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シーズン9-オストプライム編(後編)
265-求めていた答え
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「意外だったな、アレブリュート」
背から血を噴き出させるアレブに、一人の構成員が声をかけた。
その男は、所属後のアレブを知る人物の一人でもあった。
眼前で閉じていくゲートを確認したアレブは、静かに振り返る。
「俺たちを裏切るなんて。そうだろう?」
「真に間違ってるのがどっちか、それに気づいただけだ」
「ハッ、よく言う。食い扶持に困り、俺たちのために働くことを選んだ鄙人が」
アレブは痛みなど無かったように起き上がり、そして声を張り上げる。
「ハッ! 結局、偏見に耐えて働こうともお前らのもとで働くのと同じだったさ。何が罪人は平等だ、人間である限りお前らは差別するんだからな!」
「もういい、こいつを殺せ」
その男は会話に飽きたようで、部下に指示を出し――――直後。
彼の身体は二つに引き千切られた。
一気に肉薄したアレブによってだ。
「た、隊ちょ――――」
そしてもう一人は、一瞬で引き倒され頭蓋骨を踏みにじられた。
砕け散った頭蓋の感覚に嫌な思いをしながらも、アレブは一歩踏み出し――
「がはっ......」
いつの間にか到着していた援軍が、アレブをその一斉射で仕留めた。
実体弾ではなくレーザー弾では、アレブのその強靭な肉体であっても長くは耐えられなかった。
「ざまあ、ねぇな.....」
それだけ言うと、アレブは倒れた。
穴が開いた心臓が止まるまでの、最後の強い強い一拍が、彼の脳にビジョンを見せた。
普通の人間として生まれていたら、きっと彼女のような清い心を持つ人間には出会えなかったと思っていながらも。
彼は普通の人間としてソフ達と共に、故郷へ戻っていた。
『報いだな、この程度の善行でやったことが消えるわけじゃねぇ』
死のその一瞬で、アレブは多くの事を悟った。
そして自分が究極の馬鹿である事を。
殺人も、詐欺も、暗殺も。頼まれればやった自分を、英雄であるカルが仲間に引き入れるわけがないと言う事も。
それが許されることではないのだと言う事も。
『だけど、満足だ』
彼はただ一つの残念――――彼女たちとと共に故郷の土を踏めなかったことだけを胸に、血だまりの中で笑ったのだった。
シャトルで飛び出した二人は、救援要請を出す。
すると、偶然にもそれはアドアステラに繋がった。
『こちらアドアステラ! 所属と名を名乗れ!』
「わ....私たちはソフです! あっ、所属......アリア、知らない?」
「え、エンフォースです! 多分......」
『ソフちゃん、アリアちゃん! 無事!?』
「はいっ!」
直後。
シャトルの周囲に、遮蔽を解いたアドアステラが現れる。
アドアステラは二人を乗せたシャトルを収容する。
それを追うように、ステーションからフリゲートが数十隻現れた。
『腕の見せ所!』
アドアステラの側面に設置されたパルスレーザー砲が一斉射を開始し、その圧倒的な出力でフリゲートを次々と撃ち落としていく。
フリゲートの全滅を確認したアドアステラは、速度を上げステーションの上部へと回り込むのであった。
背から血を噴き出させるアレブに、一人の構成員が声をかけた。
その男は、所属後のアレブを知る人物の一人でもあった。
眼前で閉じていくゲートを確認したアレブは、静かに振り返る。
「俺たちを裏切るなんて。そうだろう?」
「真に間違ってるのがどっちか、それに気づいただけだ」
「ハッ、よく言う。食い扶持に困り、俺たちのために働くことを選んだ鄙人が」
アレブは痛みなど無かったように起き上がり、そして声を張り上げる。
「ハッ! 結局、偏見に耐えて働こうともお前らのもとで働くのと同じだったさ。何が罪人は平等だ、人間である限りお前らは差別するんだからな!」
「もういい、こいつを殺せ」
その男は会話に飽きたようで、部下に指示を出し――――直後。
彼の身体は二つに引き千切られた。
一気に肉薄したアレブによってだ。
「た、隊ちょ――――」
そしてもう一人は、一瞬で引き倒され頭蓋骨を踏みにじられた。
砕け散った頭蓋の感覚に嫌な思いをしながらも、アレブは一歩踏み出し――
「がはっ......」
いつの間にか到着していた援軍が、アレブをその一斉射で仕留めた。
実体弾ではなくレーザー弾では、アレブのその強靭な肉体であっても長くは耐えられなかった。
「ざまあ、ねぇな.....」
それだけ言うと、アレブは倒れた。
穴が開いた心臓が止まるまでの、最後の強い強い一拍が、彼の脳にビジョンを見せた。
普通の人間として生まれていたら、きっと彼女のような清い心を持つ人間には出会えなかったと思っていながらも。
彼は普通の人間としてソフ達と共に、故郷へ戻っていた。
『報いだな、この程度の善行でやったことが消えるわけじゃねぇ』
死のその一瞬で、アレブは多くの事を悟った。
そして自分が究極の馬鹿である事を。
殺人も、詐欺も、暗殺も。頼まれればやった自分を、英雄であるカルが仲間に引き入れるわけがないと言う事も。
それが許されることではないのだと言う事も。
『だけど、満足だ』
彼はただ一つの残念――――彼女たちとと共に故郷の土を踏めなかったことだけを胸に、血だまりの中で笑ったのだった。
シャトルで飛び出した二人は、救援要請を出す。
すると、偶然にもそれはアドアステラに繋がった。
『こちらアドアステラ! 所属と名を名乗れ!』
「わ....私たちはソフです! あっ、所属......アリア、知らない?」
「え、エンフォースです! 多分......」
『ソフちゃん、アリアちゃん! 無事!?』
「はいっ!」
直後。
シャトルの周囲に、遮蔽を解いたアドアステラが現れる。
アドアステラは二人を乗せたシャトルを収容する。
それを追うように、ステーションからフリゲートが数十隻現れた。
『腕の見せ所!』
アドアステラの側面に設置されたパルスレーザー砲が一斉射を開始し、その圧倒的な出力でフリゲートを次々と撃ち落としていく。
フリゲートの全滅を確認したアドアステラは、速度を上げステーションの上部へと回り込むのであった。
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