好きな人は姉への求婚者!?〜魔導騎士編〜【完結】

ドール

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62.辺境伯領

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 ドレスの件が解決してから、1週間後。シェリー様と、キール様で辺境伯領へやってきた。
 朝早くから出発し今は昼前だ。王都からくればまだ時間はかかっただろうが、シェリー様と一緒に出発するためシェリー様の提案で、昨日は公爵家へ泊まらせてもらった。
 
 キール様も居たが、勿論泊まったのはゲストルームだ。


 寝る前まではシェリー様といろいろな話をして、キール様には寝る前の挨拶をしに行った。
 ほぼ、シェリー様の所にいたため、キール様は少し不服そうだったが、しゃがんでもらって頬に口づけると満足して貰えたみたいだった。


 辺境伯領は、緑豊かで、山々に囲まれていた。隣国が近いが、魔物も多いため侵攻には不利な場だ。
 それでも油断は出来ないため、辺境伯の騎士は鍛え抜かれているのだ。日々の鍛錬は厳しく、魔物討伐数も王都の比ではないと聞いた。

「今日はガーデンパーティをしつつ、トーナメント戦があるんでしたね。明日が討伐戦で」
 今日の予定は理解し、服装は仕立ててもらったガーデンパーティ用のドレスだった。


 シルフィの髪の色が引き立つ様に淡いブルーのドレスが靡く。ドレスには銀の花の刺繍がしてあり、色とりどりの花のモチーフが飾られていた。

 シェリー様のドレスのコンセプトも花で揃えられており、淡いオレンジのドレスに、銀の花の刺繍、同じように花のモチーフが飾られている。
 ガーデンパーティのため、殿下の色は花のいろをグリーンにして表現されている。


 パーティ会場に入ると、指輪をしていないため注目を浴びてしまうが、キール様がエスコートしてくれたので今回もなんとか耐え切れた。

 既にトーナメント戦は行われており、キール様と同じくらいの歳の青年が勝ち上がっている。
「あれは誰でしょうか」


「あれは、辺境伯令息のクロードだ。俺と同じ歳になるな」
 シルフィは鍛えられている身体に目がいく。あのような身体になるには大変な鍛錬をつんでいるんだろうなと思った。

 
 シルフィがじっとみていたからか、その彼と視線があった気がした・・・しかし、キール様から、じっとみていたため勘違いした発言がきかれた。

「シルフィは、あのようにまで鍛えられた身体が好きか・・・?」


「はい?・・・すごいなとは思いますが、別にタイプとかでは・・・ないですよ」
 シルフィはキール様の発言に驚いたが、なんだか嫉妬されているみたいで、おかしくなった。
 

「そうか?随分とじっと見ていたじゃないか・・・」


「観戦中ですから、見るのは当たり前じゃないですか。私の1番はキール様ですから、気になさらなくても大丈夫ですよ」

「いや、まぁ・・・それはわかってはいるんだが、あのくらいに鍛えた方がいいかなと・・・思っただけだ」
 キール様はシルフィがあの様な鍛えられた身体が好きなら、さらに鍛えようと思ったみたいだ。やっぱり可愛らしいなと思った。


「キール様はそのままで素敵です。あんなに鍛えられたら、潰されてしまいそうなので、遠慮します。鍛えすぎないでくださいね」
 シルフィには別に好きなタイプがあるわけではなかったので、好きな人が好きなタイプだから、何も思うところはなかった。


 キール様は、シルフィの説明で納得してくれたみたいなのでよかった。トーナメント戦は、先程の青年が勝ち上がり、あとは決勝戦だけになる。
 キール様もこちらに参加できたらよかったが、討伐戦かトーナメント戦かどちらかしか参加はできないため、残念がっている様子だった。

 
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