白魔導師の名前→ボクのジョブはなんですか

トマト

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関所にあらわれた青年は

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腹ごしらえをした啓次郎たちは、関所にむかった。

フラウの殺気で、野生の動物に襲われることもなく、時折あらわれるモンスターも
啓次郎たちの半径5メートル以内に入る前にフラウがまわしげりで、一掃してくれた。

フラウはミチルを絶対危険な目に遭わせないということがわかったので、啓次郎は、ミチルを肩車して歩くことにした。そうすれば、自分も安全というわけだ。

「だいぶ、お金もたまったなあ。テラハで、美味しいもの食べられそうだぞ。」

啓次郎に煽られて フラウはガンガン敵を倒していく。関所につくころには、フラウのレベルは20、ミチルのレベルは15になっていた。

「すんませーん。アイテムもってきましたー。」
啓次郎は関所の役人に3人ぶんのアイテムを渡す。
役人たちは、こそこそ相談していたが、

「フラウとミチル、二人ぶんの手形は発行しようぞ。」
「え?おれは」
「おぬしジョブは?」

ジョブ?おれ、なんだろ

「ゆ、勇者。。とか」

「ないな。お前の名前はどの名簿にもないのでござる。」

「いや。でも、おれ、この子の兄ちゃんな訳よ。こんな小さいこ、ひとりじゃ可哀想だろ」

必死で食らいつく。

役人たちは、また、こそこそ話していたが
「わしらの給与も最近、しめつけが厳しくてのう。」
といいながら、袖をヒラヒラさせる。
こずるいことには啓次郎は聡い。

「なるほど、なるほど。それは大変ですなあ」
と、そでのなかに100Gいれる。

「孫にお菓子も買ってやりたいしなあ」
もう、100G

「ふむ。おーい、風闇ー」

大きな声で、役人が呼ぶと
大木の上から 
すたっと降り立つ若者が。
金髪をゆらし
真っ黒なスーツの胸元には真っ赤なチーフが。
よくみると、整った顔立ちをしている。

「かぜやみ。頼むわ」
役人が50Gコインをほうりなげると、どこからだしたのか、いつの間にか手にもったシルクハットでうけとる。
啓次郎をしばらくみていたが
「かしこまりました」
指をパチンと鳴らす。

すると、なんということだ。啓次郎は馬に変身してしまったではないか。

「ヒヒーーーン(なんじゃこれ)!!」

肩車されていたミチルは、じぶんがまたがっていたものが急に馬にかわって、一瞬びっくりした。
が、すぐに、キャッキャと喜びはじめた。


「フラウとミチルおよび、その《馬》通ってよし」
啓次郎は抗議しようとしたが
「ヒヒーーーンヒン」
文字通り、話にならない。

「ほれ、後ろがつまっとる。さっさといかんか」


《フラウたちは無事関所を超えることができた》

(無事?いや。全然無事じゃないっす。

おれ、ずっとこのままなんだろか。)

フラウもミチルもまったく、気にせず、どんどん進んでいく。

ふと、フラウの足が止まって、殺気を帯びる。

「まって。まって。ぼく、敵じゃないですから」

そういって、草むらから、飛び出してきたのはさっきの風闇と呼ばれた青年だった。

「ヒ。ヒヒーーーンヒーーーン(もどしてくれー)」

「放っておいても、30分もすれば、もどるんですけどね」
パチンと指をならす。

ボン。啓次郎はもとにもどった
「ありがと。ありがと。君、いいやつだねー」

「ふふ。。ねえ。ぼくも一緒に連れてってくれませんか?」

「テラハに?」

「はい。ぼくも名簿に名前ないんですよ。ながいこと関所でバイトしていますが、自分のほかで初めてです。名簿にないひとって」

「へえ。魔導師じゃないの?」

「いえ。ぼくは《魔術忍者》なんです」

「《魔術忍者》?それって、『グレイト王国の奇跡』には、、、」

「はい。ないジョブです。みなさんは、なにか調べにテラハにいくんですよね。ぼくも、自分のこと調べたいんです。協力しませんか」

フラウはミチルをだきしめて、風闇を睨んでいるが、役に立つのは間違いないだろう。

「よし。わかった。協力しよう。裏切ったら、フラウの爆裂拳をお見舞いするからな」

《????が仲間になった》

「????って、なんだよ。不吉じゃねえかああ。」



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