輸送艦オリオン~SF異世界に転生したら、女体化したうえ大型輸送艦の艦長になりました!最強輸送艦で商人プレイ!~

黴男

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γ-クラリウム星系群編(後編)

132-正夢

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気付くと、俺は炎の中にいた。
ブリッジが燃えている。
けたたましく警報が鳴っていて、俺は燃え盛るブリッジの中で椅子に座っていた。
声を出そうとしたが、出なかった。
俺は横を見て、胴体がなくなって転がるペルソナの首を見た。
その眼はどこか遠くを見ていた。
せめてアルだけでもと立ち上がった俺は振り返って、火の中で焼け落ちる金髪を見た。
そんな、ウソだ。
そんな事は、あってはいけない。
嫌だ、

「嫌だっ!!」

自分の叫び声で、俺は目が開くのを感じた。
今までのは夢だったらしい。
時間を見れば、午前二時。
嫌な夢だった。

「はぁ~.....」

寝ぐせでぼさぼさになった髪を撫でつけながら、長い溜息を吐く。
オリオンが落ちる夢なんて、最高に縁起が悪い。
精神的に参っているんだろうなと、自認できるほどに悪い夢だ。

「なんでなんだよ.......」

自室には誰の目も無い。
遮音性もある。
だから俺は、思いのたけを布団に口を当てて叫ぶ。

「どいつもこいつも! 俺は平和に暮らしたいんだって!!!」

俺を悩ませるあの白い夢に、追いかけてくるトラブル。
いつも知れるのは結論だけで、俺があの夢の中で何を考えているのかは分からない。
そして、オリオンだから生き残れただけで普通だったら死んでいるようなトラブル。
オリオンだから大丈夫、そんな軽い気持ちで避難民の救助を請け負ったんだ。
だけど、オリオンだって無敵ではない。
シールドは不壊だが、シールドセル一つにつき25分、最大で四時間程度でシールド稼働中はセルの装填は出来ない。
シールドを使い切った上で位相装甲で相殺できない攻撃を受けたら終わりだ。
そして、オブリビオンとハダルレインならそれが出来る。

「っ、なんだ!?」

その時、鳴り響く警報。
夢の中で聞いたそれと同じ音に、俺はつい顔をしかめた。
慌てて艦内通話でペルソナに問いかける。

「何が起きたの!?」
『ステーションが襲撃を受けています! シールドがもう崩壊していて、避難が間に合いません!』

その言葉を聞いて、俺は目の前が真っ暗になったような感覚を覚えた。
英雄ごっこは終わりだ。
決断の時が来たのだ。
輸送艦でステーションを守る事なんてできはしない。
オリオンで救助しても、また減るだけだ。
今逃げても、誰も俺を責めたりなんかしない。
逃げろ。
逃げろ。
逃げろ。
アルの為だ。
アルの為に。
アルが生きていればいい。

「が~~~~~っ!!!」

どうしろって言うんだ。
俺が悪いのか?
助けてしまったから、責任を感じてしまった俺が悪いのか?
また恨み節を言われるために、人を助けるのか?
それは醜悪ではないのか?
それは偽善ではないのか?
俺の目的は何だ?
意義は何だ?
アルを保護することだ。
なのに俺が自分の判断で動いていいのか?
その結果後悔しているのに、なんでNOと言えないんだ?

『現在出港準備中、指示を!』
「........」

ペルソナに任せたい。
だけど、それは自分で判断するよりずっと逆効果だ。
俺は、この時のために取っていた必殺の武器を取り出した。
即ち.....サイコロだ。

「偶数だったら逃げよう偶数だったらホイ!」

5.....奇数だった。
俺はサイコロをもう一度振った。
3....奇数だった。
俺はサイコロをもう一度振った。
三本勝負だ。
5...奇数、だった。
もう一回....

「うわっ!?」

船が大きく揺れた。
俺は床に投げ出されて、サイコロが俺の前に転がった。
1...奇数だった。
仕方ない.....やってみるか!
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