輸送艦オリオン~SF異世界に転生したら、女体化したうえ大型輸送艦の艦長になりました!最強輸送艦で商人プレイ!~

黴男

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β-採掘艦隊同行編

064-避難開始

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「すまない、頼れるのがあなたしか居なかった」
「いえ、もののついでですから」

二日後。
俺はプラドと話して居た。
情勢が変わったのだ。
ゴードン伯爵が発言したことで、全住民の避難が開始された。
他の星系より少ないとはいえ、ダズ・リベラだけで3100万人、輸送船が足りないので、できるだけ自力での移動が推奨されて居た。
輸送艦オリオンには中型船ドックがあるので、一番マシな状態の採掘艦シュバに全員で詰めて乗っているという。
彼らは中型船ドックからは出ないことを俺に約束し、俺も彼らの分の食糧を調達してある。

「しかし、本当にいいのか?」
「何がですか?」
「俺たちは男所帯で、数も多い。...信用されてるとは、正直思えないが」
「ああ、いいんです」

俺にはわかる。
こいつらにそんな勇気があったら、今頃は全員結婚してるだろうから。
それに、恩人を攻撃するような恩知らずにも、今までの共に採掘している間の会話では見えなかった。
だから乗せたんだ。

「商人には商人の目があるって事ですよ、あなた達もそうでしょう?」
「ああ...俺たちも、石を見る目はあると思ってる」

ただ、こんな危なっかしい事は続けてられないけどな。
次の星系で、艦内の鎮圧用ボットを購入する予定だ。
何せ、どんなに鍛えようが体格が違う。
色んな意見があるとは思うが、少なくとも俺は押し倒されたらそこで終わりだ。

「何かあったら言ってくれ...俺はリーダーだ、責任は...」
「いいえ」
「え?」
「何かある前に防ぐのが、あなたの役目でしょう?」
「あ、ああ...そうだったな・・・・・・

責任者は、問題が起きるまで放置してから責任を取るというための存在ではない。
リーダーを名乗るなら、問題が起きてからでは遅いのだ。

「あなたは、自分の調査が甘かったせいで、仲間を危険に晒したと思っているんでしょう?」
「...そうだ」
「それはお門違いですよ。予想できない脅威は、あなたのせいではありません」
「...納得できない、そんな理由じゃあな」
「...納得するかしないかは、貴方の問題です。...少なくとも私は、今回の件に誰の責任もないと思って居ますよ」

宇宙怪獣なんて誰が予想できる?
コロンブスのたまごだ。
事件が起きてから、存在を知ってから、なぜ考慮しなかったのかと問い詰める事はできる。
だが、それは相手を批判したいだけの、卑劣な論調だ。
もしくは、身内に被害が及んだ事で生じた行き場のない怒りを、どうしようもなかった人間達に押し付けている。
それは...卑怯だ。

「ありがとう...では、失礼する」

プラドはそう言うと、ブリッジを出て行った。
疲れた様子だった。
責任感がありすぎるのも困りものだな。
俺はプラドの動きをモニターしつつ、アルの方を見た。

「多分ものすごい渋滞になるから、交代で操縦しよう」
「うん」

ダズ・クヴァタ星系群はこれより避難を開始する。
スターゲートにジャンプ制限はないが、接触事故を防ぐために交通整理が行われているらしい。
そこを襲われたら一網打尽だとは思うが、星系軍が何とか食い止めてくれるそうだ。
ダズ・ノクティア星系を経由して、ハルバストラム星系群へと抜けるルートだ。
ハルバストラム星系群なら、避難民の受け入れも可能だという。
俺たちの目的地も、そこを通ると近い。
ルートは全部で三つあるので、そこでなんとか敵の総数を分散しようという手筈のようだ。

「よーし、ワープを待つよ」
「うん!」

整理券番号に合わせて、一斉ワープを行う。
それまでは待たなければならない。
俺は出航してくる他の船を見つつ、時を待つのだった。
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