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さち

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プロローグ

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「し、仕事がねぇ……」


 別に歌手になりたいわけでも、芸人になりたいわけでもないが、私は今田舎町を離れ、東京に一人暮らし中。
 しかし、仕事とはなかなかに見つかりにくいもので、今は、派遣のコールセンターをやりながら休みには仕事探しをしている。


 せっかく東京にいるんだ。
 なんか華やかな仕事をしたいと個人的には思っている。
 まぁ、最も金は重要だ。

 そんなこんなで今日もスマホの求人サイトで検索しては、面接書類で落選の繰り返し。
 
 
「はぁ、やっぱ経歴とか白紙じゃまずいかぁ……」


 絶対に家系のこととか知られたくないことから、遠ざけてきた経歴。
 しかし、高校を卒業してから20歳までの間は、霊能力者の人間として職務を全うしていたわけで。
 はぁ、どうしても18~20の2年間が空白になる。

 で、でも……。
 霊能力者やってましたなんて書きたくないし……。
 だからと言って噓もなぁ。
 
 はぁ、ちくしょう……このままうだうだするくらいだったら憧れなんてやめて、田舎に戻るしか。

 と、その時だった。
 スマホから一件のメールの通知音がなる。


「なんだろ、また不採用のお知らせか、な? ん? これって……」


 思わずメールをまじまじと眺める。
 目をこすっても、その文字は変わらない。

 メールに書いてあったのは、結婚相談所の職員としてのスカウトだった。
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