9 / 13
第9話:鍛冶工房
しおりを挟む
今は亡き友ゼノスのからの依頼を受ける。
新人冒険者として滅亡寸前の村スクルドを、立て直しをすることになった。
村の問題を解決するために第一段階として動きだすのであった。
「リンシア、まずは村の鍛冶場に案内してくれ。そこで問題解決の道具を作る」
「鍛冶場ですか?」
「ああ、村の外れにあるだろう?」
スクルドの村の奥に、鍛冶場の煙突を見かけた。
煙は出ていなかったが、場所はあるのだろう。
「えっ、はい。ですが、あそこは……」
「何か、問題があるのか? それでも構わないから、案内をしてくれ」
「はい、分かりました」
何やらリンシアは困った顔をしていた。
恐らく村の鍛冶場には問題があるのだろう。
だが今は恐れている場合ではない。
一刻も早く村の問題を、解決していく必要があるのだ。
◇
リンシアの案内で、村外れにやってきた。
鍛冶小屋が見えてくる。
「ん? 随分と奇妙な建物だな?」
鍛冶小屋の外観は普通ではなかった。
村の建物とは明らかに違う。何かの呪いの人形も飾られている。
「実はあの小屋の職人は、ドワーフ族の方なのです」
「ドワーフ族だと?」
思わず聞き返してしまう。
ドワーフ族は珍しい少数種族。王国内でもそれほど数は少ない。
だが彼らは生まれながらに手先が器用。しかも《鉄と火の神》に愛された種族だ。
多くの者は優れた鍛冶職人や鉱師として、大陸各地の要職に就いている。
普通はこんな辺境には住んでいない存在。
何故スクルドに住んでいるのだろうか。しかも、こんな村はずれに一人で。
しかもリンシアの先ほどの躊躇した態度。
「何か、村の住人と、問題があるのか、ドワーフ職人が?」
「はい、ザガン様。実は今回の村の困窮の件で、村人と意見が割れてしまって。それで断絶状態になっていました……」
リンシアは言葉を濁しながら説明してきた。
ドワーフ族は優れた職人が多いが、性格もかなり独特。
それで村の住人と喧嘩しているのだろう。
「問題ない。それならオレが一人で話をつけにいく」
「えっ、ザガン様⁉」
リンシアの制止を振り切って、工房の中に入っていく。
中は鉄と炭の焼ける匂いがする。
ふむ、悪くない匂いだ。
「ふん! 入ってきたのは誰じゃ⁉ 村のために、もう道具は作らんぞ、ワシは!」
いきなり工房の奥から怒声が飛んできた。かなりの声の圧力だ。
オレのことを交渉に来た村人だと、勘違いしているのだろう。帰れと言われる。
だがここで引き返す訳にはいかない。工房の奥へと進んでいく。
室内は照明が炊かれていているが、やや薄暗い雰囲気である。
「ほう、これは」
奥の工房に入り、オレは思わず声をもらす。
奇妙な建物の外見とは違い、工房の中は見事に整っていたのだ。
炉と鞴、金床など、使い込まれた鍛冶道具の数々が目に入る。
ドワーフ族の独特の道具もあるが、基本的には一般的な鍛冶の道具と同じだ。
「ふん! 誰じゃキサマは⁉ 勝手に入って来て、賊か⁉ それなら容赦はせんぞ!」
奥の工房にいたのは、一人のドワーフ族の老人。
手には大きな戦斧を構えている。
彼らドワーフ族は小柄で樽のような体型だが、信じられないほどの筋肉質。
戦士としても一流の種族なのだ。
「バルドンさん! お待ちください。その方は賊ではありません! ザガン様という、村で雇った冒険者の方です!」
慌ててリンシアが割って入ってくる。心配になって駆けつけてくれたのだ。
「はん⁉ 雇った冒険者だと⁉ 今さら何をするつもりだ? 勝手にやっている。ワシはもう知らんと言っただろう、リンシア嬢よ!」
この老鍛冶師はバルドンという名なのであろう。
会話的にリンシアには、それほど怒りは向けられていない。
他の村人たちと……おそらく村長や老人会と、何か喧嘩をしているのだろう。
「で、ですが話だけもで聞いてください、バルドンさん……」
「リンシア。後はオレから話をつける」
優しい彼女では、このままではラチがあかない。話の主導権を譲ってもらう。
「さて、オレの名はザガンだ。駆け出しの冒険者で、縁あってスクルドの村を助ける任に就いている」
「はん⁉ 村を助ける任じゃと⁉ キサマはこの村に迫っている危機は、何も知らんのじゃろう⁉ 今さら駆け出しの冒険者一人きたところで、もう手遅れなのじゃ! だからワシがずっと前から警告していたのに、村の奴らに。それなのに、連中ときたらワシのことを……」
なるほど、そういうことか。
だいたいの事情が分かった。
おそらくドワーフ族で、勘が鋭いバルトンは以前から、村の森と湖の異変を感じ取っていたのだろう。
だが村人たちは警告を聞かずに、生活を続けてきた。
そればかりバルトンのことを『嘘つき』呼ばわりしてきたのだろう。
そして実際に村は窮地に陥った。
だからこの頑固な老鍛冶師は、ここまで憤っているのだ。
怒っているのは、話を聞かなかった村人たちに対して。
そして窮地に陥るのを防げなかった、自分自身を責めているのだ。
「さて過去のことは、今は置いておこう。それより、あんたに頼みがある、バルドン」
「なっ⁉ 今の話を聞いていなかったのか、キサマは⁉ ワシは協力などせんぞ!」
「協力は不要だ。鍛冶工房の端を……そうだ、あの場所を借りたい」
攻防の奥に、使っていない場所を発見。
おそらく予備の場所なのであろう。
オレが作業しても支障はなさそうだ。
「あそこを借りたいじゃと? キサマ、鍛冶師なのか?」
「いや違う。だが多少かじったことはある」
高ランカー冒険者になるためには、色んな技術が必須。
鍛冶スキルも冒険者時代に、会得していたのだ。
「なんじゃと⁉ ふん。それは見物じゃのう! 勝手に使え。じゃが、少しでも邪魔なら、すぐに叩き出すからな!」
「ああ、感謝する」
工房の主に許可は出た。
オレはリンシアと工房の奥に向かう。
「さて、作業に入るか」
収納魔法で自分の鍛冶道具と、材料を出していく。
材料は今まで集めてきた金属や木材、魔物と魔獣の素材だ。
「ん? 随分と変わった材料ですね、ザガン様?」
「ああ、そうだな。趣味で集めていたものだ」
本当は駆け出しの冒険者が、これらを集められる代物ではない。
だが一般人のリンシアが見ても、その価値は分からない。誤魔化しておく。
……「ま、まさか……あの金属……⁉ それに、あの魔獣の素材は⁉」
だが監視していたバルドンの声が、向こうから聞こえてくる。
どうやら材料の正体に、一瞬で気がついたようだ。
さすがにドワーフ族の職人。
いや、オレの見込みが外れていなければ、バルドンは“普通のドワーフ職人”ではない。
だが、それを聞くのは、もっと後。今は鍛冶作業に集中する。
「ふう……いくぞ」
自分の鍛冶道具を使い、作業にとりかかる。
金属を熱して、形を変えて加工。
同時に木材と魔獣の素材も、脇で加工していく。
かなり忙しい作業だが、冒険者に多くのスキルを習得。
今はレベル1に下げているが問題はない。
こうした作業で大事なのは、スキルレベルの高さではない。
経験と知識、そして物づくりに対する飽くなき集中力なのだ。
――――二時間後、目的の品は完成する。
「よし、出来たぞ。今後はこれを量産していく」
「えっ……これは弓ですか、ザガン様? 随分と複雑な形をしていますが?」
「ああ、そうだ。弩の一種で、“連射式クロスボウ”という遠距離武器だ」
今回、オレが製造したのはクロスボウ。
普通の弩の威力は高いが、単発でしか発射できない。
だが特殊な仕組みと魔獣の素材で、連射できるように改造したもの。
しかも特殊な仕組みで、子どもや老人でも扱うことが可能。
冒険者時代に発案したオレのオリジナルの武器で、今回の村の復興に使うものだ。
「そ、それが弩じゃと⁉ 貸せ!」
いきなり駆け寄ってきた老鍛冶師バルドンが、オレの手から完成品を奪い取っていく。
食い入るように監察していた。
「なるほど……ここの仕組みで、連射を可能に……こっちはテコの原理で、力の弱い者でも扱えるようにしているのか……⁉」
驚いたことにバルドン一瞬で、クロスボウの仕組みを理解していた。
オレが編み出した特殊な仕組みを、次々と見抜いているのだ。
(ほほう? やはり、この職人は……)
その眼力に驚きながらも、オレは理解する。
やはりこの男は普通のドワーフ族の職人ではないのだ。
「さて、感心している場合ではないぞ。今度はお前が、それを再現するのだ」
だからオレは挑発する。
頑固な老職人を敢えて挑発したのだ。
「な、なんじゃと⁉ 何を言いだすのじゃ、駆け出しの冒険者のクセに?」
案の定バルドンは激怒する。
自分勝手な言い分だと、相手に思われていたのだろう。
だがオレは言葉を続けていく。
「まさか作れないのか? オレの知り合いのドワーフ族の職人は、この程度なら苦も無く再現できるぞ?」
「な、なんじゃと⁉ 誰に口をきいているのじゃ、この若造め!」
こうして工房の中に、険悪な空気が張り詰めるのであった。
新人冒険者として滅亡寸前の村スクルドを、立て直しをすることになった。
村の問題を解決するために第一段階として動きだすのであった。
「リンシア、まずは村の鍛冶場に案内してくれ。そこで問題解決の道具を作る」
「鍛冶場ですか?」
「ああ、村の外れにあるだろう?」
スクルドの村の奥に、鍛冶場の煙突を見かけた。
煙は出ていなかったが、場所はあるのだろう。
「えっ、はい。ですが、あそこは……」
「何か、問題があるのか? それでも構わないから、案内をしてくれ」
「はい、分かりました」
何やらリンシアは困った顔をしていた。
恐らく村の鍛冶場には問題があるのだろう。
だが今は恐れている場合ではない。
一刻も早く村の問題を、解決していく必要があるのだ。
◇
リンシアの案内で、村外れにやってきた。
鍛冶小屋が見えてくる。
「ん? 随分と奇妙な建物だな?」
鍛冶小屋の外観は普通ではなかった。
村の建物とは明らかに違う。何かの呪いの人形も飾られている。
「実はあの小屋の職人は、ドワーフ族の方なのです」
「ドワーフ族だと?」
思わず聞き返してしまう。
ドワーフ族は珍しい少数種族。王国内でもそれほど数は少ない。
だが彼らは生まれながらに手先が器用。しかも《鉄と火の神》に愛された種族だ。
多くの者は優れた鍛冶職人や鉱師として、大陸各地の要職に就いている。
普通はこんな辺境には住んでいない存在。
何故スクルドに住んでいるのだろうか。しかも、こんな村はずれに一人で。
しかもリンシアの先ほどの躊躇した態度。
「何か、村の住人と、問題があるのか、ドワーフ職人が?」
「はい、ザガン様。実は今回の村の困窮の件で、村人と意見が割れてしまって。それで断絶状態になっていました……」
リンシアは言葉を濁しながら説明してきた。
ドワーフ族は優れた職人が多いが、性格もかなり独特。
それで村の住人と喧嘩しているのだろう。
「問題ない。それならオレが一人で話をつけにいく」
「えっ、ザガン様⁉」
リンシアの制止を振り切って、工房の中に入っていく。
中は鉄と炭の焼ける匂いがする。
ふむ、悪くない匂いだ。
「ふん! 入ってきたのは誰じゃ⁉ 村のために、もう道具は作らんぞ、ワシは!」
いきなり工房の奥から怒声が飛んできた。かなりの声の圧力だ。
オレのことを交渉に来た村人だと、勘違いしているのだろう。帰れと言われる。
だがここで引き返す訳にはいかない。工房の奥へと進んでいく。
室内は照明が炊かれていているが、やや薄暗い雰囲気である。
「ほう、これは」
奥の工房に入り、オレは思わず声をもらす。
奇妙な建物の外見とは違い、工房の中は見事に整っていたのだ。
炉と鞴、金床など、使い込まれた鍛冶道具の数々が目に入る。
ドワーフ族の独特の道具もあるが、基本的には一般的な鍛冶の道具と同じだ。
「ふん! 誰じゃキサマは⁉ 勝手に入って来て、賊か⁉ それなら容赦はせんぞ!」
奥の工房にいたのは、一人のドワーフ族の老人。
手には大きな戦斧を構えている。
彼らドワーフ族は小柄で樽のような体型だが、信じられないほどの筋肉質。
戦士としても一流の種族なのだ。
「バルドンさん! お待ちください。その方は賊ではありません! ザガン様という、村で雇った冒険者の方です!」
慌ててリンシアが割って入ってくる。心配になって駆けつけてくれたのだ。
「はん⁉ 雇った冒険者だと⁉ 今さら何をするつもりだ? 勝手にやっている。ワシはもう知らんと言っただろう、リンシア嬢よ!」
この老鍛冶師はバルドンという名なのであろう。
会話的にリンシアには、それほど怒りは向けられていない。
他の村人たちと……おそらく村長や老人会と、何か喧嘩をしているのだろう。
「で、ですが話だけもで聞いてください、バルドンさん……」
「リンシア。後はオレから話をつける」
優しい彼女では、このままではラチがあかない。話の主導権を譲ってもらう。
「さて、オレの名はザガンだ。駆け出しの冒険者で、縁あってスクルドの村を助ける任に就いている」
「はん⁉ 村を助ける任じゃと⁉ キサマはこの村に迫っている危機は、何も知らんのじゃろう⁉ 今さら駆け出しの冒険者一人きたところで、もう手遅れなのじゃ! だからワシがずっと前から警告していたのに、村の奴らに。それなのに、連中ときたらワシのことを……」
なるほど、そういうことか。
だいたいの事情が分かった。
おそらくドワーフ族で、勘が鋭いバルトンは以前から、村の森と湖の異変を感じ取っていたのだろう。
だが村人たちは警告を聞かずに、生活を続けてきた。
そればかりバルトンのことを『嘘つき』呼ばわりしてきたのだろう。
そして実際に村は窮地に陥った。
だからこの頑固な老鍛冶師は、ここまで憤っているのだ。
怒っているのは、話を聞かなかった村人たちに対して。
そして窮地に陥るのを防げなかった、自分自身を責めているのだ。
「さて過去のことは、今は置いておこう。それより、あんたに頼みがある、バルドン」
「なっ⁉ 今の話を聞いていなかったのか、キサマは⁉ ワシは協力などせんぞ!」
「協力は不要だ。鍛冶工房の端を……そうだ、あの場所を借りたい」
攻防の奥に、使っていない場所を発見。
おそらく予備の場所なのであろう。
オレが作業しても支障はなさそうだ。
「あそこを借りたいじゃと? キサマ、鍛冶師なのか?」
「いや違う。だが多少かじったことはある」
高ランカー冒険者になるためには、色んな技術が必須。
鍛冶スキルも冒険者時代に、会得していたのだ。
「なんじゃと⁉ ふん。それは見物じゃのう! 勝手に使え。じゃが、少しでも邪魔なら、すぐに叩き出すからな!」
「ああ、感謝する」
工房の主に許可は出た。
オレはリンシアと工房の奥に向かう。
「さて、作業に入るか」
収納魔法で自分の鍛冶道具と、材料を出していく。
材料は今まで集めてきた金属や木材、魔物と魔獣の素材だ。
「ん? 随分と変わった材料ですね、ザガン様?」
「ああ、そうだな。趣味で集めていたものだ」
本当は駆け出しの冒険者が、これらを集められる代物ではない。
だが一般人のリンシアが見ても、その価値は分からない。誤魔化しておく。
……「ま、まさか……あの金属……⁉ それに、あの魔獣の素材は⁉」
だが監視していたバルドンの声が、向こうから聞こえてくる。
どうやら材料の正体に、一瞬で気がついたようだ。
さすがにドワーフ族の職人。
いや、オレの見込みが外れていなければ、バルドンは“普通のドワーフ職人”ではない。
だが、それを聞くのは、もっと後。今は鍛冶作業に集中する。
「ふう……いくぞ」
自分の鍛冶道具を使い、作業にとりかかる。
金属を熱して、形を変えて加工。
同時に木材と魔獣の素材も、脇で加工していく。
かなり忙しい作業だが、冒険者に多くのスキルを習得。
今はレベル1に下げているが問題はない。
こうした作業で大事なのは、スキルレベルの高さではない。
経験と知識、そして物づくりに対する飽くなき集中力なのだ。
――――二時間後、目的の品は完成する。
「よし、出来たぞ。今後はこれを量産していく」
「えっ……これは弓ですか、ザガン様? 随分と複雑な形をしていますが?」
「ああ、そうだ。弩の一種で、“連射式クロスボウ”という遠距離武器だ」
今回、オレが製造したのはクロスボウ。
普通の弩の威力は高いが、単発でしか発射できない。
だが特殊な仕組みと魔獣の素材で、連射できるように改造したもの。
しかも特殊な仕組みで、子どもや老人でも扱うことが可能。
冒険者時代に発案したオレのオリジナルの武器で、今回の村の復興に使うものだ。
「そ、それが弩じゃと⁉ 貸せ!」
いきなり駆け寄ってきた老鍛冶師バルドンが、オレの手から完成品を奪い取っていく。
食い入るように監察していた。
「なるほど……ここの仕組みで、連射を可能に……こっちはテコの原理で、力の弱い者でも扱えるようにしているのか……⁉」
驚いたことにバルドン一瞬で、クロスボウの仕組みを理解していた。
オレが編み出した特殊な仕組みを、次々と見抜いているのだ。
(ほほう? やはり、この職人は……)
その眼力に驚きながらも、オレは理解する。
やはりこの男は普通のドワーフ族の職人ではないのだ。
「さて、感心している場合ではないぞ。今度はお前が、それを再現するのだ」
だからオレは挑発する。
頑固な老職人を敢えて挑発したのだ。
「な、なんじゃと⁉ 何を言いだすのじゃ、駆け出しの冒険者のクセに?」
案の定バルドンは激怒する。
自分勝手な言い分だと、相手に思われていたのだろう。
だがオレは言葉を続けていく。
「まさか作れないのか? オレの知り合いのドワーフ族の職人は、この程度なら苦も無く再現できるぞ?」
「な、なんじゃと⁉ 誰に口をきいているのじゃ、この若造め!」
こうして工房の中に、険悪な空気が張り詰めるのであった。
23
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる