恋のやり方

タイガー

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1話

1ー2話 変なのとの出会い

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担任の声で教室に1人の女の子が入ってきた。
「転校生の西野だ。みんな仲良くしてやってくれ」
「はじめまして~西野紗枝です。えーっと趣味は噂話と聞くこととかかな~笑
みんなよろしく!」
「(なんだよその趣味は......)」
心の中で静かにツッコミを入れてると例の女子が近づいてきた。
どうやら俺の席の隣の空席に来るらしい。
「よろしくね、今日の朝彼女に振られた神野新くん♪」
「は?」
まさに意味不明、俺の思考が全て停止しそうになった。なぜこの女は俺の名前を知っている?なぜこの女はそんなことを知っている?そんな思考、葛藤が頭の中をぐるぐるしてる。
「えぇ~話しかけてるのに反応もしてくれないんだ~。新くんなかなかひどいヤツ?あ、もしかしてコミュ障さんなのかな?」
「うるせーな!なんなんだよお前は!なんで別れたことを知ってんだよ!」
怒鳴り声を上げてしまった。
そしたら案の定クラスの皆は静まり返り視線は俺に集中している。この状態のことを日本人は気まずいというらしい。そして俺は恥ずかしくなり、頭を机に突っ伏した。
「(なんなんだよ......)」
「なーんだ、ちゃんと話せるじゃん。これからよろしくね。」
ざわめく教室の中でその声だけが俺の耳にはっきりと入ってきた。
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