異世界に飛ばされた警備員は持ってた装備で無双する。

いけお

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第21話 聖光教会に辿り着いた男

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「・・・誘・・誘ニ・・・誘ニ!、おい大丈夫か!?」

「・・・ん、あれ? 俺は一体何を!?」

「お前、ゴーストを見た瞬間に気絶してたんだぞ」

「嘘!?」

バルドが言うには、休憩を終えて歩き出した直後に目の前に現れたゴーストを見て、俺は気を失っていたそうだ。

「はあ、こりゃ前途多難だな」

「ご迷惑お掛けします・・・」

ゾンビにもまだ慣れてないのに、ここから先はゴーストだけでなくグールやスケルトンまで出てくるなんて、もう嫌こんな場所。っと思っていたら首筋を指先が撫でるので

「バルド、こんな時に悪戯は止めてくれよ!」

「いや、誘二。横を見ろ、横を」

「え、横?」

俺は横を見て、さっきのゴーストが微笑みかけてくるのを見ながら、また意識がブラックアウトしていった。

5分位して、再び目を覚ますとバルドがさっきのゴーストにお説教をしていた。

「こいつは怖がりなんだから、悪戯もほどほどにしないと問答無用で【浄化】されちまうぞ」

『ごめんなさい、おじちゃん』

なんか、今まで思っていたゴーストの印象と違う!?

ゴースト LV1 HP5/5

「ごめんバルド、また気を失っていたみたいで」

「いや、気にするな誘二。今、こいつを叱っておいたから」

『ごめんなさい、お兄ちゃん』

「ひいっ! ゴーストが喋った!?」

「おいおい、ゴーストが喋るのなんて当たり前だろ?お前の居た世界じゃ喋らないのか?」

「喋らないよ! それに半透明で、恨めしい顔してさ。喋るのはかなりの恨みをもって死んだ人達ばかりだよ、例外は肉親や親しかった人の一部とかで」

「へ~結構変わってるな、お前の居た世界は。こっちの世界のゴーストは、小さな子供が病気等で命を落としたが、現世で遊び足りなかった分を魂の状態で発散して天に召される為の前段階みたいなものだ」

「え!? じゃあ、ゴーストって攻撃とかはしてこないの?」

「しねえよ。 するとしたって、子供の考え付く事なんざ悪戯の域を越えない程度だ」

「そうなんだ、元居た世界の幽霊とは違うのか・・・」

『お兄ちゃん、驚かせちゃってごめんなさい・・。でも、お兄ちゃんのビックリした表情を見たら胸がスッとして凄く楽しかった!ありがとう、これで僕も天に逝けるよ』

そう言いながら、ゴーストは光の粒になり消えていった。

「やったな、誘二。お前、1人のゴーストを成仏させる事が出来たぞ」

「喜ぶべき事なの、それ?」

「この世の生に満足する事が出来たから、成仏する事が出来たんだ。お前みたいにビビる奴は滅多に居ないから、余程楽しかったんだろうな」

「それ以上言うと、俺泣くぞ・・・」

「だが子供のゴーストは良いが、大人のゴーストであるリッチはちょっと厄介だから気を付けろよ」

「どうして?」

「大人でこの世に未練が残るケースって本当に恨みだったりするだろ?リッチの方がお前の言う幽霊に近いかもしれない」

「それじゃ、そのリッチが来ない内に早く進もう」

『『見つけたぞ、交 誘ニ! お前にこの恨み晴らすまで死ねぬ!?』』

リッチ(ドルム) LV5 HP10/10

リッチ(伯爵) LV3 HP8/8

「あ、なんか懐かしい顔だ。お前ら、生きてたんだ?」

『『とっくの昔に死んでるよ!?』』

『俺達をドルグの食糧になんかにしやがって、どうなるか分かっているんだろうな!?』

『由緒正しき血筋の僕をあんな獣に食べさせるなんて、下賎な者のする事はこれだから全く・・・』


「なあ、バルド・・」

「うん? どうした?」

「何だろうか・・・こいつらのお陰で幽霊怖く無くなってきた」

「そりゃ良かったじゃねえか、こいつらには感謝しねえとな」

『何を言っているのだ、お前ら?』

「いやあ、助かったよ。 これから現れるリッチにしてもグールやスケルトンにしても、お前らの成れの果てと思えばそれほど怖いとは思えない。だから、お礼に物理的に成仏してね」

そう言うと、俺は長い誘導灯を取り出し点灯モードでドルムと伯爵の魂を物理的に強制で天に送ってあげた。

「それじゃあ、先に進むかバルド。うん、これから先に出てくるのはドルムと伯爵、ドルムと伯爵・・・」

「いいのかよ、それで?」

以後、出てくるリッチやグールにスケルトンがドルムと伯爵の成れの果てと思う様にした途端に怖い気持ちが不思議と無くなった。ちなみにグールとスケルトンはこんなステータスでした。

グール LV10 HP25/25

スケルトン LV15 HP35/35

誘導灯で出てくる連中を鼻歌交じりで斬っていく俺の方が逆に怖かったと、町に戻ってからバルドとシルフィさんはそう語っていた。

そして、ようやく聖光教会が見えてきた。 最初は、大きな教会をイメージしていたけど実際はそれほど大きくは無かった。町や村にどこにでもある小さな教会だ。

「やっと、着いたね。聖光教会」

「ああ、お前の変わり様も凄かったがな」

「そんなに変わったかな? 自分じゃそれほど変わった様には思えないけど」

「・・・・・」

「とりあえず、入って【浄化】について聞いてみよう」

教会の扉の前まで来るとドアノブに何か札の様な物が吊るされていた。

【只今、入浴中。しばし、お待ち下さい。覗いた奴は殺す】

大人しく待っていた方が良さそうだ・・・。
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