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シーズン4-スリーパー防衛編
088-一貫した戦闘スタイル
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『こちらカル・クロカワ乗艦のアドアステラ。至急返事されたし』
『ああ、済まない。』
アドアステラの眼前を飛んでいるフリゲートが、左右に機体を傾斜させて応える。
『これより、海賊の拠点へと向かう。既にプローブでスキャンは終了している。場所はジストⅧ外周部のアステロイドベルト群。連動ワープを行う』
『分かった、連動ワープ開始』
民間用のサブワープドライブを搭載したことで、ついにアドアステラも連動ワープを行う事が出来るようになった。
出力の低いワープドライブ同士の重力波を連結し、ワープの出力を増大させ、より長距離のワープが可能になるのだ。
「...........」
民間用サブワープドライブが上げる不可思議な唸り声が、いくつもの隔壁を通して遠くの雷鳴のように伝わる。
そして、FTL式のワープによりアドアステラとアクシズⅡは光速に達する。
道中で障害物に衝突しそうになるものの、アドアステラのシールドがそれを防ぐ。
『アラッド、こちらは遠距離から支援を行う。普段通り戦闘を行ってほしい』
『ああ、理解した!』
そして、アドアステラとアクシズⅡは海賊の拠点へとワープする。
即座にアドアステラはフォートモジュールとサブシステムを起動し、海賊の拠点に砲撃を開始する。
『凄まじい射程距離だな』
『小型艦の処理を頼む。大型艦はこちらが破壊する』
『分かった』
フォートモジュールにサブシステムが合わさった砲撃は、数百km離れた海賊の拠点のシールドを一撃で粉砕する。
『襲撃だーっ!』
『ナメた野郎だぜ、一撃で終わらせてやる!』
拠点からフリゲートが七隻出現する。
『援護する!』
『大丈夫だ、俺一人で構わない!』
フリゲートのうち四隻はアドアステラの方へと向かう。
アラッドはフリゲート三隻からの近距離の格闘戦に持ち込まれるものの、
『あまり舐めてくれるなよ』
逆噴射による急速離脱から、機体から突出した三基のレーザータレットを展開する。
そして、一隻にレーザーの連射を浴びせかけながら高速で旋回する。
『くそっ、だったらミサイルだ!』
『だめだ兄貴! EMP妨害をっ!』
『まずは――――一隻』
アクシズⅡの前面部に取り付けられたフォーカスレーザータレットが、シールドの消えたフリゲート一隻を捉える。
そして、放たれた一撃はその艦を一撃で破壊する。
「私たちも負けてられないね....ケイン!」
「”ジラント”展開!」
アドアステラから、五機のドローンが飛び出した。
それらは四門の砲台を持っていた。
『おい、あんなドローンで俺たちに勝つつもりかよ!?』
『面白い冗談――――』
だが、次の瞬間。
それは冗談ではなくなる。
五機のドローンの一斉射撃が、フリゲートの一隻を粉砕したのだ。
シールドなど、まったく意味をなさなかった。
『――――ヤバイ! 格が違う!』
『後ろのやつの方がやばいってことかよ.....クソ、何でワープできないんだ!』
既にフリゲート三隻は、アドアステラのWDAに捕らわれている。
そして、セントリードローン達は、一隻一隻を狙い撃ちにして、全滅させていく。
『死にたく、死にたくねえ! ――――おい! 俺たちの裏には、あのライ――――』
通信をつないで命乞いをした海賊だったが、ドローンは容赦なく襲い掛かった。
その光景を見ていたカルは、呟く。
「俺は許そう。――――だが、このドローンが許すかな?」
『助け――――』
最後の一隻が沈黙し、アドアステラは前進を開始する。
同時にアクシズⅡも、動き出した。
その周囲には一撃で沈められたフリゲートの残骸が無数に浮いていた。
「なるほど....流石はシルバー傭兵上位か」
カルは感心していた。
アルゴの艦のような、物量で押し流すスタイルではなく、レーザーの連射によるシールドの飽和、その後フォーカスレーザーによるボレーで沈めるという、一貫したスタイルの戦闘艦。
それは、カルにとっては――――少し、新鮮だった。
『内部を探索する。アラッド、着艦するぞ』
『ああ!』
アドアステラとアクシズⅡは共に、海賊の拠点へと接近するのだった。
『ああ、済まない。』
アドアステラの眼前を飛んでいるフリゲートが、左右に機体を傾斜させて応える。
『これより、海賊の拠点へと向かう。既にプローブでスキャンは終了している。場所はジストⅧ外周部のアステロイドベルト群。連動ワープを行う』
『分かった、連動ワープ開始』
民間用のサブワープドライブを搭載したことで、ついにアドアステラも連動ワープを行う事が出来るようになった。
出力の低いワープドライブ同士の重力波を連結し、ワープの出力を増大させ、より長距離のワープが可能になるのだ。
「...........」
民間用サブワープドライブが上げる不可思議な唸り声が、いくつもの隔壁を通して遠くの雷鳴のように伝わる。
そして、FTL式のワープによりアドアステラとアクシズⅡは光速に達する。
道中で障害物に衝突しそうになるものの、アドアステラのシールドがそれを防ぐ。
『アラッド、こちらは遠距離から支援を行う。普段通り戦闘を行ってほしい』
『ああ、理解した!』
そして、アドアステラとアクシズⅡは海賊の拠点へとワープする。
即座にアドアステラはフォートモジュールとサブシステムを起動し、海賊の拠点に砲撃を開始する。
『凄まじい射程距離だな』
『小型艦の処理を頼む。大型艦はこちらが破壊する』
『分かった』
フォートモジュールにサブシステムが合わさった砲撃は、数百km離れた海賊の拠点のシールドを一撃で粉砕する。
『襲撃だーっ!』
『ナメた野郎だぜ、一撃で終わらせてやる!』
拠点からフリゲートが七隻出現する。
『援護する!』
『大丈夫だ、俺一人で構わない!』
フリゲートのうち四隻はアドアステラの方へと向かう。
アラッドはフリゲート三隻からの近距離の格闘戦に持ち込まれるものの、
『あまり舐めてくれるなよ』
逆噴射による急速離脱から、機体から突出した三基のレーザータレットを展開する。
そして、一隻にレーザーの連射を浴びせかけながら高速で旋回する。
『くそっ、だったらミサイルだ!』
『だめだ兄貴! EMP妨害をっ!』
『まずは――――一隻』
アクシズⅡの前面部に取り付けられたフォーカスレーザータレットが、シールドの消えたフリゲート一隻を捉える。
そして、放たれた一撃はその艦を一撃で破壊する。
「私たちも負けてられないね....ケイン!」
「”ジラント”展開!」
アドアステラから、五機のドローンが飛び出した。
それらは四門の砲台を持っていた。
『おい、あんなドローンで俺たちに勝つつもりかよ!?』
『面白い冗談――――』
だが、次の瞬間。
それは冗談ではなくなる。
五機のドローンの一斉射撃が、フリゲートの一隻を粉砕したのだ。
シールドなど、まったく意味をなさなかった。
『――――ヤバイ! 格が違う!』
『後ろのやつの方がやばいってことかよ.....クソ、何でワープできないんだ!』
既にフリゲート三隻は、アドアステラのWDAに捕らわれている。
そして、セントリードローン達は、一隻一隻を狙い撃ちにして、全滅させていく。
『死にたく、死にたくねえ! ――――おい! 俺たちの裏には、あのライ――――』
通信をつないで命乞いをした海賊だったが、ドローンは容赦なく襲い掛かった。
その光景を見ていたカルは、呟く。
「俺は許そう。――――だが、このドローンが許すかな?」
『助け――――』
最後の一隻が沈黙し、アドアステラは前進を開始する。
同時にアクシズⅡも、動き出した。
その周囲には一撃で沈められたフリゲートの残骸が無数に浮いていた。
「なるほど....流石はシルバー傭兵上位か」
カルは感心していた。
アルゴの艦のような、物量で押し流すスタイルではなく、レーザーの連射によるシールドの飽和、その後フォーカスレーザーによるボレーで沈めるという、一貫したスタイルの戦闘艦。
それは、カルにとっては――――少し、新鮮だった。
『内部を探索する。アラッド、着艦するぞ』
『ああ!』
アドアステラとアクシズⅡは共に、海賊の拠点へと接近するのだった。
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