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三
「なんでよ!こんなはずじゃなかったのに」
公爵令嬢シャラリーゼは、自室に戻ると手近にあった花瓶を床に叩きつけた。
シャラリーゼは恋をしていた。
まともに目も合わせられないほどに。
盗賊に襲われた所を警ら中のガルウィングに助けられた。
自分を守るガルウィングの姿に恋をした。
だから、国王陛下の弟を父に持つシャラリーゼは伯父に頼み込んで、愛する男と婚約できた。
幸せだった。
上位爵位令嬢との婚約。喜ばない男はいないと、幼馴染のサドルは言っていた。
でも、彼はちっとも表情を変えなかった。
シャラリーゼの誘いも夜会のエスコートも職務のため参加できないと断ってばかりだった。
同じ騎士団に居たサドルを見つけて彼のことを聞いた。
ガルウィングが婚約者になったことを告げると、サドルはすごく驚いていた。
「アイツと…?婚約?だってアイツは子爵家の子息だぞ…?」
「好きになっちゃったんだもの、身分なんて関係ないわ」
「…公爵は認めたのか…?」
「ええ。国王陛下に頼んで、彼の功績の報酬にしてもらったの。私を」
サドルは言葉を失っていた。
報酬で、なんて身売りするやり方は流石にやりすぎたかな。
ガルウィングと仲を深めるために、サドルに協力してもらった。
彼の好きなもの、習慣、なんでも聞いた。
差し入れも贈り物も用意したけれど、礼状だけで会いに来ることはなかった。
「あいつは女にモテないからな。扱い方がわからないんだ」
それならば、私の方から積極的になれば良い。
サドルが幼馴染のよしみで教えてやると言われたので、男女の情事を学んだ。
初めては彼が良かったけれど、「シャラがリードして教えてやらないと」と言われ、その気になった。
キスから男女の深い交わりまで。
サドルから全部教わった。
先ほど、シャラリーゼは父から婚約解消を告げられた。
王命、とのことだった。
「なんで、なんで…」
婚約破棄をする気などさらさらなかった。
あまりに反応がないから少し妬かせようと、サドルの提案に乗った。
妬くどころか…あっさり「婚約破棄」を受け入れられるなんて思ってもみなかった。
サドルに八つ当たりをして家に戻れば、本当に婚約がなくなるなんて…
どうして!と父を責めても首を振るだけ。
ならば、国王陛下への面会を求めたが、返事は一向になかった。
公爵令嬢シャラリーゼは、自室に戻ると手近にあった花瓶を床に叩きつけた。
シャラリーゼは恋をしていた。
まともに目も合わせられないほどに。
盗賊に襲われた所を警ら中のガルウィングに助けられた。
自分を守るガルウィングの姿に恋をした。
だから、国王陛下の弟を父に持つシャラリーゼは伯父に頼み込んで、愛する男と婚約できた。
幸せだった。
上位爵位令嬢との婚約。喜ばない男はいないと、幼馴染のサドルは言っていた。
でも、彼はちっとも表情を変えなかった。
シャラリーゼの誘いも夜会のエスコートも職務のため参加できないと断ってばかりだった。
同じ騎士団に居たサドルを見つけて彼のことを聞いた。
ガルウィングが婚約者になったことを告げると、サドルはすごく驚いていた。
「アイツと…?婚約?だってアイツは子爵家の子息だぞ…?」
「好きになっちゃったんだもの、身分なんて関係ないわ」
「…公爵は認めたのか…?」
「ええ。国王陛下に頼んで、彼の功績の報酬にしてもらったの。私を」
サドルは言葉を失っていた。
報酬で、なんて身売りするやり方は流石にやりすぎたかな。
ガルウィングと仲を深めるために、サドルに協力してもらった。
彼の好きなもの、習慣、なんでも聞いた。
差し入れも贈り物も用意したけれど、礼状だけで会いに来ることはなかった。
「あいつは女にモテないからな。扱い方がわからないんだ」
それならば、私の方から積極的になれば良い。
サドルが幼馴染のよしみで教えてやると言われたので、男女の情事を学んだ。
初めては彼が良かったけれど、「シャラがリードして教えてやらないと」と言われ、その気になった。
キスから男女の深い交わりまで。
サドルから全部教わった。
先ほど、シャラリーゼは父から婚約解消を告げられた。
王命、とのことだった。
「なんで、なんで…」
婚約破棄をする気などさらさらなかった。
あまりに反応がないから少し妬かせようと、サドルの提案に乗った。
妬くどころか…あっさり「婚約破棄」を受け入れられるなんて思ってもみなかった。
サドルに八つ当たりをして家に戻れば、本当に婚約がなくなるなんて…
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