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シーズン8-ケラカ星系編
207-潜入!食料加工プラント!(後編)
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食料生産プラントの居住区は、予想に反して自然豊かだった。
といっても、直接触れるようになっているわけではない。
アクリル板みたいなもので仕切られている。
「こちらへどうぞ」
「ありがとう」
私たち一行は、居住区の中央スペースに案内される。
アクリル板もどきで仕切られた噴水を中心に、丸い机と四つの椅子が点在している。
「ここが我らがケラカⅣ食品加工プラントの中央食堂になります!」
「落ち着いた空間ですね」
「いやぁ、そうなんですよ。ケラカ星系の従業員は惑星出身が多いので、こうしてなるべく落ち着けるスペースにしているんです」
ファイスの言葉に反応して、ペラペラ喋るコーテン。
私はこんなので落ち着けるのかな....と思っていたが、黙っておくことにした。
全員で席に座ると、全員の前にディスプレイが投影された。
「ここで選別から外された食品は、三日の間は保存されます。その間、食べたければ勝手に...という訳ですね」
「そういうのばっかりだな.....」
「これでも好待遇ですからね!」
まあとにかく、ファイスやケインは喜ぶだろう。
食べ放題だからね。
私は元々、そんなに食べる方じゃないから、適当にサラダだけ食べた。
この辺の適当さは食のボキャブラリーの低さなんだろうけど.....
「ねえカル、これ食べてみない!?」
「なにこれ....?」
「丼もの!」
ラビにお勧めされた丼ものを食べてみる。
美味しいけど....
「これは、誰が作っている?」
「アンドロイドですよ」
「成程」
シトリンもそうだったけれど、やっぱり人の代わりに働く奴隷なんだね、アンドロイドって....
まあ、それはそれとして。
「主人、こちらの肉も美味かと」
「御主人、こちらも」
私はラビという前例を作ったせいで、仲間たちに食事をお勧めされまくった。
一人でも断ると角が立つから、仕方なく全部食べる事になった。
「もう無理だ....」
「大丈夫、ほら、お茶もあるし!」
「どういう理論だ.....」
私はお茶で流し込みつつ、味わう。
その時。
「......?」
その光景を、ソフが見ている事に気づいた。
でも、視線が変だ。
怯えたようないつもの目線じゃない、こっちを窺うような視線。
何だろう....?
「ソフ、おすすめは?」
「....その、悪いです。旦那様が苦しんでいらっしゃるのに....」
「ソフの好みが知りたい、なんでも指定してくれて構わない」
「じゃ、じゃあ....これで、お願いします!」
「.....えぇ」
彼女が指定したのは、ぶ厚いステーキであった。
結局、仲間たちに応援されながら、私はそれを平らげた。
「いやぁ、傭兵の方々は健啖家ですねえ」
「本日は案内をありがとう」
そして私たちは、食品加工プラントのツアーを終えた。
のだが。
「これは?」
「こちら我が社の紹介状となっております、有料ツアーの方のコロニーも見学なされてはどうです?」
「....投資か?」
「ええ」
いい性格してるなぁ、と思いつつ私は電子の紹介状を受け取った。
「.....ところで、どうしてここまで?」
「いやぁ、我々はここに住んでいますが、殆ど人など来ませんので。こういったものに興味を持っていただける傭兵など、更に稀です。知識でしか知らない人など無数にいます。ですから――――」
”遥々、お越しいただきありがとうございます”。
コーテンはそう言って、深くお辞儀した。
私はフードの鍔を握り締め、そのままシャトルへと向かった。
といっても、直接触れるようになっているわけではない。
アクリル板みたいなもので仕切られている。
「こちらへどうぞ」
「ありがとう」
私たち一行は、居住区の中央スペースに案内される。
アクリル板もどきで仕切られた噴水を中心に、丸い机と四つの椅子が点在している。
「ここが我らがケラカⅣ食品加工プラントの中央食堂になります!」
「落ち着いた空間ですね」
「いやぁ、そうなんですよ。ケラカ星系の従業員は惑星出身が多いので、こうしてなるべく落ち着けるスペースにしているんです」
ファイスの言葉に反応して、ペラペラ喋るコーテン。
私はこんなので落ち着けるのかな....と思っていたが、黙っておくことにした。
全員で席に座ると、全員の前にディスプレイが投影された。
「ここで選別から外された食品は、三日の間は保存されます。その間、食べたければ勝手に...という訳ですね」
「そういうのばっかりだな.....」
「これでも好待遇ですからね!」
まあとにかく、ファイスやケインは喜ぶだろう。
食べ放題だからね。
私は元々、そんなに食べる方じゃないから、適当にサラダだけ食べた。
この辺の適当さは食のボキャブラリーの低さなんだろうけど.....
「ねえカル、これ食べてみない!?」
「なにこれ....?」
「丼もの!」
ラビにお勧めされた丼ものを食べてみる。
美味しいけど....
「これは、誰が作っている?」
「アンドロイドですよ」
「成程」
シトリンもそうだったけれど、やっぱり人の代わりに働く奴隷なんだね、アンドロイドって....
まあ、それはそれとして。
「主人、こちらの肉も美味かと」
「御主人、こちらも」
私はラビという前例を作ったせいで、仲間たちに食事をお勧めされまくった。
一人でも断ると角が立つから、仕方なく全部食べる事になった。
「もう無理だ....」
「大丈夫、ほら、お茶もあるし!」
「どういう理論だ.....」
私はお茶で流し込みつつ、味わう。
その時。
「......?」
その光景を、ソフが見ている事に気づいた。
でも、視線が変だ。
怯えたようないつもの目線じゃない、こっちを窺うような視線。
何だろう....?
「ソフ、おすすめは?」
「....その、悪いです。旦那様が苦しんでいらっしゃるのに....」
「ソフの好みが知りたい、なんでも指定してくれて構わない」
「じゃ、じゃあ....これで、お願いします!」
「.....えぇ」
彼女が指定したのは、ぶ厚いステーキであった。
結局、仲間たちに応援されながら、私はそれを平らげた。
「いやぁ、傭兵の方々は健啖家ですねえ」
「本日は案内をありがとう」
そして私たちは、食品加工プラントのツアーを終えた。
のだが。
「これは?」
「こちら我が社の紹介状となっております、有料ツアーの方のコロニーも見学なされてはどうです?」
「....投資か?」
「ええ」
いい性格してるなぁ、と思いつつ私は電子の紹介状を受け取った。
「.....ところで、どうしてここまで?」
「いやぁ、我々はここに住んでいますが、殆ど人など来ませんので。こういったものに興味を持っていただける傭兵など、更に稀です。知識でしか知らない人など無数にいます。ですから――――」
”遥々、お越しいただきありがとうございます”。
コーテンはそう言って、深くお辞儀した。
私はフードの鍔を握り締め、そのままシャトルへと向かった。
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