8 / 14
伊豆、仁義なき女たちの戦い(後編)
しおりを挟む
『トマホーク全弾命中、けどレーダーの範囲内に残存デモン多数ネ!』
ウミから初弾の結果が報告される、しかし百二十二発のミサイルでは火力不足らしい。すると陸の隣にいたクゥも、援軍として加わるためハインドに変身する。
『ウミだけじゃ心許ない、ワタシも加わる』
義妹二人だけに戦わせて、自身は何も出来ないことに陸は苛立ちを隠せない。須佐之男に詰め寄ると、出来る支援が何かないか聞いてみる。
「おい! 俺にも何か出来ることはないか!?」
「おまえの主砲では届かん。もしあの二人を抜けてくるデモンが居たら、それをおまえが迎え撃てばいい」
二人の攻撃が通じない相手に、自分の攻撃が果たして通用するのか? 不安と焦りで陸の足は震え始める。
『あんたもオトコだったら、いま出来ることをきちんとこなしな! あんたがそんな調子だと、神に笑われちまうよ』
頭の中に聞き覚えのない声が響き渡ると、三沢方面から一機の蒼い戦闘機が飛来した。
『自己紹介がまだだったわね、私は三沢(みさわ) 不二子(ふじこ)。旧姓国津、神(じん)の妹であなたの伯母よ』
突然の伯母の登場に陸は驚く。葬儀の際に国津の親族は誰も来なかったからだ。不二子は頭上を旋回しながら、状況をつかめていない甥に言葉を選びながら説明する。
『うちの家系はどいつもこいつも血気盛んでね。神がデモンにやられた際も弔い合戦だと言いながら、葬儀にも顔を出さずに全員でデモンと戦っていたんだよ。かくいう私もそれに参加していたのだから、あんたに恨まれても仕方ないけどね……』
戦闘機が高度を徐々に下げてくると、その機体が何か陸にも分かった。米のF-16をベースに開発された国産戦闘機、F-2。公式な愛称はないが平成の零戦やバイパーゼロなどと、ファンからは呼ばれている。
よく見るとその両翼にひとつずつ、何か大きな塊が括り付けられていた。不二子はそれを高度百メートルから切り離すと、ウミとクゥがいる戦場に急行する。
『爺さん達、時代遅れの身体でも陸の盾くらいにはなれるでしょう? 国津の次代を繋ぐ血を、ここで絶やすんじゃないよ!』
爺さん達? さらに混乱している陸の目の前で、その二つの塊は地面に激突した……。
「あたたたた……。おい大(ひろし)、おまえの娘は伯父に対する扱いがひどすぎないか!?」
「そうは言うがな武(たけし)。高速で移動出来ぬわれらをここまで運んでくれたんだ、少しは感謝しておくべきだろう」
百メートルの高さから地面に激突して、なんで無傷なんだこの爺さん達……。陸は驚きと呆れが入り交じった、複雑な感情を抱く。すると旧帝国海軍の軍服を着た爺さん二人が陸の手を掴みながら、伯母の不二子と同様の自己紹介を始めた。
「陸よ、驚かせてすまない。わしは国津(くにつ) 大(ひろし)、神の父でおまえの祖父だ」
「そしてわたしは国津(くにつ) 武(たけし)、大の弟でおまえの叔祖父(おおおじ)だ。よろしくな」
次々と現れる身内に頭の中が真っ白になる陸、すると大が子供のような笑みを浮かべて孫に良いところを見せようと弟に言い出す。
「なあ武、陸にわしらの凄いところを見せてやらんか?」
「おお、それは面白そうだ。まだまだ若いもんには負けんと、そこのババアにも見せないといかんからの」
大と武の視線の先には、ババア呼ばわりされて怒りに震えている天照が……。
「あんた達……。数十年ぶりに姿を見せたかと思えば、その暴言。もう一度沈めば?」
「相変わらず老人をいたわらぬ女子(おなご)じゃのう。妙なサラシと褌を巻いて孫を誘惑しようとは……、須佐之男も相変わらず苦労しておるようだな」
残念そうな顔で海に向かう大と武、天照が背後で何やら罵声を浴びせているが二人が気にしている様子はない。そして祖父と叔祖父が本当の姿に戻ると、陸は思わず天照の肩を掴んでしまう。
「……おい、あれってひょっとして?」
「ええ、そうよ。実物を見るのは初めて?」
「当たり前だ! 七十年以上前に沈んだ船を見ている訳ないだろ!?」
陸の目の前で並んでいる二隻の船、それは大日本帝国海軍が建造した大型戦艦。大和と武蔵だった……。
「でも第二次大戦で沈んだはずの大和と武蔵に、どうやって付喪神が宿ったんだ?」
その疑問に対する天照の答えは、あいかわらずメタである。
「昔、とある有名な方がおっしゃいました『俺の宇宙では音が出るんだ』と。ならばこの作品内で大和と武蔵に何故か付喪神が宿っていたとしても、何の問題も無いのです」
「検証好きな方にケンカを売る発言だぞ、それ」
「それならば付喪神の宿らない世界で、大和と武蔵が甦る物語をご自身で想像をされたら良いのです。なにしろこの作品は作者が描いた空想の世界、ファンタジーなのですから」
メタ発言を止めようとしない天照の口を、手で塞ぐ真似など陸には出来ない。恐れ多いのではなく、ただ単に隣でもっとうるさい音が出始めたからだ。
「よし、わしらの砲撃で娘達を支援してやろう。武、四十六センチ砲発射用意。交互撃ち方でいくぞ」
「了解した大、われらの力を見せてやろう!」
不二子に時代遅れと評されたが、四十六センチ砲の威力は現時点でも凄まじい。さすがのデモンも直撃を喰らえば、ただでは済まないだろう。そしてその主砲は発射音も相当に大きなものだった。
「全弾装填完了、撃ち~方始め!」
発射音のあまりの大きさに陸は思わず耳を塞ぐ。そして直後に届いた発射の際の衝撃波で、全身を強く揺さぶられた。着弾地点にいたデモン達は、実体化する前に爆散して海の藻屑と化していく。なんとか実体を得たデモンも居たがウミから発射されるトマホークや、クゥと不二子の攻撃の前に沈黙した。
そして戦闘開始からおよそ四時間後、ようやく陸達は大量発生したデモンの撃退に成功したのである。
「ふぅ、なんとか無事にこの海水浴場を守れたな。ウミの新装備の評価試験も出来たようだし、それじゃあ帰るとしますか!」
水着から私服に着替えようとする陸の両肩を、天照と食堂のおばちゃんが掴んだ。反対の手にはゴミ袋や、ゴミ拾いの際に使うヒバサミを持っている。
「帰る前に海を綺麗にしていかないとね、あの状態で帰るわけにいかないわ」
「あの状態?」
陸が海岸を見ると、波打ち際に大量のゴミが打ち上げられていた。ウミ達のスクリューによって巻き上げられた海底のゴミが、そのまま流れ着いてしまったのである!
「何故スクリューでゴミが? とは考えないようにしましょうね。これが今回のオチなのですから」
「だからそのメタ発言はやめろ!?」
八百万防衛隊総出のゴミ拾いは、翌朝まで続いたのだった……。
ウミから初弾の結果が報告される、しかし百二十二発のミサイルでは火力不足らしい。すると陸の隣にいたクゥも、援軍として加わるためハインドに変身する。
『ウミだけじゃ心許ない、ワタシも加わる』
義妹二人だけに戦わせて、自身は何も出来ないことに陸は苛立ちを隠せない。須佐之男に詰め寄ると、出来る支援が何かないか聞いてみる。
「おい! 俺にも何か出来ることはないか!?」
「おまえの主砲では届かん。もしあの二人を抜けてくるデモンが居たら、それをおまえが迎え撃てばいい」
二人の攻撃が通じない相手に、自分の攻撃が果たして通用するのか? 不安と焦りで陸の足は震え始める。
『あんたもオトコだったら、いま出来ることをきちんとこなしな! あんたがそんな調子だと、神に笑われちまうよ』
頭の中に聞き覚えのない声が響き渡ると、三沢方面から一機の蒼い戦闘機が飛来した。
『自己紹介がまだだったわね、私は三沢(みさわ) 不二子(ふじこ)。旧姓国津、神(じん)の妹であなたの伯母よ』
突然の伯母の登場に陸は驚く。葬儀の際に国津の親族は誰も来なかったからだ。不二子は頭上を旋回しながら、状況をつかめていない甥に言葉を選びながら説明する。
『うちの家系はどいつもこいつも血気盛んでね。神がデモンにやられた際も弔い合戦だと言いながら、葬儀にも顔を出さずに全員でデモンと戦っていたんだよ。かくいう私もそれに参加していたのだから、あんたに恨まれても仕方ないけどね……』
戦闘機が高度を徐々に下げてくると、その機体が何か陸にも分かった。米のF-16をベースに開発された国産戦闘機、F-2。公式な愛称はないが平成の零戦やバイパーゼロなどと、ファンからは呼ばれている。
よく見るとその両翼にひとつずつ、何か大きな塊が括り付けられていた。不二子はそれを高度百メートルから切り離すと、ウミとクゥがいる戦場に急行する。
『爺さん達、時代遅れの身体でも陸の盾くらいにはなれるでしょう? 国津の次代を繋ぐ血を、ここで絶やすんじゃないよ!』
爺さん達? さらに混乱している陸の目の前で、その二つの塊は地面に激突した……。
「あたたたた……。おい大(ひろし)、おまえの娘は伯父に対する扱いがひどすぎないか!?」
「そうは言うがな武(たけし)。高速で移動出来ぬわれらをここまで運んでくれたんだ、少しは感謝しておくべきだろう」
百メートルの高さから地面に激突して、なんで無傷なんだこの爺さん達……。陸は驚きと呆れが入り交じった、複雑な感情を抱く。すると旧帝国海軍の軍服を着た爺さん二人が陸の手を掴みながら、伯母の不二子と同様の自己紹介を始めた。
「陸よ、驚かせてすまない。わしは国津(くにつ) 大(ひろし)、神の父でおまえの祖父だ」
「そしてわたしは国津(くにつ) 武(たけし)、大の弟でおまえの叔祖父(おおおじ)だ。よろしくな」
次々と現れる身内に頭の中が真っ白になる陸、すると大が子供のような笑みを浮かべて孫に良いところを見せようと弟に言い出す。
「なあ武、陸にわしらの凄いところを見せてやらんか?」
「おお、それは面白そうだ。まだまだ若いもんには負けんと、そこのババアにも見せないといかんからの」
大と武の視線の先には、ババア呼ばわりされて怒りに震えている天照が……。
「あんた達……。数十年ぶりに姿を見せたかと思えば、その暴言。もう一度沈めば?」
「相変わらず老人をいたわらぬ女子(おなご)じゃのう。妙なサラシと褌を巻いて孫を誘惑しようとは……、須佐之男も相変わらず苦労しておるようだな」
残念そうな顔で海に向かう大と武、天照が背後で何やら罵声を浴びせているが二人が気にしている様子はない。そして祖父と叔祖父が本当の姿に戻ると、陸は思わず天照の肩を掴んでしまう。
「……おい、あれってひょっとして?」
「ええ、そうよ。実物を見るのは初めて?」
「当たり前だ! 七十年以上前に沈んだ船を見ている訳ないだろ!?」
陸の目の前で並んでいる二隻の船、それは大日本帝国海軍が建造した大型戦艦。大和と武蔵だった……。
「でも第二次大戦で沈んだはずの大和と武蔵に、どうやって付喪神が宿ったんだ?」
その疑問に対する天照の答えは、あいかわらずメタである。
「昔、とある有名な方がおっしゃいました『俺の宇宙では音が出るんだ』と。ならばこの作品内で大和と武蔵に何故か付喪神が宿っていたとしても、何の問題も無いのです」
「検証好きな方にケンカを売る発言だぞ、それ」
「それならば付喪神の宿らない世界で、大和と武蔵が甦る物語をご自身で想像をされたら良いのです。なにしろこの作品は作者が描いた空想の世界、ファンタジーなのですから」
メタ発言を止めようとしない天照の口を、手で塞ぐ真似など陸には出来ない。恐れ多いのではなく、ただ単に隣でもっとうるさい音が出始めたからだ。
「よし、わしらの砲撃で娘達を支援してやろう。武、四十六センチ砲発射用意。交互撃ち方でいくぞ」
「了解した大、われらの力を見せてやろう!」
不二子に時代遅れと評されたが、四十六センチ砲の威力は現時点でも凄まじい。さすがのデモンも直撃を喰らえば、ただでは済まないだろう。そしてその主砲は発射音も相当に大きなものだった。
「全弾装填完了、撃ち~方始め!」
発射音のあまりの大きさに陸は思わず耳を塞ぐ。そして直後に届いた発射の際の衝撃波で、全身を強く揺さぶられた。着弾地点にいたデモン達は、実体化する前に爆散して海の藻屑と化していく。なんとか実体を得たデモンも居たがウミから発射されるトマホークや、クゥと不二子の攻撃の前に沈黙した。
そして戦闘開始からおよそ四時間後、ようやく陸達は大量発生したデモンの撃退に成功したのである。
「ふぅ、なんとか無事にこの海水浴場を守れたな。ウミの新装備の評価試験も出来たようだし、それじゃあ帰るとしますか!」
水着から私服に着替えようとする陸の両肩を、天照と食堂のおばちゃんが掴んだ。反対の手にはゴミ袋や、ゴミ拾いの際に使うヒバサミを持っている。
「帰る前に海を綺麗にしていかないとね、あの状態で帰るわけにいかないわ」
「あの状態?」
陸が海岸を見ると、波打ち際に大量のゴミが打ち上げられていた。ウミ達のスクリューによって巻き上げられた海底のゴミが、そのまま流れ着いてしまったのである!
「何故スクリューでゴミが? とは考えないようにしましょうね。これが今回のオチなのですから」
「だからそのメタ発言はやめろ!?」
八百万防衛隊総出のゴミ拾いは、翌朝まで続いたのだった……。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
誰からも食べられずに捨てられたおからクッキーは異世界転生して肥満令嬢を幸福へ導く!
ariya
ファンタジー
誰にも食べられずゴミ箱に捨てられた「おからクッキー」は、異世界で150kgの絶望令嬢・ロザリンドと出会う。
転生チートを武器に、88kgの減量を導く!
婚約破棄され「豚令嬢」と罵られたロザリンドは、
クッキーの叱咤と分裂で空腹を乗り越え、
薔薇のように美しく咲き変わる。
舞踏会での王太子へのスカッとする一撃、
父との涙の再会、
そして最後の別れ――
「僕を食べてくれて、ありがとう」
捨てられた一枚が紡いだ、奇跡のダイエット革命!
※カクヨム・小説家になろうでも同時掲載中
※表紙イラストはAIに作成していただきました。
最前線
TF
ファンタジー
人類の存亡を尊厳を守るために、各国から精鋭が集いし
最前線の街で繰り広げられる、ヒューマンドラマ
この街が陥落した時、世界は混沌と混乱の時代に突入するのだが、
それを理解しているのは、現場に居る人達だけである。
使命に燃えた一癖も二癖もある、人物達の人生を描いた物語。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
レオナルド先生創世記
ポルネス・フリューゲル
ファンタジー
ビッグバーンを皮切りに宇宙が誕生し、やがて展開された宇宙の背景をユーモアたっぷりにとてもこっけいなジャック・レオナルド氏のサプライズの幕開け、幕開け!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる