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Δ-ハスラパル戦域編(前編)
165-違和感
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「ゲートは通れたか....」
『向こうにも敵がいますね、総数88』
「ほとんど無傷で突破できるかな?」
先ほどの戦いで、フリゲートと駆逐艦がそれぞれ一隻ずつ沈んだ。
ゲートの先にも敵がいて、先ほどよりは少ないが構成が違う。
オーバービューを見る限り、駆逐艦と巡洋艦で構成されている。
『指示が出ました、防御陣形を組んで妨害フィールドを破壊、強引にワープで突破するようです』
「了解」
といっても、俺に出来る事など何もないが。
陣形を組み直した王国軍は、ゲートの周囲の妨害フィールドを破壊して、一斉にワープする。
場所はゲートからさほど離れていないアステロイドベルト。
飛び込んだ瞬間、アステロイドベルトの様相が目で見て取れた。
「なんだこれ....!?」
『恒星からの熱を吸収した高熱のガスで覆われたアステロイドベルトですね、そのままワープすれば大丈夫ですが、下手に距離を取ると沈みます』
「なるほど」
ゲートから追撃して来た艦隊は、艦隊の後方にワープアウトするが、最後尾部分がガスに接触して数隻が消し飛んだ。
あれが、ポリニャスティム星系やアデュラリア星系での、シールドを張れていなかった場合のオリオンの末路だ。
『砲撃指示、出ました! 遷移中の敵に対して駆逐艦隊が分離、攻撃を開始しています』
「さっきやってたやつね」
突撃して、艦隊の真ん中に飛び込む。
敵は対処せざるを得なくなり、優先ターゲットをそちらへ向けてしまう。
その瞬間に突撃艦隊が離脱し、長距離攻撃が可能で足の遅い巡洋艦・戦艦が引き撃ちを仕掛ける。
さっきゲートで逃げたのは、追撃を誘って地の利があるこの場所に追い込んだんだろう。
引っかかる方も引っかかる方だし、多分帝国の艦隊の精鋭という訳じゃないんだろうな.....
しかも、
『情報共有出ました、敵の艦隊は後列にいた旗艦を喪失、統率を失っているようです』
「えっ、予備は!? というか戦略指揮AIがいるんじゃないの?」
『帝国では人工知能は使用されていないですよ?』
「呆れた....」
アンドロイドの反乱の間に入ってきたからか、人工知能を入れていないのだろう。
それで数百年王国と戦えるのだから、相当優秀なはずなんだが。
「やっぱり、どこか変だよね?」
『はい、帝国の指揮パターンとは乖離しています。推測ですが、正規軍ではないか、貴族の私兵である可能性も』
「そんな事やっても、意味なんてないような....」
仮に手勢だけでここを奪ったとしても、帝国には何ら利益のない場所だ。
占拠しても、帝国からの支援や防衛戦力の貸与は受けられず、逆に王国からは猛反撃を受ける事になる。
『ですから、無駄だと理解できない方もいるのでしょう』
「なるほど」
程なくして、敵の艦隊は殆ど壊滅。
ようやく逃げられるかと思った時。
『次元振動キャッチ。増援が来ました』
「タダでは終わらないか.....」
ゲートを挟んで情報を封鎖しているわけではないのだ。
追加の艦隊が、俺たちのいる場所の至近距離に現れた。
『ワープ指示が出ています、シールドミサイルを展開しますか?』
「やって!」
『了解』
追い打ちをかけられないように、ペルソナが帝国艦隊との間にシールドミサイルで壁を作った。
ペルソナと王国艦隊戦略AIとの高速決議が合意されたようで、人間を置いてきぼりにして判断を求められたという事らしい。
『これで数分もちます』
「そんなに...いや、ハダルレインの砲撃が異常だっただけか」
艦隊がワープの陣形を整える数分を、シールドミサイルが維持した。
帝国艦隊は徐々に動いているが、ペルソナの指定した位置がベストで、中々王国艦隊のいる方へ回り込めない。
『連動ワープのシグナルを受信、ワープします!』
「よし」
シールドミサイルの発振コイルの寿命前にワープできた。
しかし......なんでシールドミサイルって戦場で使われないんだろうな?
いや、そうか。
張っている間は、通常のシールドと違って両方とも撃っても当たらないし、機動戦になればむしろ邪魔だ。
こういう時便利だが、そういうたった一瞬の為にスペースを占有する弾じゃないんだろう。
そんな事を思いつつ、俺はいつの間にか体に入っていた力を抜いた。
『向こうにも敵がいますね、総数88』
「ほとんど無傷で突破できるかな?」
先ほどの戦いで、フリゲートと駆逐艦がそれぞれ一隻ずつ沈んだ。
ゲートの先にも敵がいて、先ほどよりは少ないが構成が違う。
オーバービューを見る限り、駆逐艦と巡洋艦で構成されている。
『指示が出ました、防御陣形を組んで妨害フィールドを破壊、強引にワープで突破するようです』
「了解」
といっても、俺に出来る事など何もないが。
陣形を組み直した王国軍は、ゲートの周囲の妨害フィールドを破壊して、一斉にワープする。
場所はゲートからさほど離れていないアステロイドベルト。
飛び込んだ瞬間、アステロイドベルトの様相が目で見て取れた。
「なんだこれ....!?」
『恒星からの熱を吸収した高熱のガスで覆われたアステロイドベルトですね、そのままワープすれば大丈夫ですが、下手に距離を取ると沈みます』
「なるほど」
ゲートから追撃して来た艦隊は、艦隊の後方にワープアウトするが、最後尾部分がガスに接触して数隻が消し飛んだ。
あれが、ポリニャスティム星系やアデュラリア星系での、シールドを張れていなかった場合のオリオンの末路だ。
『砲撃指示、出ました! 遷移中の敵に対して駆逐艦隊が分離、攻撃を開始しています』
「さっきやってたやつね」
突撃して、艦隊の真ん中に飛び込む。
敵は対処せざるを得なくなり、優先ターゲットをそちらへ向けてしまう。
その瞬間に突撃艦隊が離脱し、長距離攻撃が可能で足の遅い巡洋艦・戦艦が引き撃ちを仕掛ける。
さっきゲートで逃げたのは、追撃を誘って地の利があるこの場所に追い込んだんだろう。
引っかかる方も引っかかる方だし、多分帝国の艦隊の精鋭という訳じゃないんだろうな.....
しかも、
『情報共有出ました、敵の艦隊は後列にいた旗艦を喪失、統率を失っているようです』
「えっ、予備は!? というか戦略指揮AIがいるんじゃないの?」
『帝国では人工知能は使用されていないですよ?』
「呆れた....」
アンドロイドの反乱の間に入ってきたからか、人工知能を入れていないのだろう。
それで数百年王国と戦えるのだから、相当優秀なはずなんだが。
「やっぱり、どこか変だよね?」
『はい、帝国の指揮パターンとは乖離しています。推測ですが、正規軍ではないか、貴族の私兵である可能性も』
「そんな事やっても、意味なんてないような....」
仮に手勢だけでここを奪ったとしても、帝国には何ら利益のない場所だ。
占拠しても、帝国からの支援や防衛戦力の貸与は受けられず、逆に王国からは猛反撃を受ける事になる。
『ですから、無駄だと理解できない方もいるのでしょう』
「なるほど」
程なくして、敵の艦隊は殆ど壊滅。
ようやく逃げられるかと思った時。
『次元振動キャッチ。増援が来ました』
「タダでは終わらないか.....」
ゲートを挟んで情報を封鎖しているわけではないのだ。
追加の艦隊が、俺たちのいる場所の至近距離に現れた。
『ワープ指示が出ています、シールドミサイルを展開しますか?』
「やって!」
『了解』
追い打ちをかけられないように、ペルソナが帝国艦隊との間にシールドミサイルで壁を作った。
ペルソナと王国艦隊戦略AIとの高速決議が合意されたようで、人間を置いてきぼりにして判断を求められたという事らしい。
『これで数分もちます』
「そんなに...いや、ハダルレインの砲撃が異常だっただけか」
艦隊がワープの陣形を整える数分を、シールドミサイルが維持した。
帝国艦隊は徐々に動いているが、ペルソナの指定した位置がベストで、中々王国艦隊のいる方へ回り込めない。
『連動ワープのシグナルを受信、ワープします!』
「よし」
シールドミサイルの発振コイルの寿命前にワープできた。
しかし......なんでシールドミサイルって戦場で使われないんだろうな?
いや、そうか。
張っている間は、通常のシールドと違って両方とも撃っても当たらないし、機動戦になればむしろ邪魔だ。
こういう時便利だが、そういうたった一瞬の為にスペースを占有する弾じゃないんだろう。
そんな事を思いつつ、俺はいつの間にか体に入っていた力を抜いた。
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