてくれないか」
「いいけどあなたのも教えてください」
「じゃあ俺から言おう」
『複写図鑑』と『魔王の覇剣』を取り出した。
「俺は基本この二つを使う。まずこの図鑑を変形させる」
『複写図鑑』を『戦闘人形(女)』にし『炎刀』をもった状態にする。
「こいつでも戦闘させれる。あとはその剣で俺が直接戦う。特級は倒せないけど、一級は一撃で俺なら倒せる。このぐらいでいいか」
「はい。結構疑問はあるけど、だいたいわかったからいい。私はこの刀を使う。刀を持ってると身体能力が向上して、頭の回転が早くなる。一級は数回切れば倒せる。こんな感じでいい」
「ああ。ありがとう」
「じゃあ」
そう言うと、ノヴァは建物から出ていった。
俺は部屋に戻った。
「やっぱり戦力が足りない。せめて兵器で簡単に一級を倒せるようにならないと無理だ。そんぐらい出来るようになったら呼んでくれ。協力を考える。じゃ、失礼します」
俺は部屋から出ていった。
「待って」
そう椿が追いかけてきて、言った。