【完結!!】妹と婚約者に虐げられ全てを奪われた光の大聖女は、断罪された後なぜか【シン・魔女】となり、もふもふ殿下の呪いまで解呪し溺愛された件

竹本蘭乃

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ニセモノの大聖女

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「ま、待ってください、お父様! 私は魔女なんかじゃありません!!」
「見苦しい……では聞こうエリーシアよ。そなたの聖印はどこへ消えた・・・のだ?」

 国王陛下おとうさまの言葉に右手がふるえる。
 涙ぐむ瞳で謁見えっけんを見渡せば、昨日まで愛すら感じた好意的な顔ぶれは別人と思えるほどに酷い。
 それはまるでロウ人形と思えるほどに、冷酷で無慈悲な表情に貴族たちの顔が変わっていた。

 だから思わず「ひぅッ」と息がつまり、誰か味方は居ないのかと視線が周囲を泳ぐ。
 すると一人だけ表情がやわらかく、私を見つめる人物――コレットと視線が合う。
 コレットはゆっくりと近づいてくると、聖印があった右手をやさしく両手で握りしめ、温かい表情で自分の胸元へと当てて話す。

「あれほど美しい聖印が消えてしまうだなんて、一体なにが……」
「わ、わからないの。昨日めまいがして倒れて、今日気がついたら消えていたの」

 コレットは「まぁ」と驚いた表情と声をもらし、ゆっくりと自分の顔へと右手の甲をかかげ覗き込む。
 瞬間、すこしズキリとした頭痛がおそい、思わず「痛ッぅ」と声が漏れだす。
 その直後、謁見の間に悲鳴と怒声が巻き起こる。

「きゃあああ!? み、見てあの顔!!」
「なんという禍々しい……」
「くッ、このようなけがれは見たことがないぞ!!」
「聖女だなどと我らを騙していたのかッ?!」

 みんなが何を言っているのかがわからない。
 だからますます困惑していると、コレットがコンパクトを胸元から取り出し、中指でそれを開くと鏡が見えた。
 そこに映り込んでいたのは、左の顔全体が黒々とただれた皮膚になっていて、髪も黄金から漆黒へ。
 さらに瞳もすんだ泉よりも深い蒼だったものが、金色となっていた。

 別人が映り込んだ。そう思い「だ、誰なのこの人は?!」と叫ぶと、コンパクトをしまいながらコレットが悲しそうな表情で口を開く。

「誰も何も、コレは貴女ですよ、エリーシアお姉さま・・・・?」
「うそ……嘘だと言ってよコレット!!」

 私と生き写しとまで言われるほどにそっくりな双子の妹、コレットの肩を掴む、が。
 二人にだけ聞こえる小声で「やめなさい汚らわしい」と、手を振りほどかれてしまう。
 
「うそ、うそだよ。こんなの私じゃないよ」

 あまりの現実に足に力が入らず、ひざから崩れ落ちたと同時にコレットが、美しい顔で謁見の間に響く声で叫ぶ。

「みなさんワタクシの愛する姉上を、そのように言うのをおやめください!」

 その言葉を聞き「コレット、やっぱり貴女だけはいつも私の味――」とつぶやいたと同時に、そこに被せてコレットは宣言した。


 ☆*:゚♪+。.☆.+**:゚+。☆彡
  【あなた様に大感謝♪】
 ☆*:゚+。.☆.+*♪*:゚+。★彡

 お読みいただきありがとうございます。
 本日中に完結いたしますので、お楽しみください。
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