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α-序章
035-旅立ち
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翌日。
俺たちはジオランドプライムの宇宙港から発進し、最終加速に入っていた。
通常の戦闘艦なら、巡航速度で宇宙まで出られるんだが......こいつは重いから、最大船速度で大気圏を突破する。
そのままワープすれば重力圏を超える必要は無いのだが、なんか法律かなんかで出来ないそうな。
傭兵は許可されているが、SELLではその限りではない。
面倒だ.....
『中間圏を突破します』
航法コンピュータが、ナビを表示してくれる。
それを頼りに、ワープ可能域まで速度を上げていく。
『熱圏を突破。ワープベクトル形成中』
イクシロンドライブがフル稼働し、ワープトンネルを形成する。
超光速移動はこのトンネル内を進むことで実現されてるんだっけな。
ウラシマ効果云々も、解決されてるとかなんとか。
『ワープ開始します』
「燃費いいねぇ.....」
俺は呟くと、目を閉じた。
ワープ開始から終了まで見張ってくれる弟子を手に入れたので、安心して眠れるわけだ。
と思ったが、意外と眠れない。
思ったより航海は緊張する。
俺は目を開けて、隣に立って外を見ているアルの手を取る。
「....あ、何か...?」
「ちょっと操船技術を教えようと思って」
俺は座席からタブレットを取り外して、マニュアルの動画をいくつかプレイリストに入れた。
そして、アルに渡す。
「動画を見て、それから実践しよう」
「いいの?」
「私が倒れた時に、即応できないといけないでしょ」
シールド張れるだけで結構変わるしね。
この艦は航法・戦術・ドッキングでそれぞれコンピューターが独立しているが、それら全てを自動で制御する術はない。
だけど、科学の発達は操作を簡略化する事に向けられている。
マニュアルさえ理解すれば、緊急時の対応もコンピューターが全部やってくれるはず。
「意外と簡単....?」
「そうだよ、私にだけしか使えないって訳じゃないから」
確かに、SFなら特定の誰かにしか使えないメカってのは憧れではあるが。
少なくともこの船に関してはその限りじゃない。
勿論パスワードでロックはしてるけど、破れば誰でも乗れる。
戦闘も全部コンピューター任せだ。
『ワープ目的地まで、30分』
「もうすぐゲートか」
俺は呟く。
ゲートとか、ワープドライブとか、この宇宙には知らない技術に溢れてるな。
どうも、SELLのコミュニティで話を聞く限り、この船のワープは通常のワープとも異なるみたいだしな。
「航路情報が更新されないといいんだけど」
太陽嵐とか磁気嵐とかで、通行情報が更新されると計画が狂う。
風の吹くままだ。
ゲートの付近に到着したオリオンの航法コンピューターが、ゲートにアクセスしてジャンプを行う。
「行こう」
さあ、新たな旅路の始まりだ。
...........ちょっと不安だが。
「ジャンプ終了......って!」
「凄い数!」
ジャンプ直後、レーダーが一回転したのちに凄まじい数の艦艇が確認される。
全部、TRINITY.方式のレッド(犯罪者)タグが付いている。
ゲートキャンプだ......
「よーし、実践やってみよう」
「はい!」
戦いは怖いけど.......
先の戦いで、ちょっとだけ決心がついた気がする。
俺は、アルの操作で戦闘コンピューターが起動するのを見届けつつ、シールドを展開するのであった。
俺たちはジオランドプライムの宇宙港から発進し、最終加速に入っていた。
通常の戦闘艦なら、巡航速度で宇宙まで出られるんだが......こいつは重いから、最大船速度で大気圏を突破する。
そのままワープすれば重力圏を超える必要は無いのだが、なんか法律かなんかで出来ないそうな。
傭兵は許可されているが、SELLではその限りではない。
面倒だ.....
『中間圏を突破します』
航法コンピュータが、ナビを表示してくれる。
それを頼りに、ワープ可能域まで速度を上げていく。
『熱圏を突破。ワープベクトル形成中』
イクシロンドライブがフル稼働し、ワープトンネルを形成する。
超光速移動はこのトンネル内を進むことで実現されてるんだっけな。
ウラシマ効果云々も、解決されてるとかなんとか。
『ワープ開始します』
「燃費いいねぇ.....」
俺は呟くと、目を閉じた。
ワープ開始から終了まで見張ってくれる弟子を手に入れたので、安心して眠れるわけだ。
と思ったが、意外と眠れない。
思ったより航海は緊張する。
俺は目を開けて、隣に立って外を見ているアルの手を取る。
「....あ、何か...?」
「ちょっと操船技術を教えようと思って」
俺は座席からタブレットを取り外して、マニュアルの動画をいくつかプレイリストに入れた。
そして、アルに渡す。
「動画を見て、それから実践しよう」
「いいの?」
「私が倒れた時に、即応できないといけないでしょ」
シールド張れるだけで結構変わるしね。
この艦は航法・戦術・ドッキングでそれぞれコンピューターが独立しているが、それら全てを自動で制御する術はない。
だけど、科学の発達は操作を簡略化する事に向けられている。
マニュアルさえ理解すれば、緊急時の対応もコンピューターが全部やってくれるはず。
「意外と簡単....?」
「そうだよ、私にだけしか使えないって訳じゃないから」
確かに、SFなら特定の誰かにしか使えないメカってのは憧れではあるが。
少なくともこの船に関してはその限りじゃない。
勿論パスワードでロックはしてるけど、破れば誰でも乗れる。
戦闘も全部コンピューター任せだ。
『ワープ目的地まで、30分』
「もうすぐゲートか」
俺は呟く。
ゲートとか、ワープドライブとか、この宇宙には知らない技術に溢れてるな。
どうも、SELLのコミュニティで話を聞く限り、この船のワープは通常のワープとも異なるみたいだしな。
「航路情報が更新されないといいんだけど」
太陽嵐とか磁気嵐とかで、通行情報が更新されると計画が狂う。
風の吹くままだ。
ゲートの付近に到着したオリオンの航法コンピューターが、ゲートにアクセスしてジャンプを行う。
「行こう」
さあ、新たな旅路の始まりだ。
...........ちょっと不安だが。
「ジャンプ終了......って!」
「凄い数!」
ジャンプ直後、レーダーが一回転したのちに凄まじい数の艦艇が確認される。
全部、TRINITY.方式のレッド(犯罪者)タグが付いている。
ゲートキャンプだ......
「よーし、実践やってみよう」
「はい!」
戦いは怖いけど.......
先の戦いで、ちょっとだけ決心がついた気がする。
俺は、アルの操作で戦闘コンピューターが起動するのを見届けつつ、シールドを展開するのであった。
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