僕はボーナス加護で伸し上がりました

根鳥 泰造

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第四章 僕が神様なんかになっていいのかな

4-6 漸く獣人に会えました

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 フェンが僕を探していた本当の目的は、僕とフェンとで、この地の守り神になって欲しいと、魚人族の長から言われ、その相談をしたかったからだった。
 まあ、フェンが元通りの身体になってからの話になるが、この地なら、プレーヤーも追ってこれないので、悪い話ではない。それに、万一マームが有精卵を産めない身体になっていたら、その責任を取らなければないらない。その意味からも丁度いい。
 族長には、「エルフの里に案内してもらってから、改めて考えさせてもらう」と回答保留して、先ずはエルフの里へと案内してもらうことにした。

 出発は翌朝となるとのことで、里の真上の川岸にて、野宿することになった。そのついでに、そこに転移陣を書いて、いつでも空間跳躍テレポできるようにしておいた。

 明朝、迎えの使者を待っていると、マームが親衛隊を引き連れて、僕らを呼びに来てくれた。その目は、すっかり恋する女の目で、顔まで赤らめ、とても色っぽい。
 僕の顔もデレデレしていたのか、フェンに思いっきり、脇腹を叩かれた。

 その後、朝食をとり、いつもの兵士二人が現れた。彼らがエルフの里まで案内してくれるのだそう。
 因みに、今は少し半魚人の顔も見分けがつくようになっている。まだ人間の様には判別できないが、この二人と親衛隊四人の顔は、なんとなく区別がつく。

 半魚人の案内人二人に抱き着くようにして、半日程上流へと遡り、そこから、道の全くない藪のなかを一時間程あるくと、細い獣道にでた。
「この先、猫獣人族の里がある。彼らに頼れ。これ、そこの族長に渡せ。彼ら、案内する」
 そう言って、僕に、巻物のような書状を渡して来た。
「我ら、水必要。干からびてしまう。ここでお別れ、我ら帰る」
 僕たちは、二人にここまでの案内を感謝して、彼らが見えなくなるまで見送り、その細い獣道に沿って、猫獣人族の里へと歩き出した。

 暫くすると、気配感知レーダが、二つの赤い点かこちらに近づいてくるのがとらえた。襲ってくるのかとおもったが、僕らと十メートル程の距離をたもったまま、つかず離れず、一緒に移動してくる。
 とうやら、猫獣人の斥候らしい。
 フェンも急に振り返って、じっと視線を向けたので、二人の尾行に気づいたらしい。

「私、猫嫌いなのよね。人の気持ちなんて、一切考えずに、自分の思ったままに気ままに行動するんだもの」
 フェンも、まさにそんな感じではあるが、それを指摘するのは流石にできない。

 そして、気配感知モニタの前方一キロ地点に、沢山の赤い点が見えてきて、里の入り口らしき塀で囲まれた門も目視できるようになった。
 その門から、五人の獣人が走り寄ってきた。並走していた斥候も近づいてきて、僕たちの逃げ道を塞ぐ。

 初めての獣人に僕は大感激で、興奮気味だ。
 見た目は少し小柄な人間なのに、本当に猫耳で長く細い尻尾が生えている。
 僕の想像では、もっと猫顔でピンと左右に髭があり、全身毛むくじゃらだったが、それとは大きく違い、人間に耳と尻尾がついているだけだ。
 それでも獣人にはちがいなく、感無量だ。
 他の違いは、その服装と肌。肌は、様々な猫の様な柄があり、虎模様や水玉模様等になっている。裸の人間にペインティングしている感じだ。
 服は、男は、素肌の上に、ノースリーブジャケットを羽織っているだけで、股間を隠すように前張りの様な下着を身に付けている生足姿だ。
 どうやって固定しているのか謎だが、きっとワイヤか何かで挟み込んで止めているのだろう。
 女性は、ブラの様な胸当てと、やはり謎の下着。男性よりずっと短く、恥丘あたりまで隠してあるだけだ。

 尻尾がどうやって生えているのか知りたいが、流石に後ろに回り込んで見ることはできない。

 女性四人に、男性三人の美男美女ばかりだが、リーダーらしき、柄の一切ない人間の様な肌をした女性を鑑定してみた。

   分類   獣人族 ニー・キャット
   レベル  62
   名前   ニキータ・シャム
   年齢   10歳
   性別   雌
   HP: 861/978
   MP:  10/ 10
   SP:  92/100

 マームの年齢にも驚いたが、亜人族は皆、短命で早熟らしい。どう見ても妖艶な美女だ。
 彼女だけ、セカンドネームまで持っているので、やはり名家の娘ということなのかもしれない。
 皆、魔法は使えないみたいで、能力値をみても、近接戦闘型の戦闘部族なのは間違いない。

「こんにちは。僕たちは敵じゃないから、そんなに警戒しないで。魚人族の長から、書簡を預かっているから、先ずはこれを読んでよ」
 
 ニキータは、書簡を奪い取る様にして、読み始めた。
 読み終えて、こっちを見た時には、SPが40にまで下がり、敵意は完全に消えていた。
「族長の許に案内するが、人族の癖に、メシウス様に匹敵する強さとは、信じられん。その女も、本当にフェンリルか、疑わしいもんだ」
「私が綺麗だから、嫉妬してるんだと思うけど、こんな身体でも、正真正銘、メシウスの娘よ。だいたい……」
『今は大人しくしておけ』と、僕が心の中で伝えると、喧嘩を売るのはやめてくれた。

 振り向いた彼女をまじまじと観察してみた。パンツの様な前張りをお尻に割れ目で挟み込んでいるだけなので、完全に生尻で、尻ほっぺがプルンプルンと揺れている。その割れ目のつなぎ目あたりから、直径三センチ程の尻尾が、にょきにょきと延びている。
 つい、ニヤニヤと笑みをこぼしていると、今度は肘鉄。そのくらい良いじゃないかと不満を言いたくなるが、フェンは、女性のお尻を眺めることも許してもらえない。

 その後、族長の許に連れていかれたが、やはり50歳位の壮年男なのに、年齢は16歳となっていた。
「まさか、メシウス様が亡くなられ、その後継人がそなたたちとはな。エルフの里への案内は、この三女のニキータにさせるが、メシウス様がお越しになったら、頼もうと思っていた討伐を、そなたたちでなしては貰えんだろうか」
 どうやら、この里もフェンリルパパが守り神として、管轄していたらしい。
 乗りかかった船なので、最近、近くの洞窟に住み着いた毒蛇の魔物の討伐依頼を引き受けることになった。

 時間は昼だったので、簡単な食事だけで、そのニキータに案内してもらい、早速、その洞窟に魔物討伐に出かけた。
 洞窟の近くに脱皮した抜け殻があり、その余りの大きさに嫌な予感がしたが、その洞窟に入ると、やはり、とんでもない大蛇が奥にいた。
 魔物森の雑魚、サーペントよりも二回り以上もデカい。
 よく見えない暗がりのなかで、蜷局とぐろをまいて寝ているので、どの程度の実力かが分からない。
 僕は遠距離から火球を投げて、鎌首をもたげてきた瞬間、鑑定して実力を調べた。

 レベル90のグレイドル・コブラという魔物だ。機動力こそ、僕らに大きく劣るが、攻撃力・防御力・耐久力がいずれも一万を超えている。猛毒を吐くスキルも持っていて、極寒耐性や熱耐性は上限で、レベル1だが物理攻撃耐性は持っている。
 でも、温度変化以外の魔力耐性は持っていないので、何とかなりそうだ。

 僕らは、一旦、洞窟からでて、作戦会議をした。

「まず、爆裂魔法をぶちかまし、この洞窟ごと爆破して生き埋めにする。洞窟から出てきたところで、重力魔法で動きを鈍らせる。その後は空中の安全な位置から、魔法攻撃。火や氷以外の魔法で、魔力切れを起こす寸前まで、体力を削り続ける。体力が化け物級に高いので、おそらくそれでも死なないだろう。そこからは地上戦。俺が盾役になって、奴の攻撃を引き受けるから、あらん限り力で止めをさしてくれ。近づきすぎると回避困難になるから、適当な距離を維持しながら、蹴り主体の打撃攻撃で、体力を削りきるぞ。かなりの、長期戦になるから、覚悟しろよ」
「じゃあ、あたいは地上で囮になって、注意を引きつけるよ」
 正直、足手まといだから、離れていろと言いたいが、それでは彼女のプライドを気づ付けてしまう。
「いや、あいつは毒を吐いてくるから、僕らが、それを浴びて地上に落とされる危険がある。その時の直ぐに駆けつけて、助けて欲しいんだ。そのために、離れていて、落下し始めたら、さっと飛び込んで助けて欲しい」
「そうか、それも重要な任務だな。了解した」
 そういう事で、作戦も決まり、僕が爆裂魔法を発動するとこにしたが、ニキータにクスリと笑われてしまった。
 だから、このアクションはしたくなかった。

 大爆発が起き、洞窟も完全に崩落して、蛇は生き埋めになったが、一万越えの防御力は伊達じゃない。HPが四分の一も削れず、平然と岩を吹き飛ばすようにして洞窟内から現れた。
 作戦通りに、重力魔法を最大の五回かけ、首を高く上げらなくしたが、それでも首を持ち上げて来た。とんでもない化け物だ。
 でも、ほとんど動けず、魔法の回避は困難な状態。あらん限りの魔法攻撃で、体力を削っていった。
 だが、まだ体力が四分の一も残っているのに、フェンの魔力切れが近づいてきた。
 最近のレベルアップで、魔力量も急速に増えていたが、それでも魔力量はまだまだ低いのだ。
 しかも、重力魔法も解除がはじまり、動きも素早くなってきた。

 僕は地上戦を行うことに決め、改めて、三度目の重力魔法を五重に発動した。
『地上戦に切り替えるぞ。バフを頼む』
『あの猫女はどうするの。足手まといでしょう』
『俺が挑発で、できるだけ敵視を取り続ける。フェンは、隙あらば、噛みつき攻撃もして、できるだけ早く仕留めてくれ』

 そして、ニキータも参戦して、近接戦での戦闘をはじめたが、やはりニキータは足手まといでしかなかった。
 レベル62あり機動力も高いが、範囲攻撃への警戒が甘すぎて、攻撃を食らいまくるのだ。
 その度に、タンク役なのに、彼女の治癒までしなくてはならず、フェンを危険にさらすことになる。
 しかも、蛇は防御力も高いので、クリティカルヒットしているのに、ダメージバーがほとんど減って行かない。
 それでも、少しずつ体力はげずれ、三度目の重力魔法が解けかけた頃には、HP残り僅かになっていた。
 蛇の動きが俊敏に戻って来たので、四度目の重力魔法をかけようとした時、フェンはその範囲内に飛び込んで、蛇の首に食らいついた。
 魔法発動をやめても良かったが、そんなことをすると、ニキータが殺されかねない。
 僕はフェンを巻き込んで重力魔法をかけ続けることにした。
 フェンはその後も、がぶがぶと何度も噛みつきつづけた。
 噛みくだきスキルの効果は流石で、遂に止めを刺すことに成功した。

 だが、重力魔法五連発を掛けたことで、フェンはなんとか立ち上がれても、装備の方が堪えられない。服の紐が切れて、裸になっただけでなく、シリコンバストは下に伸びきって、引きちぎれてしまった。
「なんだ、偽乳だったのか。全くのべっちゃことはな。くすっ」
 その後、取っ組み合いの喧嘩になったが、重力魔法を五重に食らっているフェンはほとんど動けない。ニキータにマウントを取られ、ボコボコにされて、悔しがっていた。
 僕はよしよしと、頭を撫でてあげたが、「あの盛り猫、絶対に許さない」と怒りを露わにしていた。

 重力魔法が切れるのを待って、服の紐を結わき直して、服を着たが、胸がなくなると、似合わないというか、変だ。
 胸元がぶかぶかで、またニキータに笑われ、またも喧嘩になった。
 今のフェンだと、かなり手加減していても、ニキータを殺しかねない。僕はフェンが殺してしまわない様に、必死で羽交い絞めして押さえたが、ニキータは今だとばかりに、フェンの鳩尾に飛び膝蹴りを入れ、フェンが怒り狂って、我を失い、何故か僕の腕の肉をごっそりと食いちぎられてしまった。
 それで冷静になってくれたから、良かったが、治癒回復《ヒール》を掛けても、暫くは左手は使えそうにない。

 その後、里に戻り、祝勝会と称した大宴会が、屋外広場で開かれた。
 巨大なキャンプファイヤを囲んで、テーブルがいくつも設けられていて、周囲に篝火も沢山あり、百人以上の人々が楽しそうに楽しんでいた。
 僕らは、村長の席に呼ばれ、ニキータたちと共に、豪華な食事をご馳走になった。
 猪の丸焼きもあり、フェンは、その切り分けてもらった肉を何度もお代わりして、たらふく食べ、お酒も何杯も飲んだ。
 酒は魚人族の里で覚え、すっかり酒好きになっていたが、それでも直ぐに赤くなって強い方ではない。それなのに、こんなに飲んで大丈夫かなと心配していたら、やはり寝てしまった。酒の所為か、今日の戦闘でもかなり疲れていたのかは、わからないが、深い眠りに落ちて、いびきまで掻き始めた。
「漸く、寝てくれたか、あんなに何杯も睡眠薬入りの酒を飲ませたのに、眠らないから焦ったぜ」
 実際はどちらでもなく、ニキータが睡眠薬を盛って、フェンを眠らせたのだ。なんて奴だ。
「あたい、昨日から発情期が始まって、したくて我慢でないんだよね。今のうちにしよう」
 フェンが、ニキータを盛り猫と呼んでいたのは、本当に発情期だったからみたいだ。
「フェンを、このままにしておけないよ」
「あたいじゃ、嫌? ねえ、良いでしょう。たっぷりサービスしてあげるから」
 フェンともう浮気はしないと約束していたので、拒もうとも思ったが、僕は彼女の誘いに素直に応じた。

 猫獣人と寝て見たかったという願望もあったが、フェンを馬鹿にして、ボコボコにして、そのうえ、睡眠薬までもった彼女に、復讐をしたかったのだ。
 そういう訳で、彼女の部屋の大きめのベッドで、セックスすることになった。

 直ぐに、官能魔法を掛けても良かったが、先ずは彼女の弱点を調べていく。
 猫と同じで、首が性感帯で、かなりの弱いとわかった。でも乳首の方がやはり弱く、驚いたことに、尻尾も乳首以上に敏感みたいだ。
 行かさず地獄で、虐めぬくつもりで愛撫していたのに、はぁはぁと恍惚の笑みをうかべ、絶頂を迎えていた。
 勿論、アソコはもっと敏感で、そこからは、行かさない様に、焦らせ責めを続けた。
 十分もすると、「お願いだから抱いて」とせがんできた。
「もう抱いてるだろう。具体的に何をしてほしいんだ」
「ならいい」
 そう言って、思い通りにはならかなったが、そのまま行かさず地獄を五分程つづけていると、発狂しそうになって、自分で触って行こうとした。だが、それもさせずに腕を押さえつけ、再び、具体的にいう様に迫った。
 唇を噛み締めて、泣きそうになっていたが、観念したのか、ついに恥ずかしい言葉を口にした。
 それでも、フェンにした行為は許せない。
「これはフェンを甚振った復讐なんだ。おまえなんかに気持ちいい思いはさせてやらないし、抱いてやるつもりもない」
 そういって、それからも延々、いかさず地獄で苦しめてやった。
「彼女に土下座して、謝るから、お願い行かさせて」
 そう泣きついてきたので、今度は官能魔法を発動して、本番行為はせず、愛撫だけで、快楽イキ地獄で虐めてやった。
 でも、信じられない程に五月蝿い。猫獣人も、盛りの猫のような声を上げて悶えるのだ。
 何度注意して、口をおさえたりしても、良く響く鳴き声を出していき捲る。
 それでも、過換気症候群に陥ったのか、失神して静かになった。
 平手打ちしてたたき起こすと、「もう許して」と泣き出したが、「これはフェンを虐めた罰だといったろう」と、何度も何度も、失神させてやった。
 遂には、口から泡を吹いて、白目をむいて、何度、叩いても、目覚めなくなってしまった。
 僕は、彼女の顔面目掛けて、自慰して射精し、最後まで挿入せずに、きっちりフェンの復讐をしてやった。
 
 その後、彼女を放置して、部屋を出て、石鹸で念入りに、顔や手を洗い、彼女の臭いを完全に消し去ってから、宴会場に戻り、フェンを探した。
 だが、既に客間に運んだという話で、その客間に連れて行ってもらう事にした。
 僕の客間は別に準備されていたが、フェンの客間に様子を見に行った。

 既に、気温はかなり下がっていたが、フェンは布団も掛けずに、布団の上で丸くなって寝ていた。
 仕方がないので、彼女を一旦お姫様抱っこして、布団を一旦どけて、ベッドに寝かせ、僕も一緒に添い寝して、布団を掛けて、冷たくなっている彼女の身体を温めてあげた。
 
 暫くしたら、自分の客間に戻るつもりだったのたが、僕も疲れていたらしく、そのまま寝てしまっていた。

 その明け方の日の出前、僕は股間を悪戯されている気がして目をさました。
 なんと、フェンが僕のズボンとパンツを脱がし、竿を握って、僕のを咥えようとしていた。
「何してるんだよ」
「勘違いしないで、確認してただけ。僅かにあの女の臭いが残ってるんだけど、石鹸の匂いもしないし、どうも変なんだよね」
 自慰した際に、匂いが映ってしまったらしい。
「御免。フェンを虐めた仕返しに、あの女を虐めてやったんだ。でも、本番行為はしていない。フェンとの約束は、絶対に、やぶらないよ」
「信じてあげるけど、本番行為以外もしないで。胸がなくて、私じゃ満足できないのは分かってるけど、あっちはちゃんと大人なんだから、他の女とそんなことするくらいなら、私と本番してよ」
「フェンとする気はないけど、もうエッチな行為は絶対にしない。約束する」
「本当? 嘘ついたら、あの男の様に綺麗にここを食べちゃうからね」
 冗談だとは思うが、フェンだとしかねないだけに寒気がした。
 浮気にあたる行為は一切しないと誓っても、本能に負けてしまう事はあるが、極力女は抱かないと自分自身に誓った。

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