273 / 486
第七章:新たな力を求めるもの
273:母上様
しおりを挟む
流と別れた美琴は夕日もすっかり落ち込み、ひぐらしの涼し気な声から、夜の虫たちが夜想曲を奏でる庭園にいた。
「もぅ……何であんな人を好きになっちゃうのよ。もう、なんなのよ流様は! 意地悪だし! 子供っぽいし! 骨董おたくだし! でも……優しくて何時も大事にしてくれるし、美しいって言ってくれるし、それに素敵だし、あ! それと――」
美琴は体をくねらせて一人悦に入る。と、そこに来客が現れた。
「あらあら、おばけでもこの場合は、恋に恋しているって言うのかしら? でも本人はいるし、難しい所ねぇ」
「は、母上ぇ!?」
「うふふ、おばけの美琴ちゃんを驚かせるのって快感かも?」
「もぅ! 心臓に悪いからやめて下さいよぅ」
「あら、おばけなのに?」
「うぅぅ。そ、それでどうしたのですか?」
「愛しい娘に会いに来るのに理由は必要なくてよ? ねぇ美琴ちゃん。旦那様から聞いて、ある程度は知っているつもりだけど、未来へ戻るのでしょう?」
「……はい。近いうちに戻る事になると思います」
「そう……。せっかく会えたのに寂しくなるわね」
母の言葉に思わず「残ります」と言いかけるが、残り時間が無い事を思い出し思いとどまる。
「ねぇ美琴ちゃん。あなたはこの先長い年月苦しんでから、今の明るい美琴ちゃんになったのも理解したつもりよ。それはとても辛いなんて言葉じゃ……言えない旅だったんでしょうね」
「そう、ですね。これでも少し前までは、今ほど明るくはなれませんでした」
「それを解放してくれたのが、今あなたが愛しているあの方なのね?」
美琴は黙ってうなずき、頬をそめる。幽霊なのに。
「そう、それは良い出会いを得れて良かったわね。でも何かを決断しきれていない顔ね?」
「どうして……そう思ったのですか?」
「簡単な事よ? 美琴ちゃんが困った時は、右の鼻の穴が倍に大きくなるの」
「えええええ!?」
思わず右の鼻の穴を触る美琴に、静音は優しく微笑む。
「嘘よ。倍になったら人じゃないわよ。あ、今はおばけだから、ありなのかしら?」
「ちょ!? 母上ぇぇぇ!?」
「うふふ。でもね、美琴ちゃんが困っている事くらいは、母親失格の私でも分かるわよ」
「母上……。色々と、聞いてもらえますか?」
「ええ」
「ありがとうございます。やっぱり母とは良いものですね……。実は――」
美琴は全て話す。悲恋美琴として各地を彷徨い、その結果多くの命を吸って来た事。そして「異界骨董やさん」へと拾われ、そこで初めて平穏な心で過ごせた事を。
そして初めての主と出会えた事を――。
「――そこで私をこう言ったんですよ!! 『そんな物騒な刀! い! る! かあああ』ってね! ねぇ、酷いでしょ流様ったら?」
「ふふふ。美琴ちゃんは本当に流様が好きなのね」
「うん、とっても大好き。何時も一緒にいてくれるんですよ」
「そう……」
静音は先日亡くした娘が、幽霊とは言え「遠い未来で幸せに暮らしている」と思うと胸が熱くなる。
だからこそ娘の悩みを解決してあげたいと切に願う。
「美琴ちゃん。あなたの悩みは流様の事なのは分かるとして、それがさっきの昔の話に出ていた、事に関係するのね?」
「どうしてそれを……」
「それは右の鼻の穴が大きくなって――」
「もう! それはいいです!」
「うふふ」
「でも、その通りです。昔、私を無理やり手に入れようとして、色々な人達が私に触れようとしました。でも私を取り込むどころか、わずかに触れただけで命を奪ってしまうのです。術やそれに類するもので縛ったり封印もされた事もありますが、それでも私の力には及ばず、みんな死んでしまいました……」
今は制御できるが、自分の意思とは関係なく働いてしまう防衛呪力。それは理屈じゃない強大な呪いの力だった。
「まれに私を鞘から抜き、呪いとも言える部分を消すために、私そのものと精神的に融合を果たそうとした人もいましたが、逆に取り込まれ妖力の一部となった人もいます」
「そう。だから流様が美琴ちゃんを、本当に手に入れる事が怖いのね?」
「うん……。とっても怖いの、普通の魂なら私が食べちゃうから……」
静音は座っていた石作りの丸椅子から立ち上がると、美琴を包み込むように抱きしめる。
それが以外と質量があり、人の体程ではないが「触っている」と言う感覚があった。
「美琴ちゃん、確かに怖いと思うわ。でもあなたは自分を信じなきゃだめ。あなたの流様に対する愛情は、そんなに薄っぺらい物なのかしら? それに愛する殿方の事を一番信じなくて誰が信じてあげるのよ。自分にも、流様にも堂々と当たって砕けなさい!!」
「母上ぇ。砕けたらだめだと思うんだょ」
「あら、そうだったわね」
「母上ったらもぅ。はぁ~、でもお陰で覚悟も決まりそうです。まだ未来へ戻る刻限まで時間もあるから、その間はその……母上といてもいいですか?」
「馬鹿ねぇ。娘の頼みを無下にする母ではなくてよ」
その後二人は母屋へと行き、親子団欒を過ごすのだった。
「もぅ……何であんな人を好きになっちゃうのよ。もう、なんなのよ流様は! 意地悪だし! 子供っぽいし! 骨董おたくだし! でも……優しくて何時も大事にしてくれるし、美しいって言ってくれるし、それに素敵だし、あ! それと――」
美琴は体をくねらせて一人悦に入る。と、そこに来客が現れた。
「あらあら、おばけでもこの場合は、恋に恋しているって言うのかしら? でも本人はいるし、難しい所ねぇ」
「は、母上ぇ!?」
「うふふ、おばけの美琴ちゃんを驚かせるのって快感かも?」
「もぅ! 心臓に悪いからやめて下さいよぅ」
「あら、おばけなのに?」
「うぅぅ。そ、それでどうしたのですか?」
「愛しい娘に会いに来るのに理由は必要なくてよ? ねぇ美琴ちゃん。旦那様から聞いて、ある程度は知っているつもりだけど、未来へ戻るのでしょう?」
「……はい。近いうちに戻る事になると思います」
「そう……。せっかく会えたのに寂しくなるわね」
母の言葉に思わず「残ります」と言いかけるが、残り時間が無い事を思い出し思いとどまる。
「ねぇ美琴ちゃん。あなたはこの先長い年月苦しんでから、今の明るい美琴ちゃんになったのも理解したつもりよ。それはとても辛いなんて言葉じゃ……言えない旅だったんでしょうね」
「そう、ですね。これでも少し前までは、今ほど明るくはなれませんでした」
「それを解放してくれたのが、今あなたが愛しているあの方なのね?」
美琴は黙ってうなずき、頬をそめる。幽霊なのに。
「そう、それは良い出会いを得れて良かったわね。でも何かを決断しきれていない顔ね?」
「どうして……そう思ったのですか?」
「簡単な事よ? 美琴ちゃんが困った時は、右の鼻の穴が倍に大きくなるの」
「えええええ!?」
思わず右の鼻の穴を触る美琴に、静音は優しく微笑む。
「嘘よ。倍になったら人じゃないわよ。あ、今はおばけだから、ありなのかしら?」
「ちょ!? 母上ぇぇぇ!?」
「うふふ。でもね、美琴ちゃんが困っている事くらいは、母親失格の私でも分かるわよ」
「母上……。色々と、聞いてもらえますか?」
「ええ」
「ありがとうございます。やっぱり母とは良いものですね……。実は――」
美琴は全て話す。悲恋美琴として各地を彷徨い、その結果多くの命を吸って来た事。そして「異界骨董やさん」へと拾われ、そこで初めて平穏な心で過ごせた事を。
そして初めての主と出会えた事を――。
「――そこで私をこう言ったんですよ!! 『そんな物騒な刀! い! る! かあああ』ってね! ねぇ、酷いでしょ流様ったら?」
「ふふふ。美琴ちゃんは本当に流様が好きなのね」
「うん、とっても大好き。何時も一緒にいてくれるんですよ」
「そう……」
静音は先日亡くした娘が、幽霊とは言え「遠い未来で幸せに暮らしている」と思うと胸が熱くなる。
だからこそ娘の悩みを解決してあげたいと切に願う。
「美琴ちゃん。あなたの悩みは流様の事なのは分かるとして、それがさっきの昔の話に出ていた、事に関係するのね?」
「どうしてそれを……」
「それは右の鼻の穴が大きくなって――」
「もう! それはいいです!」
「うふふ」
「でも、その通りです。昔、私を無理やり手に入れようとして、色々な人達が私に触れようとしました。でも私を取り込むどころか、わずかに触れただけで命を奪ってしまうのです。術やそれに類するもので縛ったり封印もされた事もありますが、それでも私の力には及ばず、みんな死んでしまいました……」
今は制御できるが、自分の意思とは関係なく働いてしまう防衛呪力。それは理屈じゃない強大な呪いの力だった。
「まれに私を鞘から抜き、呪いとも言える部分を消すために、私そのものと精神的に融合を果たそうとした人もいましたが、逆に取り込まれ妖力の一部となった人もいます」
「そう。だから流様が美琴ちゃんを、本当に手に入れる事が怖いのね?」
「うん……。とっても怖いの、普通の魂なら私が食べちゃうから……」
静音は座っていた石作りの丸椅子から立ち上がると、美琴を包み込むように抱きしめる。
それが以外と質量があり、人の体程ではないが「触っている」と言う感覚があった。
「美琴ちゃん、確かに怖いと思うわ。でもあなたは自分を信じなきゃだめ。あなたの流様に対する愛情は、そんなに薄っぺらい物なのかしら? それに愛する殿方の事を一番信じなくて誰が信じてあげるのよ。自分にも、流様にも堂々と当たって砕けなさい!!」
「母上ぇ。砕けたらだめだと思うんだょ」
「あら、そうだったわね」
「母上ったらもぅ。はぁ~、でもお陰で覚悟も決まりそうです。まだ未来へ戻る刻限まで時間もあるから、その間はその……母上といてもいいですか?」
「馬鹿ねぇ。娘の頼みを無下にする母ではなくてよ」
その後二人は母屋へと行き、親子団欒を過ごすのだった。
0
あなたにおすすめの小説
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
無能認定され王宮から追放された俺、実は竜の言葉が話せたのでSSS級最凶竜種に懐かれ、気がついたら【竜人王】になってました。
霞杏檎
ファンタジー
田舎の村から上京して王宮兵士となって1年半……
まだまだ新人だったレイクは自身がスキルもろくに発動できない『無能力者』だと周りから虐げられる日々を送っていた。
そんなある日、『スキルが発動しない無能はこの王宮から出て行け』と自身が働いていたイブニクル王国の王宮から解雇・追放されてしまった。
そして挙げ句の果てには、道中の森でゴブリンに襲われる程の不遇様。
だが、レイクの不運はまだ続く……なんと世界を破壊する力を持つ最強の竜種"破滅古竜"と出会ってしまったのである!!
しかし、絶体絶命の状況下で不意に出た言葉がレイクの運命を大きく変えた。
ーーそれは《竜族語》
レイクが竜族語を話せると知った破滅古竜はレイクと友達になりたいと諭され、友達の印としてレイクに自身の持つ魔力とスキルを与える代わりにレイクの心臓を奪ってしまう。
こうしてレイクは"ヴィルヘリア"と名乗り美少女の姿へと変えた破滅古竜の眷属となったが、与えられた膨大なスキルの量に力を使いこなせずにいた。
それを見たヴィルヘリアは格好がつかないと自身が師匠代わりとなり、旅をしながらレイクを鍛え上げること決める。
一方で、破滅古竜の悪知恵に引っかかったイブニクル王国では国存続の危機が迫り始めていた……
これは"無能"と虐げられた主人公レイクと最強竜種ヴィルヘリアの師弟コンビによる竜種を統べ、レイクが『竜人王』になるまでを描いた物語である。
※30話程で完結します。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる