51 / 58
第51話 一時帰国
しおりを挟む
魔王ファーナのお仕置きからあっという間に時は流れ、一時帰国の日を迎えた。魔王がウィルの手によって散々な目に遭わされた事でこれまで魔王による出歯亀の被害を受けていた国々から歓迎され外遊は途中ではあるが大成功と呼べる内容に変わりつつある。外遊直後の騒動で周囲の注目を集め、魔王のお仕置きで株を上げた形だ。
「アルストリアに戻るのも本当に久しぶりだな」
非常識な外遊の主な原因で有るウィルがどこか感慨深げに呟いた。
「まあ、シェルナーグやカサッポでは色々な場所に行きましたけどアルストリアは王城には寄らずに教会本部だけでしたからね」
「そうだった、今回も王城より先に向かうのは教会本部だけどね」
本来ならば王城に真っ直ぐ向かい国王に途中報告をすべきだが、この非常識な面々はそれを無視してサチが待っている筈の教会本部へ向かった。
「ようやく来たのねウィル、この子と一緒に首を長くして待っていたわよ」
総大主教の執務室で久しぶりに再会したサチの腕の中では1人の赤子が寝息を立てている。早産だったそうだが母子共に健康らしい。
「これが俺の子か、名前はなんて付けた?」
「フク、私とこの子の2人であなたの幸福になりましょうって願いを込めたの」
フク・・・これがウィルとサチの間で生まれた子供の名であり、産まれる前の時点で神様が恐れを抱いた人物である。
「ねえ、ウィル。異世界にはこの子も一緒に連れていくの?」
「いや、流石に何が起きるか分からない世界に大切な子を連れて行けないよ。カサッポの母ちゃんに預けておこうと思う」
「お前達にはその子供を連れて異世界に旅立って欲しい、それがお前の母親の命を守る事にも繋がる」
急に声が割り込んだかと思うと、神様がウィル達の前に現れた。
「あれ?神様久しぶり」
「神様?この御方が神様なのですか!?」
総大主教フィリアは目の前に突如現れた人物が神様だと知るとパニックになりそうになった。
「君がフィリアか、幾つか話しておきたい事が有るけど今はこちらが最優先だ。ウィル・サチ、お前達の子供は産まれる前から非常識な存在だから一緒に異世界に連れて行って欲しい」
「ちょっと待ってくれ、何で俺達の子が産まれる前から非常識だって言うんだよ!」
よく見ると、神様の額に脂汗が浮いている。一体何が有ったというのだ?
「ウィル、お前が魔王ファーナにお仕置きしてから全員でレベルを1に戻してダンジョンでLV上げをしステータスを更に上げたよね?しかも何度も繰り返して」
ウィル達には心当たりが有り過ぎた、何回レベルを1に戻したのか覚えていないがリーン・タツト・アリアの3人が平均ステータス1500万前後、レーメルが平均3000万でウィルに至っては平均ステータスが1億の大台になっていた。
「すっかり忘れていると思うけど、サチに与えたスキルは未だ健在だ。そのお陰でサチの平均ステータスは何もしていなかったのに6000万まで上がってしまった」
(それってズルくね?)
リーン・レーメル・アリア・タツトの4人は思わず心の声を口に出してしまいそうになった。ウィルに付き合わされる形で何度も何度もレベルを1に下げてダンジョンで特訓していたのに、サチは何もしないで自分達よりも遥か上の力を手に入れていたのだ。
「そしてここからが本題だ、そのフクだが現時点の平均ステータスは2000万だ」
「・・・・・・」
もう何も言えなくなってしまった、この世界に住むほとんどの人間やモンスターが1才に満たない赤ん坊よりも弱いと神様から教えられてしまったのだから・・・。
「産まれるまでの間、心配で天から見ていたのだけど見る度に冷や汗が出たよ。『この子ったら、またお腹を蹴って・・・』なんて微笑ましい姿をサチは見せていたけどその状況をテロップで流すとこんな感じなんだよ」
【胎児は母体に10万のダメージを与えた】
「ここまで言えば分かってくれると思う、この子が軽く手を振るだけで母親は肉片になってしまうんだ。お前達とレーメルしか現時点で触れられる存在は居ない。しかも数年も成長すればレーメルも抜き去るだろう」
産まれた瞬間から非常識な赤ん坊、今後の成長次第で破壊神と呼ばれる息子となるのだろうか?
「母ちゃんを死なせる訳にはいかないから、仕方ないけど連れて行くよ。あと折角姿を見せたのだから、俺達の結婚式にも参加してくれないかな?」
「分かった、どうせ断ったとしても何らかの方法で呼び出すだろうしね。式の日取りが決まり次第教えてくれ」
「ささやかだけど、大勢の人が参列すると思うよ。リーンやアリアの関係者だけで王族も来るし」
「主よ、参列者に神様が混ざる事自体非常識だと思うのだが?」
「まあ非常識に慣れてしまったから多少の事は気にしない様にしようよ、その方が気が楽だ」
(お前にだけは言われたくないわ!!)
ウィルを除くこの場に居た全員が心の中でツッコミを入れていた。
サチを連れて教会本部を出た一行はようやく王城へ向かった。既にアルストリアに到着していると衛兵から連絡が来ているのに顔を出そうともしない皇太女達に国王夫妻は呆れながらも、こんな非常識な面々だからこそ魔王をお仕置き出来たと理解していた。
「・・・・・そういう訳で近日中にリーンを妻に迎え、外遊を終えた後でここに居るメンバー全員で異世界に渡る事になりました」
1年の外遊の途中経過の報告と共に次々と頭を悩ませる報告を繰り出すウィルに国王はこれからの国の行く末に不安を抱いてしまった。
「もうここまで事が進んでしまった以上、秘密にしておくのは難しいだろう。アリア姫との婚姻も含め国民に公表だけはしておいて結婚式や披露宴については最低限の人数だけ呼んで内々で済ませたいのだがどうだろうか?」
「良かった、俺も近親者のみで行いたかったので助かりました。とはいえ、アリアの親族も王族だからサチの家族が直接会った時にショックで気を失わないか心配だな」
ウィルのそんな言葉を聞きながら国王は別の事を思い浮かべていた。
(王族と会うショックよりも、この男に大切な娘を本当に嫁がせて良いものかの心配の方が大きい様な気がする)
数日後、国王の名で皇太女リーンと自由騎士ウィルの婚約を正式に発表した。またシャイカのアリア姫・護衛騎士レーメル・教会の司祭サチとの重婚については読めるかどうかの小さな文字で文書の隅に書いてあったそうである。
「アルストリアに戻るのも本当に久しぶりだな」
非常識な外遊の主な原因で有るウィルがどこか感慨深げに呟いた。
「まあ、シェルナーグやカサッポでは色々な場所に行きましたけどアルストリアは王城には寄らずに教会本部だけでしたからね」
「そうだった、今回も王城より先に向かうのは教会本部だけどね」
本来ならば王城に真っ直ぐ向かい国王に途中報告をすべきだが、この非常識な面々はそれを無視してサチが待っている筈の教会本部へ向かった。
「ようやく来たのねウィル、この子と一緒に首を長くして待っていたわよ」
総大主教の執務室で久しぶりに再会したサチの腕の中では1人の赤子が寝息を立てている。早産だったそうだが母子共に健康らしい。
「これが俺の子か、名前はなんて付けた?」
「フク、私とこの子の2人であなたの幸福になりましょうって願いを込めたの」
フク・・・これがウィルとサチの間で生まれた子供の名であり、産まれる前の時点で神様が恐れを抱いた人物である。
「ねえ、ウィル。異世界にはこの子も一緒に連れていくの?」
「いや、流石に何が起きるか分からない世界に大切な子を連れて行けないよ。カサッポの母ちゃんに預けておこうと思う」
「お前達にはその子供を連れて異世界に旅立って欲しい、それがお前の母親の命を守る事にも繋がる」
急に声が割り込んだかと思うと、神様がウィル達の前に現れた。
「あれ?神様久しぶり」
「神様?この御方が神様なのですか!?」
総大主教フィリアは目の前に突如現れた人物が神様だと知るとパニックになりそうになった。
「君がフィリアか、幾つか話しておきたい事が有るけど今はこちらが最優先だ。ウィル・サチ、お前達の子供は産まれる前から非常識な存在だから一緒に異世界に連れて行って欲しい」
「ちょっと待ってくれ、何で俺達の子が産まれる前から非常識だって言うんだよ!」
よく見ると、神様の額に脂汗が浮いている。一体何が有ったというのだ?
「ウィル、お前が魔王ファーナにお仕置きしてから全員でレベルを1に戻してダンジョンでLV上げをしステータスを更に上げたよね?しかも何度も繰り返して」
ウィル達には心当たりが有り過ぎた、何回レベルを1に戻したのか覚えていないがリーン・タツト・アリアの3人が平均ステータス1500万前後、レーメルが平均3000万でウィルに至っては平均ステータスが1億の大台になっていた。
「すっかり忘れていると思うけど、サチに与えたスキルは未だ健在だ。そのお陰でサチの平均ステータスは何もしていなかったのに6000万まで上がってしまった」
(それってズルくね?)
リーン・レーメル・アリア・タツトの4人は思わず心の声を口に出してしまいそうになった。ウィルに付き合わされる形で何度も何度もレベルを1に下げてダンジョンで特訓していたのに、サチは何もしないで自分達よりも遥か上の力を手に入れていたのだ。
「そしてここからが本題だ、そのフクだが現時点の平均ステータスは2000万だ」
「・・・・・・」
もう何も言えなくなってしまった、この世界に住むほとんどの人間やモンスターが1才に満たない赤ん坊よりも弱いと神様から教えられてしまったのだから・・・。
「産まれるまでの間、心配で天から見ていたのだけど見る度に冷や汗が出たよ。『この子ったら、またお腹を蹴って・・・』なんて微笑ましい姿をサチは見せていたけどその状況をテロップで流すとこんな感じなんだよ」
【胎児は母体に10万のダメージを与えた】
「ここまで言えば分かってくれると思う、この子が軽く手を振るだけで母親は肉片になってしまうんだ。お前達とレーメルしか現時点で触れられる存在は居ない。しかも数年も成長すればレーメルも抜き去るだろう」
産まれた瞬間から非常識な赤ん坊、今後の成長次第で破壊神と呼ばれる息子となるのだろうか?
「母ちゃんを死なせる訳にはいかないから、仕方ないけど連れて行くよ。あと折角姿を見せたのだから、俺達の結婚式にも参加してくれないかな?」
「分かった、どうせ断ったとしても何らかの方法で呼び出すだろうしね。式の日取りが決まり次第教えてくれ」
「ささやかだけど、大勢の人が参列すると思うよ。リーンやアリアの関係者だけで王族も来るし」
「主よ、参列者に神様が混ざる事自体非常識だと思うのだが?」
「まあ非常識に慣れてしまったから多少の事は気にしない様にしようよ、その方が気が楽だ」
(お前にだけは言われたくないわ!!)
ウィルを除くこの場に居た全員が心の中でツッコミを入れていた。
サチを連れて教会本部を出た一行はようやく王城へ向かった。既にアルストリアに到着していると衛兵から連絡が来ているのに顔を出そうともしない皇太女達に国王夫妻は呆れながらも、こんな非常識な面々だからこそ魔王をお仕置き出来たと理解していた。
「・・・・・そういう訳で近日中にリーンを妻に迎え、外遊を終えた後でここに居るメンバー全員で異世界に渡る事になりました」
1年の外遊の途中経過の報告と共に次々と頭を悩ませる報告を繰り出すウィルに国王はこれからの国の行く末に不安を抱いてしまった。
「もうここまで事が進んでしまった以上、秘密にしておくのは難しいだろう。アリア姫との婚姻も含め国民に公表だけはしておいて結婚式や披露宴については最低限の人数だけ呼んで内々で済ませたいのだがどうだろうか?」
「良かった、俺も近親者のみで行いたかったので助かりました。とはいえ、アリアの親族も王族だからサチの家族が直接会った時にショックで気を失わないか心配だな」
ウィルのそんな言葉を聞きながら国王は別の事を思い浮かべていた。
(王族と会うショックよりも、この男に大切な娘を本当に嫁がせて良いものかの心配の方が大きい様な気がする)
数日後、国王の名で皇太女リーンと自由騎士ウィルの婚約を正式に発表した。またシャイカのアリア姫・護衛騎士レーメル・教会の司祭サチとの重婚については読めるかどうかの小さな文字で文書の隅に書いてあったそうである。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。
昼寝部
キャラ文芸
俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。
その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。
とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。
まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。
これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
木を叩いただけでレベルアップ⁉︎生まれついての豪運さんの豪快無敵な冒険譚!
神崎あら
ファンタジー
運動も勉強も特に秀でていないがめっちゃ運が良い、ただそれだけのオルクスは15歳になり冒険者としてクエストに挑む。
そこで彼は予想だにしない出来事に遭遇する。
これは初期ステータスを運だけに全振りしたオルクスの豪運冒険譚である。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる