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シーズン3-ジスト星系編
071-隠された基地
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「まったく」
私は呟く。
場所はフォービュラにあるTRINITY.アウトポスト。
ドッキングはせず、アドアステラは外部ドックで停泊している。
なぜこんなことをしているかと言うと、星系内のスキャン中だからだ。
「アーマーに傷すら入らなかったのに、どうしてこんなに....不安だったんだ?」
徐々に明瞭になっていく星系内を、私は眺めていた。
やはり、シラードから貰った秘密施設などと合致しない信号がいくつか発信されていた。
「主人、ワープするのですか?」
「いいや。ここは星系軍に調査を任せよう」
依頼されたのは情報の持ち帰りだが、殆どの施設は星系軍に任せることにする。
私たちは、別の施設を調査する予定だ。
「中性子星があるのは見えるな?」
「は....はい」
「これは大きな重力源で、光学センサーを阻害してしまう。つまり、ここにある施設は――――」
私は、中性子星の背後に隠れるように存在している施設を表示する。
アドアステラは磁気センサー式なので、星系軍の使う光学レーダーではこの施設は見えないようになっている。
つまり.....
「星系軍に内通しており、尚且つそれを隠したい人間の施設があるという訳だ」
「成程.....ところで主人」
「どうした?」
ファイスは、私にタブレットを突きつけてきた。
タブレットには、コンバットアーマーという商品が載っている。
「最近、突入戦が多いので....我等もこういうものを購入してもよいかと思いました」
「なんだ、怖いのか?」
どうも、格闘戦、近接戦を強化するという代物で、ファイスには不要にも思える。
警棒一本で武装した海賊に襲い掛かり、見事に制圧するファイスには不要で妥当だろう。
「いえ、主人に何かあれば危険ですから」
「そうか...」
私の装備としてどうか、という話らしい。
「もう少し軽量化できないか?」
「可能だと思われます、これも格闘専用ですが、ボディスーツ型のものもありました」
「ふむ...それもいいな」
正直、私の今まで得たお金はほぼ使い道がないために、かなり溜まっている。
死んでしまえば終わりなので、少しだけ保身に走るのも構わないかもしれない。
「ジスト星系で売っているのか?」
「はい、どうも....研究者のナノマシンコーティング技術? の精緻が使われているとか」
よくある売り文句だ。
現地購入が出来ればいいんだけど.....
「...突入前に、購入するのもいいな。」
急いで検索すると、フォービュラⅠにも現地店があることが分かった。
少なくともレーザーガン一発には耐えるそうなので、少しだけ興味が沸く。
「よし、買おう。....ありがとう、ファイス」
「いえ。私の提案ではなく....ケインが、カッコイイと言って」
「.....そうなんだ」
最近は自由奔放の限りを尽くしているケインだが、段々自我が育ってきたようで、理知的な面を見せるようになってきた。
「まあ、良い。こういうのもかっこいいと思うよ」
私は、新たな装備に思いを馳せるのであった。
私は呟く。
場所はフォービュラにあるTRINITY.アウトポスト。
ドッキングはせず、アドアステラは外部ドックで停泊している。
なぜこんなことをしているかと言うと、星系内のスキャン中だからだ。
「アーマーに傷すら入らなかったのに、どうしてこんなに....不安だったんだ?」
徐々に明瞭になっていく星系内を、私は眺めていた。
やはり、シラードから貰った秘密施設などと合致しない信号がいくつか発信されていた。
「主人、ワープするのですか?」
「いいや。ここは星系軍に調査を任せよう」
依頼されたのは情報の持ち帰りだが、殆どの施設は星系軍に任せることにする。
私たちは、別の施設を調査する予定だ。
「中性子星があるのは見えるな?」
「は....はい」
「これは大きな重力源で、光学センサーを阻害してしまう。つまり、ここにある施設は――――」
私は、中性子星の背後に隠れるように存在している施設を表示する。
アドアステラは磁気センサー式なので、星系軍の使う光学レーダーではこの施設は見えないようになっている。
つまり.....
「星系軍に内通しており、尚且つそれを隠したい人間の施設があるという訳だ」
「成程.....ところで主人」
「どうした?」
ファイスは、私にタブレットを突きつけてきた。
タブレットには、コンバットアーマーという商品が載っている。
「最近、突入戦が多いので....我等もこういうものを購入してもよいかと思いました」
「なんだ、怖いのか?」
どうも、格闘戦、近接戦を強化するという代物で、ファイスには不要にも思える。
警棒一本で武装した海賊に襲い掛かり、見事に制圧するファイスには不要で妥当だろう。
「いえ、主人に何かあれば危険ですから」
「そうか...」
私の装備としてどうか、という話らしい。
「もう少し軽量化できないか?」
「可能だと思われます、これも格闘専用ですが、ボディスーツ型のものもありました」
「ふむ...それもいいな」
正直、私の今まで得たお金はほぼ使い道がないために、かなり溜まっている。
死んでしまえば終わりなので、少しだけ保身に走るのも構わないかもしれない。
「ジスト星系で売っているのか?」
「はい、どうも....研究者のナノマシンコーティング技術? の精緻が使われているとか」
よくある売り文句だ。
現地購入が出来ればいいんだけど.....
「...突入前に、購入するのもいいな。」
急いで検索すると、フォービュラⅠにも現地店があることが分かった。
少なくともレーザーガン一発には耐えるそうなので、少しだけ興味が沸く。
「よし、買おう。....ありがとう、ファイス」
「いえ。私の提案ではなく....ケインが、カッコイイと言って」
「.....そうなんだ」
最近は自由奔放の限りを尽くしているケインだが、段々自我が育ってきたようで、理知的な面を見せるようになってきた。
「まあ、良い。こういうのもかっこいいと思うよ」
私は、新たな装備に思いを馳せるのであった。
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