好きな人は姉への求婚者!?〜魔導騎士編〜【完結】

ドール

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60.準備

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 あの日から、魔法が扱いやすくなった。キール様から適正は風だと言われ、あれから様々な魔法を試した。攻撃魔法もキール様に見守ってもらいながら使ってみたが、あまりセンスがないみたいだ。

 使えるが実践向きではないと言われたのだ・・・。


 しかし、浮遊の魔法をだいぶ練習して、自分自身も浮かせられるようになったのは驚かれた。高く飛ぶのは怖いので、してはいないが二階からなら着地も怖くない。


 ダンス以外に身体を動かす事はしてこなかったが、自由に動き回れるのは、気持ちがいいものだったのだなと思った。


 辺境伯領に行く前の準備に、自分がきめた魔力操作の課題は大丈夫と思えるくらいには上達しただろう。
 一応魔物がでる場所だから、ある程度の護身はあったに越した事はないと思い、いろいろ試したのだ。


 残る問題は一つ、後は何を着ていくかだ・・・。


 やはり、動きやすい服の方がいいのだろうが・・・ガーデンパーティらしいので悩んでしまう。他の令嬢も来るのだから、ある程度は飾らなければならない・・・。


 婚約もしたため、指輪はあれから付けなくなった・・・。もう守ってくれる人がいるのだからと、姉達に言われて・・・。だから人の目を気にしなければならない・・・。


 キール様の応援もしたいので。行かないという選択肢は既にない・・・。

 衣装選びに悩んでいると、部屋がノックされた。
「お嬢様。公爵家のシェリー様が、お見えになっています」


 今日は約束などは特にしてはいなかったが・・・先ぶれもなく来られたため、何かあったのだろうかと考える。


「わかったわ。部屋へ通して頂戴」
 シェリー様の用事はわからないが、ちょうどよかった。ドレスの相談をしてみようと思った。


 シェリー様は部屋へ来られ、急な訪問を謝罪される。

「何か問題がありましたか?」


「ちょっと気になったら、いてもたってもいられなくなって・・・」
 シェリー様は、ソワソワしている。


「実は・・・今度の辺境伯領に行く時のドレスとか・・・もう決めたかどうか・・・気になって」
 シェリー様が来た要件は、先程からシルフィも悩んでいたドレスの事だったみたいだ。


「いえ・・・実は悩んでいて。ガーデンパーティには参加した事はないですし、それに辺境伯領ですし・・・キール様の婚約者になっての初のパーティでもありますから、決まらなくて」
 

「まだ決まっていないと、いうことね」
 なぜかシェリー様は嬉しそうな顔をされた。


 そして、スケッチブックを見せてこられる。そこには、素敵なドレスの絵が描かれている。
 それも、何故かメインの色がエメラルドか、ブルーで、いつかの夜会に着たドレスを連想させるのだった。
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