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65.討伐戦前
しおりを挟む討伐戦当日、転移魔法でシリウス様がリーディア様と共に現れた。リーディア様はドレスではなく、男性が着るような乗馬服に似た格好をされていた。凛々しいが女性らしさも表されており、注目が集まっている。
男性からの視線はシリウス様が牽制されており、皆すぐに視線を、そらした。
討伐戦には参加はされないが、リーディア様もシリウス様と巡回するらしい。行きたい所があるのだと言われた。
「懐かしいわね・・・あの飛竜の子は大きくなったかしらね」
何やら、懐かしそうにシリウス様と話されていた。
「シリウス殿、リーディア嬢」
そこへ、辺境伯ライナス様が現れて声をかけられる。
「お久しぶりです。ライナス様、相変わらずですね。・・・私はもう令嬢ではありませんよ」
リーディア様は困ったような顔をされる。
「そうだな。以前と変わらぬ容姿についな・・・シリウス殿も変わらず元気そうだな」
「そちらこそ、変わらずのようですね、今回は急な願いを聞き入れて頂き感謝する」
シリウス様は今回の事を事前に説明され、戦いの場にこの地での戦いに了承をとられていた。
「構わないさ、ついでだからな。それに面白そうだ」
「娘の相手選びを面白がらないでいただきたいものだ。自分の息子の心配でもしていた方がいい・・・いつまでも家督が譲れないぞ」
シリウス様は眉間に皺をよせている。
「確かにな・・・・せっついてはいるが、息子のタイプは可愛らしいが頭のいい女性らしい。可愛いだけでは妻は務まらん、話をしてきちんと確かめているから時間がかかると言われたよ」
そんなライナス様は妻に強さを求めた。奥方は結構リーディア様を、諦めたあと、隣国の騎士団に所属していた伯爵家の令嬢を娶ったらしい。
なんでも一戦交えて、求婚したのだとか・・・。先程みた奥方はドレス姿だったが、スレンダーで凛々しい人だった。
「後で妻を紹介しよう・・・今は準備を任せているから忙しそうだ」
「そう思うなら手伝えばいいのでは?」
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「彼女は若いし鍛えているからな・・・引き締まった尻がとても魅力的でいいんだ」
噂は少し意味が違うようだ・・・。どうやら、文字通り妻の尻派らしい。シリウス様はライナス様の様子に呆れた表情をしていた?
「それはよかったですね。まぁ、それはいいが、今日は頼みます。私も妻と巡回させてもらいますので」
「ああ、よろしく頼む。飛竜の数が減り生態系が変わっているからな。隣国からタイプの違う魔物も増えているから気をつけてくれ」
シルフィは、話を聞きながら不安にかられ、今日が無事に終わる事を祈るのだった。
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