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サルバルート王国とアズール家族
第23話 SIDE : 桜子「私は女神サクーラ」
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「ぐはー!異世界行けなかったー!」
そんな私はキッチンで四つん這いになって項垂れた。そりゃそうだろ?こんなチャンスは滅多に無いのに居残り組みだなんて。欲望丸出しにしてたのが悪かったのか?
「はぁ、仕方ない。でも私にはもう一つの楽しみが残っているの。待ってろよミーナ!」
時刻は既に四時を過ぎている。早く家に帰って娘に晩御飯を作らないといけない。でも、この不完全燃焼桜子に「家に帰る」と言う選択肢は無い!!娘よ済まない!私は春馬ちゃんの部屋に向かいながら娘にメールした。
『母はとても大切な用事が出来ました。帰りは遅くなりそうです。台所にある私のブタの貯金箱を叩き割って好きなものをなんでも買って食べなさい。遠慮は無用。食い倒れ万歳!』
よし、これで大丈夫。そんな私は既に春馬ちゃんの部屋の中。私はテーブルの上にあるノートパソコンの前で正座してお祈りを始めた。
「神様。どうか私も怠惰の使徒として活躍の場を与えてください。さっきは欲望丸出しでしたが私は出来る女です。お買い得です。只今タイムセール中です。よろしくお願いします」
そして私はノートパソコンを開いた。
そのノートパソコンのモニターは真っ黒だった。私は電源を入れようと電源ボタンに手を伸ばしかけた時にそれは起こった。静かな音楽と共にモニターに現れたメッセージ。
『怠惰の神の使徒はただ一人だけ。
怠惰の神の使徒春馬のサポーターになりますか?
サポーターになる or ならない
★一度だけのチャンス。「ならない」を選択した時点で二度目は無い。』
「うひゃー!なります。なります!実はサポーターが得意だったんです!私にサポーターやらせたら無敵ですよ!」
私は潰れるかと思うほどの力でマウスを握り締め、震える手で「サポーターになる」にカーソルを合わせ連打した。(まぢか!これで私の日常は毎日お祭りだ!)
そして画面は切り替わり、屋根をカットした上から見た視点で一つの部屋が映し出された。
その部屋は台所。春馬ちゃんから聞いた通りのものだった。そしてそこには楽しそうに夕食を食べているアズール家族が居た。
「はぁ、これが私の可愛い獲物達ね」
私はしばらくの間、アズール家族の食事風景を眺めて幸悦に浸っていた。(異世界で獣ミミ家族がカップラーメン食べてる姿を見れるなんて思っても見なかったわ。なんて幸せな私)
それから私はモニターにある項目が、春馬ちゃんが教えてくれたモノと同じかどうか確認した。結果は春馬ちゃんのモノとは少し違った。「神のお告げ」「神の施し」は全く同じ。ただ「神の雷」は無かった。反対に私にしか無いものもあった。それは「画面切替」だ。そして私はその「画面切替」を試みた。
そして切り替わった画面に映ったのは、なんと春馬ちゃんだった。その春馬ちゃんは半透明のドームの中で倒れている木に座ってコーヒーを飲んでいた。
(のほほんとして意外と平気みたいね)
それからしばらく見ていたが、なにも動きが無い。私は好奇心ありありの女。そんな春馬ちゃんはほっといて、すぐさまアズール家族の画面に切り替えた。
そのアズール家族は既に夕食を終えていた。今は三人で話をしているみたい。そして銀髪少女ミーナが席を立ち、どこかに行ったと思ったら、段ボール箱を手に持って戻ってきたの。(あれが神のお告げで使う段ボール箱か。箱から物が溢れてるのは、残ったものを一箱に纏めたからでしょうね)
その段ボール箱をテーブルの上に置いたミーナは、二人を見てニコッと笑って言ったの。
「お母さん、今日神様が送ってくれた物の中にお菓子があってね、美味しそうな絵が書いてあるの。一つだけ食べてみようよ。オレンのジュースも一本だけ開けて三人で分けようね」
そう言ったミーナは箱から取り出したポテトチップスをタルクに渡し、オレンジジュースのペットボトルを手に持ったの。それでね、例の「ゴリ押し女」が登場したの。ぶふっ!お、お腹がよじれて苦しい‥‥‥妖しい目で包丁持って「ふんっ!」って、お前は最高だな!
そしてタルクだ。裏切りの炎狼族だったか?大変な目にあったのに、そんな面影は無く素直で優しそうな顔をしてるじゃないか。
初めて見るポテトチップスも、私達が開けるように開けてるし、ほんと賢い男の子だな。私はそんなお前が気に入ったぞ。
あと母親のミスカだが、元気そうで良かったよ。子供達が立派に成長するには親が居た方がいいからな。うまく行けば父親も戻ってくるから待ってろよ。(合わせる前に私は激しく抱いてもらうけどな!)
さて、三人が見れて満足したことだし、本日のメインイベントといきましょうか。私は「神の施し」三回分を全て「神のお告げ」に変換し、合計七回の「神のお告げ」にした。
そして私は「神のお告げ」を発動した。
『私は女神サクーラ。神は暫く留守になる。代わりに私が見守るわ。』
『明日から食べ物や野菜の苗と道具類を送る。全て私に任せなさい。』
この二つのメッセージを三人全員に送ったの。春馬ちゃんが言ってた事は本当ね。その二つは三十文字ピッタリで私はとても嬉しくなっちゃった。
ああもう、いつの間にか九時を過ぎてたわ。春馬ちゃんも居ない事だし、ここで寝起きしたくなるなぁ。でも娘も心配だし帰るとしましょうか。それじゃあ最後の「神のお告げ」をやってしまおう。
私は画面を切り替えて、今日最後の「神のお告げ」を春馬ちゃんに送った。
『私は女神サクーラ。アズール家族の事は任せておいて。頑張れよ。』
うん、ジャスト三十文字。気持ちいいね。
そんな私はキッチンで四つん這いになって項垂れた。そりゃそうだろ?こんなチャンスは滅多に無いのに居残り組みだなんて。欲望丸出しにしてたのが悪かったのか?
「はぁ、仕方ない。でも私にはもう一つの楽しみが残っているの。待ってろよミーナ!」
時刻は既に四時を過ぎている。早く家に帰って娘に晩御飯を作らないといけない。でも、この不完全燃焼桜子に「家に帰る」と言う選択肢は無い!!娘よ済まない!私は春馬ちゃんの部屋に向かいながら娘にメールした。
『母はとても大切な用事が出来ました。帰りは遅くなりそうです。台所にある私のブタの貯金箱を叩き割って好きなものをなんでも買って食べなさい。遠慮は無用。食い倒れ万歳!』
よし、これで大丈夫。そんな私は既に春馬ちゃんの部屋の中。私はテーブルの上にあるノートパソコンの前で正座してお祈りを始めた。
「神様。どうか私も怠惰の使徒として活躍の場を与えてください。さっきは欲望丸出しでしたが私は出来る女です。お買い得です。只今タイムセール中です。よろしくお願いします」
そして私はノートパソコンを開いた。
そのノートパソコンのモニターは真っ黒だった。私は電源を入れようと電源ボタンに手を伸ばしかけた時にそれは起こった。静かな音楽と共にモニターに現れたメッセージ。
『怠惰の神の使徒はただ一人だけ。
怠惰の神の使徒春馬のサポーターになりますか?
サポーターになる or ならない
★一度だけのチャンス。「ならない」を選択した時点で二度目は無い。』
「うひゃー!なります。なります!実はサポーターが得意だったんです!私にサポーターやらせたら無敵ですよ!」
私は潰れるかと思うほどの力でマウスを握り締め、震える手で「サポーターになる」にカーソルを合わせ連打した。(まぢか!これで私の日常は毎日お祭りだ!)
そして画面は切り替わり、屋根をカットした上から見た視点で一つの部屋が映し出された。
その部屋は台所。春馬ちゃんから聞いた通りのものだった。そしてそこには楽しそうに夕食を食べているアズール家族が居た。
「はぁ、これが私の可愛い獲物達ね」
私はしばらくの間、アズール家族の食事風景を眺めて幸悦に浸っていた。(異世界で獣ミミ家族がカップラーメン食べてる姿を見れるなんて思っても見なかったわ。なんて幸せな私)
それから私はモニターにある項目が、春馬ちゃんが教えてくれたモノと同じかどうか確認した。結果は春馬ちゃんのモノとは少し違った。「神のお告げ」「神の施し」は全く同じ。ただ「神の雷」は無かった。反対に私にしか無いものもあった。それは「画面切替」だ。そして私はその「画面切替」を試みた。
そして切り替わった画面に映ったのは、なんと春馬ちゃんだった。その春馬ちゃんは半透明のドームの中で倒れている木に座ってコーヒーを飲んでいた。
(のほほんとして意外と平気みたいね)
それからしばらく見ていたが、なにも動きが無い。私は好奇心ありありの女。そんな春馬ちゃんはほっといて、すぐさまアズール家族の画面に切り替えた。
そのアズール家族は既に夕食を終えていた。今は三人で話をしているみたい。そして銀髪少女ミーナが席を立ち、どこかに行ったと思ったら、段ボール箱を手に持って戻ってきたの。(あれが神のお告げで使う段ボール箱か。箱から物が溢れてるのは、残ったものを一箱に纏めたからでしょうね)
その段ボール箱をテーブルの上に置いたミーナは、二人を見てニコッと笑って言ったの。
「お母さん、今日神様が送ってくれた物の中にお菓子があってね、美味しそうな絵が書いてあるの。一つだけ食べてみようよ。オレンのジュースも一本だけ開けて三人で分けようね」
そう言ったミーナは箱から取り出したポテトチップスをタルクに渡し、オレンジジュースのペットボトルを手に持ったの。それでね、例の「ゴリ押し女」が登場したの。ぶふっ!お、お腹がよじれて苦しい‥‥‥妖しい目で包丁持って「ふんっ!」って、お前は最高だな!
そしてタルクだ。裏切りの炎狼族だったか?大変な目にあったのに、そんな面影は無く素直で優しそうな顔をしてるじゃないか。
初めて見るポテトチップスも、私達が開けるように開けてるし、ほんと賢い男の子だな。私はそんなお前が気に入ったぞ。
あと母親のミスカだが、元気そうで良かったよ。子供達が立派に成長するには親が居た方がいいからな。うまく行けば父親も戻ってくるから待ってろよ。(合わせる前に私は激しく抱いてもらうけどな!)
さて、三人が見れて満足したことだし、本日のメインイベントといきましょうか。私は「神の施し」三回分を全て「神のお告げ」に変換し、合計七回の「神のお告げ」にした。
そして私は「神のお告げ」を発動した。
『私は女神サクーラ。神は暫く留守になる。代わりに私が見守るわ。』
『明日から食べ物や野菜の苗と道具類を送る。全て私に任せなさい。』
この二つのメッセージを三人全員に送ったの。春馬ちゃんが言ってた事は本当ね。その二つは三十文字ピッタリで私はとても嬉しくなっちゃった。
ああもう、いつの間にか九時を過ぎてたわ。春馬ちゃんも居ない事だし、ここで寝起きしたくなるなぁ。でも娘も心配だし帰るとしましょうか。それじゃあ最後の「神のお告げ」をやってしまおう。
私は画面を切り替えて、今日最後の「神のお告げ」を春馬ちゃんに送った。
『私は女神サクーラ。アズール家族の事は任せておいて。頑張れよ。』
うん、ジャスト三十文字。気持ちいいね。
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