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α-序章
034-次なる目的地
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数日後。
企業同盟側から連絡があり、アルの新しい身分が決まった。
新しい名前は「アル・クローナ」。
経歴は俺と同じジスティカ王国出身で、それ以外は両者で決めてくれとの事だった。
俺とアルは三時間程度、お菓子とジュース片手に語り合い、従来通り弟子設定を通すことになった。
「次の目的地なんだけど......」
俺は航路図を表示し、アルに見せる。
そこは、ダズ・クヴァタ星系群。
「ここって......結構離れてますよね?」
「SELL経由で依頼が入ったんだよね」
輸送依頼。
採掘支援モジュールを十基、ダズ・クヴァタ星系群の中央星系であるダズ・リベラ星系に届けるのが、今回の依頼内容だ。
「遠く離れることも重要だからね」
サンクコストの問題で、相手は影武者か本物かもわからないアルを探す規模はどうしても縮小せざるを得ない状況だ。
こんな中で、俺たちが40ジャンプ以上離れたダズ・クヴァタ星系群に向かってしまえば、相手は捜索範囲を伸ばせなくなる。
「悪くないと思うんだけど、どうかな?」
「僕が決めるんですか....?」
「うん」
二人しかクルーが居ないんだから、平等に行かないと。
俺はダズ・クヴァタ星系群の情報をいくつか表示する。
「あまり都会ではないね、資源惑星と豊かなアステロイド資源で一攫千金を目指して、労働者が多く集まる星系だよ。インダストリアル企業も多く進出しているみたい」
「安全なんですか...?」
「そこまで危なくはない程度かな、ロー・セキュリティ宙域は通過しないし、現地に海賊はほとんどいないみたいだし」
海賊の狙うような金目のものは無いし、あるのは無駄に重い金属資源とレアメタルだけだ。
輸送艦が無いとまともに運べないものを奪ってもしょうがないので、採掘艦を襲うのがギリギリくらいの戦力しかない海賊しかいないそうだ。
「行きます!」
「よし来た」
既に運ぶものを決めているので、行き先変更となると購入計画の組み直しが必要だったが...
どうやら大丈夫みたいだな。
需要が高いものは、果実類(特に柑橘系)、酒類、飲料(特に清涼飲料水)とあまり重くないものが中心だったので、俺はそれに加えて日用品などで需要が高く安価なモノを中心に購入していく。
中央では過剰生産で安価だが、地方になればなるほど少しずつ値上がりしていくものだからだ。
オリオンは中型でかなり積載量があるので、とりあえず詰め込めるだけ詰め込んでいく。
弾薬や燃料も補給して、出航に備えて準備はしておいた。
あとは商品が届き次第積載して、出航するだけだ。
「そういえばアル」
「はい!」
「人前以外だったら、敬語じゃなくてもいいんだよ?」
「...いいの?」
「勿論」
流石に都市部だけあって燃料の水素は安い。
固体水素燃料ブロックもついでに買っておく。
いざという時に炉に放り込む為にあるものだ。
シールドセルの補充分の製造も終わったし、ここでやることはもう無いな。
「...アル」
「はい...じゃなくて、なに?」
「家には...ちゃんと帰った?」
「うん」
「何か、大事なものは?」
「...何にもない。お父さんが一番大事だったから」
「そう...」
アルにも心残りはないようだった。
俺はブリッジの遮蔽板を下ろし、外側カメラの映像にメインモニターを切り替えた。
「今日はもう寝なさい、私はここで搬入を待ってるから」
「うん」
アルが降りて行ったあと、船員の位置情報トラッカーで自室に戻ったのを確認した俺は、胸をコンソールの上に乗せる。
肩が凝るし、重心が違うせいでバランスが悪く感じてしまうな。
「ブラも買っとくか.....」
呟きつつ、俺は注文した荷物が搬送キューに入るのを確認した。
五時間以内には配送されるようであり、まあリラックスして動画でも見乍ら待とう。
企業同盟側から連絡があり、アルの新しい身分が決まった。
新しい名前は「アル・クローナ」。
経歴は俺と同じジスティカ王国出身で、それ以外は両者で決めてくれとの事だった。
俺とアルは三時間程度、お菓子とジュース片手に語り合い、従来通り弟子設定を通すことになった。
「次の目的地なんだけど......」
俺は航路図を表示し、アルに見せる。
そこは、ダズ・クヴァタ星系群。
「ここって......結構離れてますよね?」
「SELL経由で依頼が入ったんだよね」
輸送依頼。
採掘支援モジュールを十基、ダズ・クヴァタ星系群の中央星系であるダズ・リベラ星系に届けるのが、今回の依頼内容だ。
「遠く離れることも重要だからね」
サンクコストの問題で、相手は影武者か本物かもわからないアルを探す規模はどうしても縮小せざるを得ない状況だ。
こんな中で、俺たちが40ジャンプ以上離れたダズ・クヴァタ星系群に向かってしまえば、相手は捜索範囲を伸ばせなくなる。
「悪くないと思うんだけど、どうかな?」
「僕が決めるんですか....?」
「うん」
二人しかクルーが居ないんだから、平等に行かないと。
俺はダズ・クヴァタ星系群の情報をいくつか表示する。
「あまり都会ではないね、資源惑星と豊かなアステロイド資源で一攫千金を目指して、労働者が多く集まる星系だよ。インダストリアル企業も多く進出しているみたい」
「安全なんですか...?」
「そこまで危なくはない程度かな、ロー・セキュリティ宙域は通過しないし、現地に海賊はほとんどいないみたいだし」
海賊の狙うような金目のものは無いし、あるのは無駄に重い金属資源とレアメタルだけだ。
輸送艦が無いとまともに運べないものを奪ってもしょうがないので、採掘艦を襲うのがギリギリくらいの戦力しかない海賊しかいないそうだ。
「行きます!」
「よし来た」
既に運ぶものを決めているので、行き先変更となると購入計画の組み直しが必要だったが...
どうやら大丈夫みたいだな。
需要が高いものは、果実類(特に柑橘系)、酒類、飲料(特に清涼飲料水)とあまり重くないものが中心だったので、俺はそれに加えて日用品などで需要が高く安価なモノを中心に購入していく。
中央では過剰生産で安価だが、地方になればなるほど少しずつ値上がりしていくものだからだ。
オリオンは中型でかなり積載量があるので、とりあえず詰め込めるだけ詰め込んでいく。
弾薬や燃料も補給して、出航に備えて準備はしておいた。
あとは商品が届き次第積載して、出航するだけだ。
「そういえばアル」
「はい!」
「人前以外だったら、敬語じゃなくてもいいんだよ?」
「...いいの?」
「勿論」
流石に都市部だけあって燃料の水素は安い。
固体水素燃料ブロックもついでに買っておく。
いざという時に炉に放り込む為にあるものだ。
シールドセルの補充分の製造も終わったし、ここでやることはもう無いな。
「...アル」
「はい...じゃなくて、なに?」
「家には...ちゃんと帰った?」
「うん」
「何か、大事なものは?」
「...何にもない。お父さんが一番大事だったから」
「そう...」
アルにも心残りはないようだった。
俺はブリッジの遮蔽板を下ろし、外側カメラの映像にメインモニターを切り替えた。
「今日はもう寝なさい、私はここで搬入を待ってるから」
「うん」
アルが降りて行ったあと、船員の位置情報トラッカーで自室に戻ったのを確認した俺は、胸をコンソールの上に乗せる。
肩が凝るし、重心が違うせいでバランスが悪く感じてしまうな。
「ブラも買っとくか.....」
呟きつつ、俺は注文した荷物が搬送キューに入るのを確認した。
五時間以内には配送されるようであり、まあリラックスして動画でも見乍ら待とう。
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