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第43話 速攻で現れた嫁志願者と非常識な果し合い
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ウィルの非常識な宣言書が届いた翌日、各国首脳の下へもう1通追加の書面が届けられた。その書面には短くこう書かれていた。
【シャイカのエガリア帝王の妹君、アリア姫が嫁になりたいと言ってきたので娶りました。 以上】
「・・・・・え、シャイカで何が起きているの一体?」
シャイカのアリア姫は、これまで多くの国の王族からの求婚の誘いを全て断り続けおりエガリア帝王でさえ扱いに困るほどのじゃじゃ馬娘だと各国に知れ渡っていた。その姫が自分から嫁になりたいと言ってきたと書かれているのだから求婚を断られた国の者達の反応は特に大きかった。
「ウィル、そろそろ私もリーン達と同じ様に傷物にしてくれないか?」
「アリア姫、尻尾で俺の胸をなぞりながらお願いしてくるのは止めてください」
「ウィル、私はもう姫ではなくお前の妻だ。呼び捨てにしなければ力ずくで傷物にさせて貰うぞ」
「それはあの日の晩に無理だって知っているでしょ、まさか姫の方から夜這いしてくるなんて思わなかったよ」
アリア姫と最初に会った際は皆一様に驚いた、彼女は猫耳と尻尾を携えた猫の獣人と人のハーフだったのだ。その日エガリア帝王にお願いして宣言書を各国に送り届けて貰ったのだが、その宣言書の内容を横で見ていたアリア姫が急に
「オアシスを国中に作って頂いたお礼もまだ十分言えてませんから、今晩は宮殿でお休みください」
無下に断る事も出来ないのでご好意に甘えたその日の晩に、アリア姫が窓を伝ってウィルの居る寝室に夜這いを掛けてきたのだ。しかし力ずくでウィルに抱かれようとするのは無理な話で、逆に簀巻きにされ兄のエガリアに引き渡されたのだが
「兄上、私は決めました!このウィルの嫁になろうと思います」
「「はあっ!?」」
エガリアもそうだが、当のウィルも思わず聞き返してしまった。
「私は平凡な男の妻になる気は毛頭有りません、ですがこのウィル様は兄上を拉致して降伏させた上に各国に謝罪をすると約束した途端にオアシスを20ヶ所も国内に作ってくださった。これ以上非常識な事を行える人間など今後出会えるとも思えません。この者の傍に居ればきっと毎日非常識な物を見る事が出来ます、どうかウィル様に嫁ぐ事をお許しください」
非常識な事をする男が好みの姫・・・これまで多くの国の王族からの求婚の誘いを全て断り続けた理由がまさかそれだったとは、随分と変わった姫君の様だ。
「本当にウィル殿で良いのか、アリアよ?」
「むしろウィル様よりも私に相応しい方が居るのなら、教えて頂きたいですわ兄上」
「彼よりも非常識な行動が出来る者は恐らく今後も出ないと思う、いや出て欲しくない」
「では何も問題は有りませんわね、兄上?」
「うむ、幸せになるのだぞアリアよ」
「はい、兄上!」
こんな感じで進む兄妹の会話にウィルはただ呆然と見ているしか無かった、はた迷惑な兄妹だ。
「ウィル殿」
「はい」
「こんな妹ですが、どうか宜しくお願いします」
「いやいやいや!結論を出すの早過ぎじゃないですか!?」
「ウィル様良いのか、そんな事を言って?」
アリア姫が何か悪巧みを思い付いた様な目でウィルに話し掛けてきた。
「断れば、宣言書に書かれていた『共に世界を変えてゆく道を選んでくれた者を妻としてその場で娶る』のを自ら反故する事になるぞ?」
「姫、共に世界を変えてゆく道を選んだのでは無くて非常識な男の傍に居たいだけでしょ?」
「その通りだが?」
「もしかしなくても、断れば俺が反故にしたと言い触らす気満々ですね」
「無論だ!」
こうして急遽翌日追加の書面を送る事になったのだが、サチの怒りはついに頂点に達しようとしていた。
「ウィル、どうあっても私1人だけを愛する事は出来ないと言うのね!こうなったら、無理やり言う事を聞かせるしか他に無いわ」
「どうするつもりなの?」
「彼に果し合いを挑みます」
「果し合い!?」
「ウィルが勝つのであれば、他にも妻を持つ事を認めます。けれど私が勝ったら他の妻達と離縁して貰います」
サチの言っている事を聞いていると、どちらにせよサチがウィルの妻になるのは既定ルートの様だ。すると、どこからか声が聞こえてきた。
『サチ、俺の声が聞こえるか?』
「この声、もしかしてウィルなの!?」
『どうやら上手くいったみたいだな、遠くに居る人と会話が出来るスキルを作ってサチとどうしても話し合いをしたいと思ったんだ』
「ウィル、シャイカが各国に送った文書とあなたがその後出した宣言書は全て本当の事なの?」
『ああ、全て事実だ』
「私をパートナーとして迎える日を待っていてくれると言ったのは嘘だったのですか?」
『嘘じゃないサチ、君は今でも俺にとって大切な女性だ』
「ならば何故、私1人の物になってくださらないのですか?皇太女達の身体がそんなに佳かったのですか?」
『あ~もう、何時までも煮え切らない態度していないでさっさと言いなさいよ。俺は非常識な人間だから1人の女の身体だけじゃ満足出来ないって』
聞き覚えの無い女の声が聞こえてきた。
『ちょっと待てアリア、人の会話に割り込むんじゃない』
『少し位良いじゃない、隣に居るリーンやレーメルも会話に参加したがっているわよ』
「・・・・ねえウィル。あなた、今どこに居るの?」
『は~い、今私アリアはシャイカの主都ヴェルガの離宮でウィルに女にして貰った所です!』
「ウィル、今すぐその女と離縁しなさい。そして他の女達とも一時帰国までに別れてくれればそれで許してあげますから」
『ちょっと、あなた何様のつもりよ!私だってウィルに運命を変えて貰っているのよ、あなたと同等いえそれ以上に彼を愛しているわ。別れるつもりは有りません』
『そうです、ウィルは私達姉妹の運命を変えてくれると言ってくれました。まだ妹を救い出して貰ってませんから私から彼の下を離れる理由は御座いません』
プチッ ウィルは通話の先から何かが切れる音が聞こえた気がした。
「ウィル、私と果し合いをしてください」
『果し合い?』
「ええ、そうです。あなたが勝ったら好きなだけ妻を増やせば良い、ただし私が勝ったら私以外の妻は認めません。他の女とは全員別れて頂きます」
『分かった、それなら今すぐしよう』
「え?」
『サチ、俺の所まで今すぐ来いよ』
その瞬間、サチの目の前にカーテンが現れる、そしてカーテンが開くと目の前にウィルとリーン達が居た。しかも今立っている場所は先程まで居た教会本部では無い別の場所だ。何が起きたのだろうか?
「俺のスキルでここまで来てもらったよサチ、さあ果し合いをしようか」
「良いでしょう、あなたに私のみ寄り添うのが最も相応しいと教えて差し上げます!」
場所を離宮の庭園に移し、ウィルとサチは対峙した。それをリーン達は遠目で見守る。
「ウィル~どうせすぐに決着付くんだから、さっさとその娘を手篭めにしちゃいなさいな~!」
アリアの非常識な応援を聞いて、サチの怒りのボルテージは更に上がっていた。
「ウィル、謝るなら今の内よ。あなたがこんなくだらない女達の身体に溺れている間に私はどんどん強くなっていたのよ」
「それは神様から聞いたよ、俺がパワーアップする度にサチのステータスも連動して跳ね上がっていたってね」
サチは杖に魔力を込めると魔力そのものを弾にしてウィルに放つ。
「なら覚悟しなさい、今の私のステータスの平均は180万よ!」
(180万!?あの娘、升スキルで強化された私達よりも強くなっているの?)
確かに非常識な娘だとリーン達は納得した、この調子でいけばウィルの強さを上回ったかもしれない。だが、彼女はウィルを上回ってはいなかった。それがすぐに答えで出た。
カンッ! 甲高い音と共にサチの魔力弾はウィルの身体に弾かれて霧散する。
「ちょっと、何よそれ。私の魔力弾が通じないとでも言うの!?」
「済まないけど、俺のステータスの最低は200万で上は350万だから」
サチはその場に座り込む、決着は既に付いているのだが彼女は何か思い付いた様に遠くから見ていたリーン達を睨み付けた。
「果し合いは負けを認めるしか無さそうだけど、勝負には勝たせてもらう。彼女達さえ居なくなれば、ウィルの妻は私だけになるわ」
サチの歪んだ想いはウィルの身体が防いだ、リーン達に向けて放つ魔力弾を全て弾くとそのままサチを抱きしめて唇を奪い舌を絡ませる。息が出来なくなって唇を離し大きく息を吸うサチの唇を再び奪うとサチの身体から力が抜け杖を手放した。
「サチ、果し合いは俺の勝ちだ、リーン達を俺は娶る、良いな?」
「はい、分かりました」
サチは悔しさのあまりその場で泣き出した、ウィルはサチが泣き止む前に非常識な物を彼女に見せた。
「サチ、これが何だか分かるかな?」
「それは・・・シールですか?赤い丸が光っていますけど」
「これは家族計画シールと言ってね、この赤い丸が光っている日に肌を重ねると確実に子を宿してしまうんだ」
「え!?」
「俺はまだ外遊から帰国出来ない。だから帰国した時にサチとすぐに結婚出来る様に今から君を抱く。既成事実として子供を作ってしまえば誰も文句なんて言えないよ。子供を連れてそのまま世界を回ろうと思うから、アルストで俺が帰るのを待っていてくれ」
返事を待たずにウィルはサチを抱き上げて離宮に戻る、リーン達は世界中に非常識を振り撒いたあげく唐突に結ばれようとするカップルに呆れつつも2人だけにはさせまいと後を追いかけるのだった。
アリア姫にイカやマタタビを与える予定は有りませんのであしからず・・・。
【シャイカのエガリア帝王の妹君、アリア姫が嫁になりたいと言ってきたので娶りました。 以上】
「・・・・・え、シャイカで何が起きているの一体?」
シャイカのアリア姫は、これまで多くの国の王族からの求婚の誘いを全て断り続けおりエガリア帝王でさえ扱いに困るほどのじゃじゃ馬娘だと各国に知れ渡っていた。その姫が自分から嫁になりたいと言ってきたと書かれているのだから求婚を断られた国の者達の反応は特に大きかった。
「ウィル、そろそろ私もリーン達と同じ様に傷物にしてくれないか?」
「アリア姫、尻尾で俺の胸をなぞりながらお願いしてくるのは止めてください」
「ウィル、私はもう姫ではなくお前の妻だ。呼び捨てにしなければ力ずくで傷物にさせて貰うぞ」
「それはあの日の晩に無理だって知っているでしょ、まさか姫の方から夜這いしてくるなんて思わなかったよ」
アリア姫と最初に会った際は皆一様に驚いた、彼女は猫耳と尻尾を携えた猫の獣人と人のハーフだったのだ。その日エガリア帝王にお願いして宣言書を各国に送り届けて貰ったのだが、その宣言書の内容を横で見ていたアリア姫が急に
「オアシスを国中に作って頂いたお礼もまだ十分言えてませんから、今晩は宮殿でお休みください」
無下に断る事も出来ないのでご好意に甘えたその日の晩に、アリア姫が窓を伝ってウィルの居る寝室に夜這いを掛けてきたのだ。しかし力ずくでウィルに抱かれようとするのは無理な話で、逆に簀巻きにされ兄のエガリアに引き渡されたのだが
「兄上、私は決めました!このウィルの嫁になろうと思います」
「「はあっ!?」」
エガリアもそうだが、当のウィルも思わず聞き返してしまった。
「私は平凡な男の妻になる気は毛頭有りません、ですがこのウィル様は兄上を拉致して降伏させた上に各国に謝罪をすると約束した途端にオアシスを20ヶ所も国内に作ってくださった。これ以上非常識な事を行える人間など今後出会えるとも思えません。この者の傍に居ればきっと毎日非常識な物を見る事が出来ます、どうかウィル様に嫁ぐ事をお許しください」
非常識な事をする男が好みの姫・・・これまで多くの国の王族からの求婚の誘いを全て断り続けた理由がまさかそれだったとは、随分と変わった姫君の様だ。
「本当にウィル殿で良いのか、アリアよ?」
「むしろウィル様よりも私に相応しい方が居るのなら、教えて頂きたいですわ兄上」
「彼よりも非常識な行動が出来る者は恐らく今後も出ないと思う、いや出て欲しくない」
「では何も問題は有りませんわね、兄上?」
「うむ、幸せになるのだぞアリアよ」
「はい、兄上!」
こんな感じで進む兄妹の会話にウィルはただ呆然と見ているしか無かった、はた迷惑な兄妹だ。
「ウィル殿」
「はい」
「こんな妹ですが、どうか宜しくお願いします」
「いやいやいや!結論を出すの早過ぎじゃないですか!?」
「ウィル様良いのか、そんな事を言って?」
アリア姫が何か悪巧みを思い付いた様な目でウィルに話し掛けてきた。
「断れば、宣言書に書かれていた『共に世界を変えてゆく道を選んでくれた者を妻としてその場で娶る』のを自ら反故する事になるぞ?」
「姫、共に世界を変えてゆく道を選んだのでは無くて非常識な男の傍に居たいだけでしょ?」
「その通りだが?」
「もしかしなくても、断れば俺が反故にしたと言い触らす気満々ですね」
「無論だ!」
こうして急遽翌日追加の書面を送る事になったのだが、サチの怒りはついに頂点に達しようとしていた。
「ウィル、どうあっても私1人だけを愛する事は出来ないと言うのね!こうなったら、無理やり言う事を聞かせるしか他に無いわ」
「どうするつもりなの?」
「彼に果し合いを挑みます」
「果し合い!?」
「ウィルが勝つのであれば、他にも妻を持つ事を認めます。けれど私が勝ったら他の妻達と離縁して貰います」
サチの言っている事を聞いていると、どちらにせよサチがウィルの妻になるのは既定ルートの様だ。すると、どこからか声が聞こえてきた。
『サチ、俺の声が聞こえるか?』
「この声、もしかしてウィルなの!?」
『どうやら上手くいったみたいだな、遠くに居る人と会話が出来るスキルを作ってサチとどうしても話し合いをしたいと思ったんだ』
「ウィル、シャイカが各国に送った文書とあなたがその後出した宣言書は全て本当の事なの?」
『ああ、全て事実だ』
「私をパートナーとして迎える日を待っていてくれると言ったのは嘘だったのですか?」
『嘘じゃないサチ、君は今でも俺にとって大切な女性だ』
「ならば何故、私1人の物になってくださらないのですか?皇太女達の身体がそんなに佳かったのですか?」
『あ~もう、何時までも煮え切らない態度していないでさっさと言いなさいよ。俺は非常識な人間だから1人の女の身体だけじゃ満足出来ないって』
聞き覚えの無い女の声が聞こえてきた。
『ちょっと待てアリア、人の会話に割り込むんじゃない』
『少し位良いじゃない、隣に居るリーンやレーメルも会話に参加したがっているわよ』
「・・・・ねえウィル。あなた、今どこに居るの?」
『は~い、今私アリアはシャイカの主都ヴェルガの離宮でウィルに女にして貰った所です!』
「ウィル、今すぐその女と離縁しなさい。そして他の女達とも一時帰国までに別れてくれればそれで許してあげますから」
『ちょっと、あなた何様のつもりよ!私だってウィルに運命を変えて貰っているのよ、あなたと同等いえそれ以上に彼を愛しているわ。別れるつもりは有りません』
『そうです、ウィルは私達姉妹の運命を変えてくれると言ってくれました。まだ妹を救い出して貰ってませんから私から彼の下を離れる理由は御座いません』
プチッ ウィルは通話の先から何かが切れる音が聞こえた気がした。
「ウィル、私と果し合いをしてください」
『果し合い?』
「ええ、そうです。あなたが勝ったら好きなだけ妻を増やせば良い、ただし私が勝ったら私以外の妻は認めません。他の女とは全員別れて頂きます」
『分かった、それなら今すぐしよう』
「え?」
『サチ、俺の所まで今すぐ来いよ』
その瞬間、サチの目の前にカーテンが現れる、そしてカーテンが開くと目の前にウィルとリーン達が居た。しかも今立っている場所は先程まで居た教会本部では無い別の場所だ。何が起きたのだろうか?
「俺のスキルでここまで来てもらったよサチ、さあ果し合いをしようか」
「良いでしょう、あなたに私のみ寄り添うのが最も相応しいと教えて差し上げます!」
場所を離宮の庭園に移し、ウィルとサチは対峙した。それをリーン達は遠目で見守る。
「ウィル~どうせすぐに決着付くんだから、さっさとその娘を手篭めにしちゃいなさいな~!」
アリアの非常識な応援を聞いて、サチの怒りのボルテージは更に上がっていた。
「ウィル、謝るなら今の内よ。あなたがこんなくだらない女達の身体に溺れている間に私はどんどん強くなっていたのよ」
「それは神様から聞いたよ、俺がパワーアップする度にサチのステータスも連動して跳ね上がっていたってね」
サチは杖に魔力を込めると魔力そのものを弾にしてウィルに放つ。
「なら覚悟しなさい、今の私のステータスの平均は180万よ!」
(180万!?あの娘、升スキルで強化された私達よりも強くなっているの?)
確かに非常識な娘だとリーン達は納得した、この調子でいけばウィルの強さを上回ったかもしれない。だが、彼女はウィルを上回ってはいなかった。それがすぐに答えで出た。
カンッ! 甲高い音と共にサチの魔力弾はウィルの身体に弾かれて霧散する。
「ちょっと、何よそれ。私の魔力弾が通じないとでも言うの!?」
「済まないけど、俺のステータスの最低は200万で上は350万だから」
サチはその場に座り込む、決着は既に付いているのだが彼女は何か思い付いた様に遠くから見ていたリーン達を睨み付けた。
「果し合いは負けを認めるしか無さそうだけど、勝負には勝たせてもらう。彼女達さえ居なくなれば、ウィルの妻は私だけになるわ」
サチの歪んだ想いはウィルの身体が防いだ、リーン達に向けて放つ魔力弾を全て弾くとそのままサチを抱きしめて唇を奪い舌を絡ませる。息が出来なくなって唇を離し大きく息を吸うサチの唇を再び奪うとサチの身体から力が抜け杖を手放した。
「サチ、果し合いは俺の勝ちだ、リーン達を俺は娶る、良いな?」
「はい、分かりました」
サチは悔しさのあまりその場で泣き出した、ウィルはサチが泣き止む前に非常識な物を彼女に見せた。
「サチ、これが何だか分かるかな?」
「それは・・・シールですか?赤い丸が光っていますけど」
「これは家族計画シールと言ってね、この赤い丸が光っている日に肌を重ねると確実に子を宿してしまうんだ」
「え!?」
「俺はまだ外遊から帰国出来ない。だから帰国した時にサチとすぐに結婚出来る様に今から君を抱く。既成事実として子供を作ってしまえば誰も文句なんて言えないよ。子供を連れてそのまま世界を回ろうと思うから、アルストで俺が帰るのを待っていてくれ」
返事を待たずにウィルはサチを抱き上げて離宮に戻る、リーン達は世界中に非常識を振り撒いたあげく唐突に結ばれようとするカップルに呆れつつも2人だけにはさせまいと後を追いかけるのだった。
アリア姫にイカやマタタビを与える予定は有りませんのであしからず・・・。
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