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第21話 理想の園~Ideal of the garden~
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ウィーン・・・。自動ドアが開き入り口から1組の若い男女が建物の中に入ってきた。受付の女性は柔和な笑顔を見せながら、彼氏と思われる方に退出を促した。
「こんにちわ、今日は学生見学の予約は入っていないの。それに授業をサボっちゃだめよ、早く学校に行って先生に謝る事ね」
「今日は見学に来た訳では有りません、こちらの幹部の方と交渉したい事が有って来ました。一応、これが今通っている学校の校長と**県警察本部の本部長の紹介状です」
「その若さで県警本部トップの知己を得られているとは・・・。それで、交渉したい事とは何でしょうか?」
あくまでも内容を確認してから幹部に面談の申し込みがある事を伝えたいらしい、仕事熱心で良い事だと契は感心した。
「実は・・・こちらで国と共同研究している強制避難誘導のシステムを利用した女子高をゴルフ場跡を利用して作ろうと考えておりまして、学校の認可も含めて可能かどうか1度ゆっくり相談させて頂きたいのです」
受付の女性の目が細くなった。
「今の話は他の人に話していますか?」
「一応、学校の防犯上の面も考慮して本部長さんにだけは話を通してあります。実現すれば前向きに検討してくれるそうですよ、学校の防犯対策について」
「分かりました、少々お待ち下さい」
そう言うと受付の女性は内線でどこかと会話を始めた、5分ほど話をすると席を立ち契と里美を手招きした。
「お会いしてくれるとの事です、応接間にご案内しますので一緒に来て下さい」
女性と共にエレベーターに乗ると、ボタン表示がされていないのに地下に向け下り始めた。
「盗聴や盗撮の恐れが有りますので、特別室での面談となります。到着した際は念の為ボディーチェックをさせて頂きますのでご了承下さい」
特別室の在る地下に到着すると、まず契と里美の2人は念入りなボディーチェックを受けた。そして部屋の前まで案内されると受付女性が頭を下げながら
「ただいまお呼びしてきますので、中でお待ち下さい」
そう言って女性はこの場を離れた。契達が大人しく中に入り待つ事10分、ドアがノックされ電脳遊戯研究機構の幹部数人が入ってきた。
「今日は大変興味深い話を持ってきてくれたそうだね、間も無く当機構の理事長もお見えになるのでそれから話を聞こうじゃないか」
するとパタパタと走ってくる音が近付いてきて、次いでドアがノックされた。
「大切な話は直接自身で確かめないと気が済まない方なんだ理事長は。見ても驚かない様に」
契は幹部の言葉に疑問を抱いた、何故初対面の人間に驚く必要が有るのだろうか?と
「急いで服を着替えてきたのですが、待たせてしまった様で申し訳有りませんでした」
入ってきた女性を見て契と里美は驚いた、幹部の言っていたのはこの事だったのか・・・。
「強制避難誘導のシステムを利用した女子高の創設案に県警本部長の内諾、学校を隠れ蓑にした売春施設を君は作ろうとしているみたいですね。非常に面白いですわ、詳しくその話を聞かせてください」
電脳遊戯研究機構の理事長の正体は、受付に居た女性だった。
「・・・ふむふむ、なるほど。教導戦記オンラインの師弟システムを利用して学校内に娼館を築いたが狭くなってきたので校長に相談したらゴルフ場跡を紹介された。そして今度のアップデートで全国から弟子を集められると思ったが、もっと効率良く娼婦を育て上げる為に強制避難誘導システムを活用したくなってこうして直接交渉に来たという訳ね?」
「そうです」
「ははは、良い、良いわ、凄く良い!そこまで己の欲をストレートに言える奴と会うのは久しぶりよ、確かに強制避難誘導システムを使えば敷地の外へ逃亡する事が一切出来なくなるし敷地内であれば何時でも気に入った女を呼び出して犯す事だって出来る、まさに理想の園~Ideal of the garden~だわ」
「あなたと同じ女性達が俺に食い物にされようとしているのに、何も感じていないどころかそれを見て楽しもうと考えているみたいですね」
「だって、何も知らずにやってくる憐れな子羊達が私達の作ったシステムの掌で踊らされる姿を想像してみなさい?それだけで笑いが止まらないわ、しかもそれを思いついたのがまだ18歳の少年という未成熟な果実。もっとお互いの事を深く知りたいと思わない?」
理事長が指を鳴らすと、隠し扉が開き奥の部屋にはベッドが置かれていた。
「短時間で男女がお互いの事を知るのにはセックスが1番効率良いと思わない?一緒に居る彼女には申し訳無いと思うけど、少しだけ味見させて貰っても良いかしら?」
「ご主人様が望まれるのであれば私が口を挟む隙間は有りません、それに今するとお腹の子にも影響が出ますからあなたが代わりに相手をして下さるのは私としても有り難いです」
理事長は半ば呆れた口調で契に話しかけた。
「あなた、どうやればこの娘をここまで調教出来るの!?良かったら私に教えてくれない?」
「それはこれからベッドの上でたっぷりと教えてあげますよ、でも奥の部屋から出てくる時に俺のスレイブになっていない様に気を付けて下さいね」
「言ってくれるじゃない、まあ精々楽しませて貰うわね。それからあなた達、終わったらこちらから呼ぶからそれまでは上で好きにしていなさい。社内の弟子達で遊んでいても良いわよ」
幹部達を一旦特別室から退出させると、里美を残し契と理事長は奥の部屋へと消えた。部屋から出てくる時にはこの理事長も契の意のままに動く牝犬となっているだろう、里美はそう確信していた・・・。
「こんにちわ、今日は学生見学の予約は入っていないの。それに授業をサボっちゃだめよ、早く学校に行って先生に謝る事ね」
「今日は見学に来た訳では有りません、こちらの幹部の方と交渉したい事が有って来ました。一応、これが今通っている学校の校長と**県警察本部の本部長の紹介状です」
「その若さで県警本部トップの知己を得られているとは・・・。それで、交渉したい事とは何でしょうか?」
あくまでも内容を確認してから幹部に面談の申し込みがある事を伝えたいらしい、仕事熱心で良い事だと契は感心した。
「実は・・・こちらで国と共同研究している強制避難誘導のシステムを利用した女子高をゴルフ場跡を利用して作ろうと考えておりまして、学校の認可も含めて可能かどうか1度ゆっくり相談させて頂きたいのです」
受付の女性の目が細くなった。
「今の話は他の人に話していますか?」
「一応、学校の防犯上の面も考慮して本部長さんにだけは話を通してあります。実現すれば前向きに検討してくれるそうですよ、学校の防犯対策について」
「分かりました、少々お待ち下さい」
そう言うと受付の女性は内線でどこかと会話を始めた、5分ほど話をすると席を立ち契と里美を手招きした。
「お会いしてくれるとの事です、応接間にご案内しますので一緒に来て下さい」
女性と共にエレベーターに乗ると、ボタン表示がされていないのに地下に向け下り始めた。
「盗聴や盗撮の恐れが有りますので、特別室での面談となります。到着した際は念の為ボディーチェックをさせて頂きますのでご了承下さい」
特別室の在る地下に到着すると、まず契と里美の2人は念入りなボディーチェックを受けた。そして部屋の前まで案内されると受付女性が頭を下げながら
「ただいまお呼びしてきますので、中でお待ち下さい」
そう言って女性はこの場を離れた。契達が大人しく中に入り待つ事10分、ドアがノックされ電脳遊戯研究機構の幹部数人が入ってきた。
「今日は大変興味深い話を持ってきてくれたそうだね、間も無く当機構の理事長もお見えになるのでそれから話を聞こうじゃないか」
するとパタパタと走ってくる音が近付いてきて、次いでドアがノックされた。
「大切な話は直接自身で確かめないと気が済まない方なんだ理事長は。見ても驚かない様に」
契は幹部の言葉に疑問を抱いた、何故初対面の人間に驚く必要が有るのだろうか?と
「急いで服を着替えてきたのですが、待たせてしまった様で申し訳有りませんでした」
入ってきた女性を見て契と里美は驚いた、幹部の言っていたのはこの事だったのか・・・。
「強制避難誘導のシステムを利用した女子高の創設案に県警本部長の内諾、学校を隠れ蓑にした売春施設を君は作ろうとしているみたいですね。非常に面白いですわ、詳しくその話を聞かせてください」
電脳遊戯研究機構の理事長の正体は、受付に居た女性だった。
「・・・ふむふむ、なるほど。教導戦記オンラインの師弟システムを利用して学校内に娼館を築いたが狭くなってきたので校長に相談したらゴルフ場跡を紹介された。そして今度のアップデートで全国から弟子を集められると思ったが、もっと効率良く娼婦を育て上げる為に強制避難誘導システムを活用したくなってこうして直接交渉に来たという訳ね?」
「そうです」
「ははは、良い、良いわ、凄く良い!そこまで己の欲をストレートに言える奴と会うのは久しぶりよ、確かに強制避難誘導システムを使えば敷地の外へ逃亡する事が一切出来なくなるし敷地内であれば何時でも気に入った女を呼び出して犯す事だって出来る、まさに理想の園~Ideal of the garden~だわ」
「あなたと同じ女性達が俺に食い物にされようとしているのに、何も感じていないどころかそれを見て楽しもうと考えているみたいですね」
「だって、何も知らずにやってくる憐れな子羊達が私達の作ったシステムの掌で踊らされる姿を想像してみなさい?それだけで笑いが止まらないわ、しかもそれを思いついたのがまだ18歳の少年という未成熟な果実。もっとお互いの事を深く知りたいと思わない?」
理事長が指を鳴らすと、隠し扉が開き奥の部屋にはベッドが置かれていた。
「短時間で男女がお互いの事を知るのにはセックスが1番効率良いと思わない?一緒に居る彼女には申し訳無いと思うけど、少しだけ味見させて貰っても良いかしら?」
「ご主人様が望まれるのであれば私が口を挟む隙間は有りません、それに今するとお腹の子にも影響が出ますからあなたが代わりに相手をして下さるのは私としても有り難いです」
理事長は半ば呆れた口調で契に話しかけた。
「あなた、どうやればこの娘をここまで調教出来るの!?良かったら私に教えてくれない?」
「それはこれからベッドの上でたっぷりと教えてあげますよ、でも奥の部屋から出てくる時に俺のスレイブになっていない様に気を付けて下さいね」
「言ってくれるじゃない、まあ精々楽しませて貰うわね。それからあなた達、終わったらこちらから呼ぶからそれまでは上で好きにしていなさい。社内の弟子達で遊んでいても良いわよ」
幹部達を一旦特別室から退出させると、里美を残し契と理事長は奥の部屋へと消えた。部屋から出てくる時にはこの理事長も契の意のままに動く牝犬となっているだろう、里美はそう確信していた・・・。
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