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一年生
禁断の行為です!
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青藍亭での食事を終え、両親と王都を散策した後に俺と両親は再び青藍亭へと帰ってきた。
「それではセイロウさん、シルヴィさん。お世話になりました」
「ほっほっほっ、来年また来ることを楽しみにしているよ」
「また絶対に会いに来てね!」
「はい、もちろんです!二人ともお元気で!」
セイロウさんとシルヴィさんはにっこりと微笑んでくれた。
「まあそれなりに頑張れよ」
「手紙ちゃんと書きなさいね」
「はいよ。二人とも元気でな」
両親とも別れを告げ、俺は青藍亭を出る。
すっかりと夕暮れに染まっている王都の光景を目に焼き付けながら、ホテルへの道を歩いていく。
長かった王都での滞在も今日で終わりか……
あっという間というにはとても長く濃い日々だった。
学生グランプリも終わって、後は冬が来るのか。
そう思うと不思議と少し寒く感じてくる。
また来年も会えますよ。
ファーナが俺の気持ちを察したように、優しい言葉を送ってくれた。
そうだな。
また、来年だ。
こうして俺の王都での自由時間は終わりを告げた。
「ただいま……ってルースはまだ戻っていないのか」
ホテルに戻った俺を出迎えたのは静かな部屋だ。
結構自由時間ギリギリなのだが、まあルースがいるなら大丈夫だろう。
そう思い、室内でゴロゴロしていると、ガチャッと扉が開いた。
「ただいま……」
「お帰り。遅かったな」
「やっぱり女の子の買い物って長いんだよね……」
「お疲れ様。何を買いに行ってたんだ?」
「いろいろだよ。お土産ものやお菓子や服に、あと下着……」
ルースがしまったという表情で口を押さえた。
「ルース君?フレアたちの下着を買うところを見届けたのかな?」
「ぼ、僕はお店には入ってないよ!」
「本当かなぁ……?ルース?これ似合う?とか聞かれてないよねぇ……?」
「僕だって男だ!断固として断ったんだから!」
ルースは真剣な顔で俺をまっすぐ見てくる。
「信じようじゃないか。ルースは立派な男だ」
「カイ……!」
その様子に男を見た俺は信じることにした。
「それで?他に何か変わったことはあったか?」
「そうそう。アリシアさんに会ったよ?」
「へぇ~奇遇だな。どこで会ったんだ?」
「下着売り場前」
「なにっ!?」
あの女の子もいける口のアリシアと出会っただと!?
それも下着売り場前で!?
「そ、それでどうなったんだ!?」
俺はルースに詰め寄るとガクガクと身体を揺らす。
「し、知らないよ!僕は中に入ってないんだから!」
「くっ!それもそうか!……他に何か情報はないのか!?」
「さ、最初はクリス先輩以外ちょっと警戒していたみたいだけど、帰るときはみんな仲良さそうにしてたと思う」
「な、ならば……アリシアと裸の付き合いをしたということではないか!?」
「言い方がすごいアレだけど、まあ下着を買ったのならそうじゃないかな?」
「何をそんなに普通に構えているルースよ!男ならば妄想しないか!アリシアとフレアやクリス先輩たちが下着を試着してどうかな?とかやっている姿を!」
「そ、それはなんだか悪いよ!」
「いいか?その背徳感がなんとも言えずに気持ちよくないか?」
「……」
ルースの顔が真っ赤に染まっていく。
やはり話せばわかる奴じゃないか。
「フレアの控えめなおっぱい。リーナの程よいおっぱい。サリアの爆っとしたおっぱい。クリス先輩の重量感あるおっぱい。アリシアのふんわりとしたおっぱい」
「おっぱいおっぱい言わないでよ!恥ずかしい!」
「ならばお尻か?お尻も素晴らしい曲線だよな。一説によればバイオリンは女体をモチーフにしたともある」
「そんな豆知識いらないけど!ああもぉ!フレアたちを見るときどんな顔をすればいいのさ!」
「紳士は何知らぬ顔で接するのだ。どれだけ頭でエロいことを考えていようとも」
「そんな紳士やだよ!ぼ、僕!お風呂行ってくるから!」
「風呂か……今ならばまだそんなに入っているものもいないだろう……ナニかするつもりか?」
「何もしないよ!カイのバカ!」
ルースは真っ赤な顔でそう言うと、部屋を出ていってしまった。
ふむ……からかいが過ぎたか?
マスターは私の忍耐力を褒めるべきです。
どうして?
もう少し長く続くようならば鉄拳をお見舞いしてあげるところでした。
そんなに気軽に主の頭を殴らないでくれる?
いえ、頭ではありません。
えっ?じゃあ腹?
いえ、股間です。
お前は男の急所をなんだと思っている!
潰れちゃうだろ!
胸みたいに肉の塊じゃないんですか?
そんなわけあるか!
大切に扱ってあげないといけないガラスのように脆いものなんだぞ!
そう言われると、その痛みを味わってみたくありますね……
や、やめろ……!何をする気だ!
いえ、私も痛みには耐性がありますのでね。
少し試していいですか?
ダメ!絶対にダメ!
まあまあ、えっとリンクをオンにして……
勝手に設定をいじるな!
えい!
フレアの実体化した拳が俺の股間を強襲した。
「ふんごぉぉぉぉぉぉ!?」
いやぁぁぁぁぁぁ!?
俺は床の上を悶え、ファーナは絶叫した。
痛い痛い痛い!何かが潰れちゃうぅぅぅ!
ぜぇぜぇ……わかったか……?この痛みが……?
も、もう二度と叩きませんし、今後の闘いでもしっかりとガードします……
わかってくれたなら……それでいい……
そしてしばらくの間、俺は股間を優しく押さえながら跪くのだった。
「それではセイロウさん、シルヴィさん。お世話になりました」
「ほっほっほっ、来年また来ることを楽しみにしているよ」
「また絶対に会いに来てね!」
「はい、もちろんです!二人ともお元気で!」
セイロウさんとシルヴィさんはにっこりと微笑んでくれた。
「まあそれなりに頑張れよ」
「手紙ちゃんと書きなさいね」
「はいよ。二人とも元気でな」
両親とも別れを告げ、俺は青藍亭を出る。
すっかりと夕暮れに染まっている王都の光景を目に焼き付けながら、ホテルへの道を歩いていく。
長かった王都での滞在も今日で終わりか……
あっという間というにはとても長く濃い日々だった。
学生グランプリも終わって、後は冬が来るのか。
そう思うと不思議と少し寒く感じてくる。
また来年も会えますよ。
ファーナが俺の気持ちを察したように、優しい言葉を送ってくれた。
そうだな。
また、来年だ。
こうして俺の王都での自由時間は終わりを告げた。
「ただいま……ってルースはまだ戻っていないのか」
ホテルに戻った俺を出迎えたのは静かな部屋だ。
結構自由時間ギリギリなのだが、まあルースがいるなら大丈夫だろう。
そう思い、室内でゴロゴロしていると、ガチャッと扉が開いた。
「ただいま……」
「お帰り。遅かったな」
「やっぱり女の子の買い物って長いんだよね……」
「お疲れ様。何を買いに行ってたんだ?」
「いろいろだよ。お土産ものやお菓子や服に、あと下着……」
ルースがしまったという表情で口を押さえた。
「ルース君?フレアたちの下着を買うところを見届けたのかな?」
「ぼ、僕はお店には入ってないよ!」
「本当かなぁ……?ルース?これ似合う?とか聞かれてないよねぇ……?」
「僕だって男だ!断固として断ったんだから!」
ルースは真剣な顔で俺をまっすぐ見てくる。
「信じようじゃないか。ルースは立派な男だ」
「カイ……!」
その様子に男を見た俺は信じることにした。
「それで?他に何か変わったことはあったか?」
「そうそう。アリシアさんに会ったよ?」
「へぇ~奇遇だな。どこで会ったんだ?」
「下着売り場前」
「なにっ!?」
あの女の子もいける口のアリシアと出会っただと!?
それも下着売り場前で!?
「そ、それでどうなったんだ!?」
俺はルースに詰め寄るとガクガクと身体を揺らす。
「し、知らないよ!僕は中に入ってないんだから!」
「くっ!それもそうか!……他に何か情報はないのか!?」
「さ、最初はクリス先輩以外ちょっと警戒していたみたいだけど、帰るときはみんな仲良さそうにしてたと思う」
「な、ならば……アリシアと裸の付き合いをしたということではないか!?」
「言い方がすごいアレだけど、まあ下着を買ったのならそうじゃないかな?」
「何をそんなに普通に構えているルースよ!男ならば妄想しないか!アリシアとフレアやクリス先輩たちが下着を試着してどうかな?とかやっている姿を!」
「そ、それはなんだか悪いよ!」
「いいか?その背徳感がなんとも言えずに気持ちよくないか?」
「……」
ルースの顔が真っ赤に染まっていく。
やはり話せばわかる奴じゃないか。
「フレアの控えめなおっぱい。リーナの程よいおっぱい。サリアの爆っとしたおっぱい。クリス先輩の重量感あるおっぱい。アリシアのふんわりとしたおっぱい」
「おっぱいおっぱい言わないでよ!恥ずかしい!」
「ならばお尻か?お尻も素晴らしい曲線だよな。一説によればバイオリンは女体をモチーフにしたともある」
「そんな豆知識いらないけど!ああもぉ!フレアたちを見るときどんな顔をすればいいのさ!」
「紳士は何知らぬ顔で接するのだ。どれだけ頭でエロいことを考えていようとも」
「そんな紳士やだよ!ぼ、僕!お風呂行ってくるから!」
「風呂か……今ならばまだそんなに入っているものもいないだろう……ナニかするつもりか?」
「何もしないよ!カイのバカ!」
ルースは真っ赤な顔でそう言うと、部屋を出ていってしまった。
ふむ……からかいが過ぎたか?
マスターは私の忍耐力を褒めるべきです。
どうして?
もう少し長く続くようならば鉄拳をお見舞いしてあげるところでした。
そんなに気軽に主の頭を殴らないでくれる?
いえ、頭ではありません。
えっ?じゃあ腹?
いえ、股間です。
お前は男の急所をなんだと思っている!
潰れちゃうだろ!
胸みたいに肉の塊じゃないんですか?
そんなわけあるか!
大切に扱ってあげないといけないガラスのように脆いものなんだぞ!
そう言われると、その痛みを味わってみたくありますね……
や、やめろ……!何をする気だ!
いえ、私も痛みには耐性がありますのでね。
少し試していいですか?
ダメ!絶対にダメ!
まあまあ、えっとリンクをオンにして……
勝手に設定をいじるな!
えい!
フレアの実体化した拳が俺の股間を強襲した。
「ふんごぉぉぉぉぉぉ!?」
いやぁぁぁぁぁぁ!?
俺は床の上を悶え、ファーナは絶叫した。
痛い痛い痛い!何かが潰れちゃうぅぅぅ!
ぜぇぜぇ……わかったか……?この痛みが……?
も、もう二度と叩きませんし、今後の闘いでもしっかりとガードします……
わかってくれたなら……それでいい……
そしてしばらくの間、俺は股間を優しく押さえながら跪くのだった。
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