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55.無神経な団長
しおりを挟む行為後、ゾディアス様は後始末をしてくれた。後始末をされながら、とりあえず、行為自体は番が特定できるまでは可能な事と、リンジェーラはゾディアス様ならば、拒絶反応は出なかったなと考えていた。
何故あんなに大胆に行動できたのかは、わからないが、後始末をされながら、急に恥ずかしくなってしまい、顔が見れなくなるのだった。
団長室に戻るために、ゾディアス様について行き、部屋へ入るとこちらも何かあったなというくらい、団長の機嫌がよろしかった。
リンジェーラ達が部屋へ入ると、団長は何かに気づいたのか、リンジェーラの側にきて匂いを嗅いだ。
「なんだ・・・お前達はお前達でお楽しみか。どうやら口でしてやったようだな。口でとは・・・、番だったならば、絶対に俺はそんな事はさせられないな・・・。番じゃなければさせていたが、番ならば口よりも、中に注ぐ」
団長に言われた言葉が、リンジェーラの胸にささる。匂いで行為がわかったのだろうが・・・あまりに配慮がない。
番だったら、口ではさせられないと団長は言った・・・。それは番ではないから、出来た行為だと・・・。番以外は軽視しているからできる行為なのだという言われ方に、今のリンジェーラの立ち位置を突きつけられる。
その行為ができたのは、ゾディアス様にとってリンジェーラは軽視している存在だということだ。その事にだいぶショックを受けてしまった。
自分だけが、ゾディアス様を好きなのだ。番だと言えばゾディアス様は簡単にリンジェーラのものになるだろう。だか、それは絶対にいやだった。
リンジェーラとしては、番だから好きになられるのではなく、リンジェーラを好きになってもらってから、番だと知らせたかったからだ。
団長のリンジェーラに向けられた、デリカシーのない無神経な言葉に、さすがに傷つき、胸が苦しくなり、気づけば涙が頬を伝ってしまっていた。
団長はいきなり、リンジェーラが涙を流したため驚き、狼狽し始める。
すぐにディミドラが近寄って来てくれ、肩を抱き寄せて団長から庇うように間に入った。
「最低ね・・・。言うべき事ではないわ。そこまでデリカシーのない人が私の番だなんて・・・。幻滅したわ」
ディミドラの一言に団長は、悪気があって言ったわけではないと言う。だか、女性側からしたら、かなりの侮辱の言葉だった。
リンジェーラが泣いたためか、ゾディアス様が団長を睨みつけ部屋から出るように言う。
だが団長は、ディミドラがいるため、出ることを渋った。
ディミドラは仕方ないといった風にため息をつき、ゾディアス様にまかせましたからねと言って、団長の耳を引っ張り部屋から連れ出すのだった。
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