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ラバニエル王国編
第33話 商業の神 恵比寿天
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私は冒険者ギルドでウイスキー製造方法の登録をした。あとは神の承認を待つばかりの筈が、何故か私は白い空間に来ている。そして『商業の神エイビステイン』だと名乗る男が目の前に現れた。それはどう見ても日本の神、七福神の1人『恵比寿天』だった。
「あなたは七福神の恵比寿天様ですよね?」
私はエイビステインと名乗る神に尋ねた。するとその神は笑いながら答えてくれた。
「ほっほっほっ、さすがに判るか。我はお主の言う通り恵比寿天だ。少しだけお主と話がしたくてここに呼んだ。まあ座ってゆっくり話をしようではないか」
恵比寿天様がそう言うと、大きな岩が2つ現れその1つに片膝の上にもう片足を乗せて座る神様。私もその対面にある大岩に座り恵比寿天様の言葉を待った。
「お主は元の世界に戻れる保証もなくこの異世界に召喚された。それをどう思っている。そしてこれからどうする?」
私はその質問の意図を考えた。恵比寿天様は私になにを望んでいるのだろうと。
私達がこの国、いやこの異世界に来たのはダジール女王陛下の指示だ。だから神は関与していない。と思う。でも聖女の能力はどうなの?それと違和感なく話が出来て読み書きも出来るのは何故?召喚時に神がなにかした?
それから日本の神が何故異世界の神になってるの?他にも同じような神が居るの?そして神は色々な姿で現れる事が出来る筈なのに、何故私に判る恵比寿天様の姿で現れたの?名前は少しだけど変えているのに。
もう少し考える時間が欲しいけど、いつ元の場所へと戻るか判らない。それなら心の思うままを答え、そして疑問に思うことを聞いてみる事にした。
「私はこの異世界に突然呼び出され、そして少し異質な存在として扱われた。でもその人達に悪意は無かった。だから私は気にしない。
そして私はこの世界を見て感じ、助けたいと思った人達に手を貸すつもり。この世界を楽しみながらね。今言えるのはそんな所かな。
それで聞きたいことがあるの。あなたは日本の神様。そしてその姿で私の前に現れた。この世界は地球と深く関わりがあるのね?そして私達が戻れる可能性も示唆してるの?
それと聖女の力と言語能力は神様が与えてくれてものなの?それはなんの為に?そしてこれが一番聞きたい事。狂暴種の氾濫、そして不治の病。これは誰のせい?あと苦しんでいる人々に神様はなにをしてくれるの?」
私は痛みに苦しみながらも笑顔で話すサーシャさん。そして変わらぬ愛で包み込み、強く生きるカルビーンお爺さんを思い出す。そして神様はこの素敵な2人になにをしてくれたのと怒りを沸き起こした。
「我は苦しんでいる人々になにもしてやる事が出来ない。それはお主達が苦しんで足掻きながらもやるべき事。我が出来るのは僅かな助言。
そして我の仕事として人々が栄えるための知的財産を守ることくらいだ。ほっほっほっ、そう睨むでないぞ、肝が冷えるわ」
恵比寿天様はおどけた顔で私の怒気をやんわりと静めていく。さすがは神か。その神、恵比寿天様は続けて話をする。
「神は数えきれないほど居る。そして我は人間に近い位置に居る神なのだ。我も人々が苦しむ姿を見るのは辛い。だがその人々を助ける権限が我には無い。それだけは判ってくれ。あと、遥か天上に居る神の考えは我にも判らんから問うても答えられんからな。
それで我は白の聖女の力を持つお主を呼び出し問うた訳だ。この世界を救う1つの鍵を握るかも知れんお主をな。ほっほっほっ」
私は急いで今までの話を脳内でリプレイする。気が付いていないなにかを見付ける為に。そしてもっと情報を引き出す為に。
その私の考えを邪魔するように恵比寿天様は追い討ちとばかり話を続けた。
「この異世界は地球と深く関わりがある。何故なら2つの世界を創造した神が同じだからだ。それで言語能力はその創造した神が与えたもの。何故かは判らん。あと聖女の力はお主達の中に秘められていたものがこの世界で開花したものだ。あとは地球に戻れるかだが、たぶん戻ることは可能だろう。
それでお主が一番聞きたい事だが我に答える権限は無い。自らの力で調べ解決する事だ。ただ1つだけ助言してやろう。お主のこれからの生き方は聞いた。お主は優しいな。
だがこの先その優しさで辛い思いをするだろう。だが断ち切ることも優しさだと覚えておけ。この言葉の意味はいずれ判るだろう。
そろそろ時間だ。お主との会話は思いのほか楽しいものであった」
その言葉を聞いた私の体は徐々に薄くなっていく。元の場所へと戻るのだろう。その私は恵比寿天様を見て最後の言葉を投げ掛けた。
「あなたは本当に恵比寿天様なの?」
その私の言葉を聞いた何者かは優しい目をして私を見て微笑むだけだった。
「あなたは七福神の恵比寿天様ですよね?」
私はエイビステインと名乗る神に尋ねた。するとその神は笑いながら答えてくれた。
「ほっほっほっ、さすがに判るか。我はお主の言う通り恵比寿天だ。少しだけお主と話がしたくてここに呼んだ。まあ座ってゆっくり話をしようではないか」
恵比寿天様がそう言うと、大きな岩が2つ現れその1つに片膝の上にもう片足を乗せて座る神様。私もその対面にある大岩に座り恵比寿天様の言葉を待った。
「お主は元の世界に戻れる保証もなくこの異世界に召喚された。それをどう思っている。そしてこれからどうする?」
私はその質問の意図を考えた。恵比寿天様は私になにを望んでいるのだろうと。
私達がこの国、いやこの異世界に来たのはダジール女王陛下の指示だ。だから神は関与していない。と思う。でも聖女の能力はどうなの?それと違和感なく話が出来て読み書きも出来るのは何故?召喚時に神がなにかした?
それから日本の神が何故異世界の神になってるの?他にも同じような神が居るの?そして神は色々な姿で現れる事が出来る筈なのに、何故私に判る恵比寿天様の姿で現れたの?名前は少しだけど変えているのに。
もう少し考える時間が欲しいけど、いつ元の場所へと戻るか判らない。それなら心の思うままを答え、そして疑問に思うことを聞いてみる事にした。
「私はこの異世界に突然呼び出され、そして少し異質な存在として扱われた。でもその人達に悪意は無かった。だから私は気にしない。
そして私はこの世界を見て感じ、助けたいと思った人達に手を貸すつもり。この世界を楽しみながらね。今言えるのはそんな所かな。
それで聞きたいことがあるの。あなたは日本の神様。そしてその姿で私の前に現れた。この世界は地球と深く関わりがあるのね?そして私達が戻れる可能性も示唆してるの?
それと聖女の力と言語能力は神様が与えてくれてものなの?それはなんの為に?そしてこれが一番聞きたい事。狂暴種の氾濫、そして不治の病。これは誰のせい?あと苦しんでいる人々に神様はなにをしてくれるの?」
私は痛みに苦しみながらも笑顔で話すサーシャさん。そして変わらぬ愛で包み込み、強く生きるカルビーンお爺さんを思い出す。そして神様はこの素敵な2人になにをしてくれたのと怒りを沸き起こした。
「我は苦しんでいる人々になにもしてやる事が出来ない。それはお主達が苦しんで足掻きながらもやるべき事。我が出来るのは僅かな助言。
そして我の仕事として人々が栄えるための知的財産を守ることくらいだ。ほっほっほっ、そう睨むでないぞ、肝が冷えるわ」
恵比寿天様はおどけた顔で私の怒気をやんわりと静めていく。さすがは神か。その神、恵比寿天様は続けて話をする。
「神は数えきれないほど居る。そして我は人間に近い位置に居る神なのだ。我も人々が苦しむ姿を見るのは辛い。だがその人々を助ける権限が我には無い。それだけは判ってくれ。あと、遥か天上に居る神の考えは我にも判らんから問うても答えられんからな。
それで我は白の聖女の力を持つお主を呼び出し問うた訳だ。この世界を救う1つの鍵を握るかも知れんお主をな。ほっほっほっ」
私は急いで今までの話を脳内でリプレイする。気が付いていないなにかを見付ける為に。そしてもっと情報を引き出す為に。
その私の考えを邪魔するように恵比寿天様は追い討ちとばかり話を続けた。
「この異世界は地球と深く関わりがある。何故なら2つの世界を創造した神が同じだからだ。それで言語能力はその創造した神が与えたもの。何故かは判らん。あと聖女の力はお主達の中に秘められていたものがこの世界で開花したものだ。あとは地球に戻れるかだが、たぶん戻ることは可能だろう。
それでお主が一番聞きたい事だが我に答える権限は無い。自らの力で調べ解決する事だ。ただ1つだけ助言してやろう。お主のこれからの生き方は聞いた。お主は優しいな。
だがこの先その優しさで辛い思いをするだろう。だが断ち切ることも優しさだと覚えておけ。この言葉の意味はいずれ判るだろう。
そろそろ時間だ。お主との会話は思いのほか楽しいものであった」
その言葉を聞いた私の体は徐々に薄くなっていく。元の場所へと戻るのだろう。その私は恵比寿天様を見て最後の言葉を投げ掛けた。
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