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最終話~無限の世界
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デレク様もうずくまったまま、私を射殺す視線で睨みつけてきた。
それはとても悲しい光景だった。あんなに大好きだったコレットやお父様。
さらにデレク様に殴られ、蹴られ、今は私を殺そうとして睨む。
あんなに慕ってくれた民衆にまで石を投げつけられてしまい、涙が目尻にたまっていく。
そんな悲しい気持ちを察したのか、厄災の魔女さんは私の顔を見てニコリと微笑むと、魔力で増強した声で逃げ惑う人々へと叫ぶ。
「あっはっは。馬鹿な人達! 自分たちが誰に手をかけようとしたのか、後悔しながら泣きわめきなさい!!」
悔しそうに罵声を飛ばすコレットとデレク様。
そんな二人と私達の間に、何かが燃えた煙が横切って視界を遮る。
「コレット……デレク様……お父様……」
煙より高く高く浮き上がり、次第に人が豆粒のように見えだす。
色々な感情が心を埋めては崩れ落ちる。
何とも言えない気持ちだったけど、厄災の魔女さんが「もう大丈夫ですよ」と言ってくれた事で、心の視界が開けてきた。
なんて不思議な落ち着く声なのだろう……そう思っていると、私の肩を抱きしめながら彼女は楽しげに話す。
「さぁ、まいりましょう魔女殿下。自由な空は誰にも邪魔はできないのですから」
「は、はい!!」
そう一言返事をするのがやっとだった。
だってこんなにも熱く、激しく、鼓動する胸の高鳴りが押さえられないのだから。
視界一面に広がるは蒼く、広く、どこまでも広がる自由の象徴――空。
そこを飛ぶ感覚に心が解き放たれたのを感じ、雲の上から地上を見ると別世界だ。
そう思っていると、信じられないほど大きい雲のかたまりにつっこむ。
まるで上質な綿にうもれたと錯覚するほどの初めての経験に、子供みたいに笑顔になってしまう。
「うわ~すごい! すごいですよ厄災の魔女さん!!」
「ふふふ。この光景を貴女へ見せることが出来て本当によかった。でも魔女殿下、こんなものとは比べ物にならないほど、もっともっとステキな事が待っていますからね?」
その言葉の意味がよく理解できずに、「これよりもっとステキなこと……」と考える。
けれど、そんな事を考えるほうが、間違っていると気がつく。
だってそうじゃないかな? 世界はこんなに広いのだから!!
気がつけば体の痛みも忘れるほどに、高揚する気持ちを押さえきれない。
どこまでも広がる無限の世界……そこへ行けるのだと、遠くにそびえ立つ山脈の先を見つめるのだった。
☆*:゚♪+。.☆.+**:゚+。☆彡
【あなた様に大感謝♪】
☆*:゚+。.☆.+*♪*:゚+。★彡
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。
エリーシア・フォン・ローデックの物語は、ここで一旦終了となります。
もし続きを書かせていただく機会があれば、それはとても魅力的なお話になると思います。
現在エリーシアが抱える謎は四つ……。
一つは【コレットの目的と深い闇】
一つは【厄災の魔女の目的】
一つは【ポチと呼ばれるもふもふの秘密】
一つは【エリーシアが聖女ではなく、厄災の魔女から本物の魔女として迎えられた意味】
これら四つが複雑に絡み合い、物語の最重要にしてエリーシア最愛の人物。
【新月華の皇子殿下】との溺愛という名の蜜月の日々……と、物語はとどまる事を知りません。
そして迎える衝撃のざまぁは一体誰が受けるのか?
その栄冠(笑)を勝ち取るのは当然あの娘だと期待をして、本日はここまでとさせていただきます。
あとがき
作者の竹本蘭太郎です。
異世界恋愛は初めてなもので、手探りですが短編で書いてみました。
もし気に入っていただき、〝お気に入りの追加〟や〝しおり〟などを入れていただきますと、とても参考になります。
評判がよかったら長編へ向けて執筆をいたしますので、コメントなどでの応援をお待ちしております。
時期も暖かくなり、気持ちのよい季節となりました。
この小説で皆様の心も踊るように楽しく、日々を過ごせる一役になればと、こころより思います。
それはとても悲しい光景だった。あんなに大好きだったコレットやお父様。
さらにデレク様に殴られ、蹴られ、今は私を殺そうとして睨む。
あんなに慕ってくれた民衆にまで石を投げつけられてしまい、涙が目尻にたまっていく。
そんな悲しい気持ちを察したのか、厄災の魔女さんは私の顔を見てニコリと微笑むと、魔力で増強した声で逃げ惑う人々へと叫ぶ。
「あっはっは。馬鹿な人達! 自分たちが誰に手をかけようとしたのか、後悔しながら泣きわめきなさい!!」
悔しそうに罵声を飛ばすコレットとデレク様。
そんな二人と私達の間に、何かが燃えた煙が横切って視界を遮る。
「コレット……デレク様……お父様……」
煙より高く高く浮き上がり、次第に人が豆粒のように見えだす。
色々な感情が心を埋めては崩れ落ちる。
何とも言えない気持ちだったけど、厄災の魔女さんが「もう大丈夫ですよ」と言ってくれた事で、心の視界が開けてきた。
なんて不思議な落ち着く声なのだろう……そう思っていると、私の肩を抱きしめながら彼女は楽しげに話す。
「さぁ、まいりましょう魔女殿下。自由な空は誰にも邪魔はできないのですから」
「は、はい!!」
そう一言返事をするのがやっとだった。
だってこんなにも熱く、激しく、鼓動する胸の高鳴りが押さえられないのだから。
視界一面に広がるは蒼く、広く、どこまでも広がる自由の象徴――空。
そこを飛ぶ感覚に心が解き放たれたのを感じ、雲の上から地上を見ると別世界だ。
そう思っていると、信じられないほど大きい雲のかたまりにつっこむ。
まるで上質な綿にうもれたと錯覚するほどの初めての経験に、子供みたいに笑顔になってしまう。
「うわ~すごい! すごいですよ厄災の魔女さん!!」
「ふふふ。この光景を貴女へ見せることが出来て本当によかった。でも魔女殿下、こんなものとは比べ物にならないほど、もっともっとステキな事が待っていますからね?」
その言葉の意味がよく理解できずに、「これよりもっとステキなこと……」と考える。
けれど、そんな事を考えるほうが、間違っていると気がつく。
だってそうじゃないかな? 世界はこんなに広いのだから!!
気がつけば体の痛みも忘れるほどに、高揚する気持ちを押さえきれない。
どこまでも広がる無限の世界……そこへ行けるのだと、遠くにそびえ立つ山脈の先を見つめるのだった。
☆*:゚♪+。.☆.+**:゚+。☆彡
【あなた様に大感謝♪】
☆*:゚+。.☆.+*♪*:゚+。★彡
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。
エリーシア・フォン・ローデックの物語は、ここで一旦終了となります。
もし続きを書かせていただく機会があれば、それはとても魅力的なお話になると思います。
現在エリーシアが抱える謎は四つ……。
一つは【コレットの目的と深い闇】
一つは【厄災の魔女の目的】
一つは【ポチと呼ばれるもふもふの秘密】
一つは【エリーシアが聖女ではなく、厄災の魔女から本物の魔女として迎えられた意味】
これら四つが複雑に絡み合い、物語の最重要にしてエリーシア最愛の人物。
【新月華の皇子殿下】との溺愛という名の蜜月の日々……と、物語はとどまる事を知りません。
そして迎える衝撃のざまぁは一体誰が受けるのか?
その栄冠(笑)を勝ち取るのは当然あの娘だと期待をして、本日はここまでとさせていただきます。
あとがき
作者の竹本蘭太郎です。
異世界恋愛は初めてなもので、手探りですが短編で書いてみました。
もし気に入っていただき、〝お気に入りの追加〟や〝しおり〟などを入れていただきますと、とても参考になります。
評判がよかったら長編へ向けて執筆をいたしますので、コメントなどでの応援をお待ちしております。
時期も暖かくなり、気持ちのよい季節となりました。
この小説で皆様の心も踊るように楽しく、日々を過ごせる一役になればと、こころより思います。
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