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シーズン9-オストプライム編(前編)
234-マーケットコロニー観光
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アドアステラから離れた私たちは、シャトルに乗って、オストプライムとオストⅡの中間にあるコロニーへと向かった。
前に見た農業用コロニーとは違って、凄い待機列が形成されているものの....
「事前予約をしたカルだ、優先待機列に入れるか?」
『確認しました、優先待機列へどうぞ』
事前に予約してあるので大丈夫だ。
アプレンティス傭兵クラスになると賓客扱いで待機列を突破できるけれど、いくら高ランクでも権力を振りかざすのは駄目だろう。
「おお.....」
「壮観というのは、こういう事を言うのでしょうか?」
そして。
私達は、コロニーの内部に足を踏み入れた。
あのケラカコロニーと同じく旧型らしいマーケットコロニーは、旧型の慣性制御システムで回転し、標準重力+0.01以内に留まる重力を生んでいる。
円形のコロニーは、壁沿いに建物が立ち、農業コロニーと同じように、上を見上げればビル群がこちらを見下ろしている。
綺麗だなぁ....お兄ちゃんに見せてあげたいくらい。
「どちらまで向かうのですか?」
「ハコベリ.....ようは、艦船装備のマーケットが揃ってる区画だね」
私達は、惑星表面上で行く所以外を見る予定だ。
最初はハコベリと呼ばれる駅に向かうため、私達はコロニー中を回る環状線であるレールウェイに乗り込んだ。
コロニー内の人口に反して、レールウェイの車内はあまり混んでいなかった。
私達は車両中央に陣取る。
「到着まで四駅」
「少し遠いですね」
ノルスが文句を言う。
座れるだけありがたいんだけどなぁ、と私は思った。
始発じゃなかったので、朝の通学はずっと立っていないといけなかった。
お兄ちゃんが選んでくれた友達たちはみんな電車通学ではなかったから、こうして家族同然の皆と電車に乗るのは新鮮だ。
「ふわぁ....」
「ソフ、新鮮か?」
「はい! 私の住んでいた場所には、あんな城のような街はありませんでした...から」
「なら、目に焼き付けておくといい」
「はい!」
ハコベリに着いた私達は、駅から出て周囲を見渡す。
駅前の大モニターには、知らない傭兵の広告が出ている。
「どこから向かおうか」
「あちら等どうでしょうか?」
「ラヴィッシュコーポレーションか、いいだろう」
電気街のようなこの区画には、様々な会社のビルが建っている。
ビルの階下はそのまま販売店となっており、私達はそこに向かう。
「武器の購入はしないぞ」
私はそれだけ言っておく。
アドアステラの武装は問題なく機能するからだ。
「うんうん、見ておくくらいは重要だよね」
ラビも同意してくれる。
店内に入った私たちは、巨大なホログラム映像に出迎えられた。
多分だけど、ブラスター砲の映像かな?
「ブラスター砲だね、カルはああいう武装はどう思う?」
「攻撃範囲がな.....近距離での火力は比類ないが、引き撃ちされれば勝ち目がない。アドアステラはもう武装に割ける艦体スペースがないし、設置するには大きすぎる」
「へぇ.....ちなみに、前に私が乗ってた艦はブラスター砲だったよ」
「足回りが早い船なら、それもいい選択肢だと俺は思う」
私はふと、背後を振り向く。
....みんな退屈そうだな。
「よし、解散。各自携帯端末の通知はオンにしておくこと」
「はーい!」
ケインが真っ先に飛び出していく。
ファイスがその後を追う。
ソフはアリアが連れて行き、ノルスと私、ラビがこの場に残る。
「さて....どうする?」
「二階にワープドライブの販売スペースがあります、そちらを見に行きたいのですが....」
「そっち、行こっか?」
「あ、ああ」
皆がいなくなり、比較的大人なノルスが残った瞬間、私はラビに飛び掛かられる。
抱きしめられて、私はちょっと困る。
右手に少し力を入れると、ラビは離れてくれる。
「ノルスの前で、大人げないとは思わないか?」
「んもう、そこは拒否しないんだね....」
「行こうノルス、付き合ってられるか」
「はい」
私はノルスと共に、ワープドライブを見にいく。
ラビはその後を追って着いてくるのであった。
前に見た農業用コロニーとは違って、凄い待機列が形成されているものの....
「事前予約をしたカルだ、優先待機列に入れるか?」
『確認しました、優先待機列へどうぞ』
事前に予約してあるので大丈夫だ。
アプレンティス傭兵クラスになると賓客扱いで待機列を突破できるけれど、いくら高ランクでも権力を振りかざすのは駄目だろう。
「おお.....」
「壮観というのは、こういう事を言うのでしょうか?」
そして。
私達は、コロニーの内部に足を踏み入れた。
あのケラカコロニーと同じく旧型らしいマーケットコロニーは、旧型の慣性制御システムで回転し、標準重力+0.01以内に留まる重力を生んでいる。
円形のコロニーは、壁沿いに建物が立ち、農業コロニーと同じように、上を見上げればビル群がこちらを見下ろしている。
綺麗だなぁ....お兄ちゃんに見せてあげたいくらい。
「どちらまで向かうのですか?」
「ハコベリ.....ようは、艦船装備のマーケットが揃ってる区画だね」
私達は、惑星表面上で行く所以外を見る予定だ。
最初はハコベリと呼ばれる駅に向かうため、私達はコロニー中を回る環状線であるレールウェイに乗り込んだ。
コロニー内の人口に反して、レールウェイの車内はあまり混んでいなかった。
私達は車両中央に陣取る。
「到着まで四駅」
「少し遠いですね」
ノルスが文句を言う。
座れるだけありがたいんだけどなぁ、と私は思った。
始発じゃなかったので、朝の通学はずっと立っていないといけなかった。
お兄ちゃんが選んでくれた友達たちはみんな電車通学ではなかったから、こうして家族同然の皆と電車に乗るのは新鮮だ。
「ふわぁ....」
「ソフ、新鮮か?」
「はい! 私の住んでいた場所には、あんな城のような街はありませんでした...から」
「なら、目に焼き付けておくといい」
「はい!」
ハコベリに着いた私達は、駅から出て周囲を見渡す。
駅前の大モニターには、知らない傭兵の広告が出ている。
「どこから向かおうか」
「あちら等どうでしょうか?」
「ラヴィッシュコーポレーションか、いいだろう」
電気街のようなこの区画には、様々な会社のビルが建っている。
ビルの階下はそのまま販売店となっており、私達はそこに向かう。
「武器の購入はしないぞ」
私はそれだけ言っておく。
アドアステラの武装は問題なく機能するからだ。
「うんうん、見ておくくらいは重要だよね」
ラビも同意してくれる。
店内に入った私たちは、巨大なホログラム映像に出迎えられた。
多分だけど、ブラスター砲の映像かな?
「ブラスター砲だね、カルはああいう武装はどう思う?」
「攻撃範囲がな.....近距離での火力は比類ないが、引き撃ちされれば勝ち目がない。アドアステラはもう武装に割ける艦体スペースがないし、設置するには大きすぎる」
「へぇ.....ちなみに、前に私が乗ってた艦はブラスター砲だったよ」
「足回りが早い船なら、それもいい選択肢だと俺は思う」
私はふと、背後を振り向く。
....みんな退屈そうだな。
「よし、解散。各自携帯端末の通知はオンにしておくこと」
「はーい!」
ケインが真っ先に飛び出していく。
ファイスがその後を追う。
ソフはアリアが連れて行き、ノルスと私、ラビがこの場に残る。
「さて....どうする?」
「二階にワープドライブの販売スペースがあります、そちらを見に行きたいのですが....」
「そっち、行こっか?」
「あ、ああ」
皆がいなくなり、比較的大人なノルスが残った瞬間、私はラビに飛び掛かられる。
抱きしめられて、私はちょっと困る。
右手に少し力を入れると、ラビは離れてくれる。
「ノルスの前で、大人げないとは思わないか?」
「んもう、そこは拒否しないんだね....」
「行こうノルス、付き合ってられるか」
「はい」
私はノルスと共に、ワープドライブを見にいく。
ラビはその後を追って着いてくるのであった。
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