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55.魔力循環 前編
しおりを挟むキール様に手を引かれ、二度目になるキール様の部屋へ連れてこられた。
前回はここで、とても恥ずかしい事をされてしまったんだと思い出し、少し入るのを戸惑ってしまい部屋の前でつまずき、キール様に受け止めてもらった。
「本当にいいのか?俺は実際にした事はないが・・・」
キール様は手をひいて、ベッドに腰掛けるように促した。
「危険なんですか?」
ベッドへ腰掛け、キール様の手握る。
「そうは聞いていないが・・・」
「なら、キール様の役に立ちたいので、頑張ります。何をすればいいかは知りませんが・・・。けれど、魔力はありますが・・・あまり魔法は得意ではなくて、使っても思い通りに操作できないのですが、それでも役に立つでしょうか」
シルフィは幼い頃から魔法を扱うのが苦手だった。うまく魔力の微調整ができなくて悲惨な事になるのだ。幼い頃は、魔法への憧れもあり魔法が使えない事が悲しかった。上手くできずに諦めてからは殆ど使用していない。
「そうなのか・・・魔法が上手い必要はない。やってみよう」
キール様は握っている手を解いて、シルフィを膝に抱え向き合うように跨がせた。
「なっなんでこんなッ、体勢なんですか!?」
いきなりの密着にシルフィは戸惑った。
「この方が触れ合いやすい。手を握って、自分の中に流れる魔力を感じて、まずは自分の中を巡らせる・・・そして、魔力を手に集中させ、互いの魔力を手の中で絡ませていくんだ」
シルフィは、頭ではキール様の説明を理解するが、上手く魔力が体内を循環している気がしない。
手に魔力は込められるが、絡ませるのも難しい・・・。集中するため目を閉じて頑張るが・・・やっぱりシルフィに難しいようだ。
「だいぶ、難しい顔をしているな」
キール様に笑われてしまって、ハッとなり目を開ける。
「笑わなくてもいいではないですか・・・」
シルフィは恥ずかしくなり顔を背ける。
「すまない。可愛いらしかったから、ついな」
可愛いらしいと言われ悪い気はしないが、それで笑われるのはおかしいと思った。
「悪いと思っていませんね・・・頑張ってるのに、上手く出来ません」
自分から申し出たのに、上手く出来ずに申し訳ないと思った。
「なら、俺からシルフィに魔力を流し込んでみよう・・・」
それで、出来る様になるのだろうか。できるようになりたいため頷き了承する。
キール様の温かい手から、キール様の魔力が伝わる。冷んやりしてピリピリするような魔力がシルフィの中に流し込まれた。
シルフィの中を巡る魔力の感覚に、何故かゾクゾクとした。
「どうだ?感覚は大丈夫か?」
「なんだが、くすぐったいような感じ・・・・・・んッ」
ついシルフィは恥ずかしい声をあげてしまう。
キール様が何かに気づいて、魔力の流し込む量を増やしたのがわかる。シルフィは先程とは違う刺激になり身体を震わせ、以前何度も経験した絶頂を味わった。
「・・・・・・ッ・・・・・・」
いきなりの刺激にキール様の前でのけぞった。
力が抜けてキール様にもたれかかる。
「大丈夫か・・・」
キール様の前で醜態をさらしたが、キール様は気にした様子はなく額や目尻に口付けてくる。
「これで、シルフィも魔法が使えるようになるだろう」
シルフィは息を整えながら、キール様が言った事に驚いた。
「え?」
「自分の中で魔力循環ができなかったのは、つまりがあったからだ。原因の箇所を開通させたから上手くできるようになる。今度はシルフィから俺に魔力を流してみるといい」
キール様に言われ、体内で魔力を練りキール様の方へ巡らす。キール様は出来ているといい、少し息が荒い様だった。
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