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第50話 魔王が挑む性能評価
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その日の晩、大人しく帰ったと思われていた魔王ファーナは魔脈の中を移動しながらタツトの管理しているダンジョンに侵入しようとしていた。目的のダンジョンを見つけると1ヶ所だけ魔力に強弱を付けて点滅状態にされていた。どうやら、この従者の主達は魔王が帰ったと思い込んで早速情事に耽っている様だ。
(ふふふ、まさか帰ったと見せかけてその日の晩に再び侵入を試みようとするとは思いもしないか)
リーンの振るうハリセンを避けながら、ファーナとタツトは1つの打ち合わせをしていた。タツトの改良したダンジョンの性能評価を兼ねて後で出歯亀に来るから主達が乱交している様だったらファーナに分かる様に魔力を点滅させて合図を送る様にと・・・。
(あの従者も主を守る為にダンジョンのセキュリティーの脆い部分を私を利用して炙り出そうと考えているみたいだし、しばらくの間良い退屈しのぎが出来そうね)
ファーナはやってきたとタツトに知らせる為に敢えてダンジョンに触れる。すぐに気付いてくれたのか点滅が解除され、いよいよ性能評価の試験が開始された。まずはダンジョン内に取り込まれる魔力と同質に変化させて最初の関門を突破するのだが、今回は難易度が跳ね上がっている。
(やはりこの最初の関門こそが最大のウィークポイントだと分かっているみたいね、不規則に取り込む魔力の波を変えて反応出来なかった物を取り込まない様にしている)
無線の傍受を防ぐ為、周波数を時折変える様にタツトはダンジョンに魔力を取り込む際に不規則にその波を変えていた。これだけでも対策としては有効かもしれないがファーナの評価ではまだ及第点を与える事は出来ない。
(少し残念なのは、取り込む魔力の波を変える事に意識が向くあまり取り込む場所が固定されている点ね。これでは1番遠い所からゆっくりと変えていくだけの時間のゆとりを与えてしまう。まあ、それも私だから鼻歌交じりで行える芸当だけど他の者には難しいか。この点だけ注意しておけば最初の関門でほとんどの侵入者をブロック出来る様になれるわね)
ファーナはタツトの仕掛けた最初の関門を突破してダンジョンの中に侵入を果たした、ここで気を許して実体化してしまうと恐らく何らかの装置が反応する事が伺えた。
(ダンジョンの中でも警報装置を今度は追加した様ね、主の事を余程大切に思っているみたい。ふむふむ・・・なるほど、空気の流れと魔力の流れを常時観測して流れに変化が起きた際に警報が作動する仕組みか。確かに魔力が急に不自然な動き方をするのは変よね)
ウィル達の乱交の様子を出歯亀する為には寝室の中に入り込まないとならないが、ドアを通り抜けようとしたりドアの隙間に向かう空気の流れに乗る為に向きを変えると不自然な流れを生み出してしまう。
(ここは一旦流れに身を任せて様子を伺うとしますか)
朝まで時間はまだ有るのでファーナは無理に移動しようとはせず漂う魔力の流れに任せてウィル達の居住する階を何度か巡回していく。そして、その中で不自然に思えない程度に変化を付けてドアの隙間からウィルの寝室に入る空気の流れに乗れるルートを見つけた。
(従者には申し訳無いけど、性能評価は私クラスの侵入者が相手ではセキュリティーはまだ不十分だと言うしかないわ。今回の事を教訓にして貰う為にまた主達の乱交の様子を写し絵に描かせて貰うわ)
ファーナはウィルの寝室に入ると、早速趣味の出歯亀を始めた。ベッドの上にはウィルとアリアの2人しか居らずアリアが夢中になってウィルの上で快楽を貪っている。
(アリアさん、あなたの望み通り直接見に来ましたよ~♪覗かれているのに全く気付いていないから、初めて覗かせて貰った時よりも随分と積極的ね)
もう少し近くから見ようと近づこうとした時、アリアがうわ言の様に言葉を発した。
「あ、魔王様♪写し絵の題材としてこの位が丁度良いですか?」
(え!?)
ファーナは予想外の展開に一瞬動きが止まった。
「今だリーン、レーメル!」
「「そ~れ!!」」
突然真横にリーンとレーメルが沸くとファーナは大きな虫取り網の様な物を被せられた。頭だけ網から出ているが身体を思う様に動かせない。
「魔王様・・・先程は私を退屈しのぎの遊び相手に選んで頂き真に有難う御座いました。御礼と言っては何ですがこれから少しの間私のモグラ叩きにお付き合い下さい」
リーンが両手でハリセンを握る、ファーナは額から冷や汗が流れた。
「あのリーンさん?遊び相手にした事は謝りますので、この網から出して頂けませんか?」
「問答無用~!!」
結局、ファーナはリーンが満足して解放するまで身動き出来ないままハリセンで叩かれ続けた。ようやく解放されたファーナは相変わらずのアリアの下に居るウィルに質問を投げかける。
「どうしてあなたの従者には侵入を気付かれていないのに、あなた達にはそれが分かったの!?」
「あ~その事?どうせ、帰ったと見せかけてまた来るだろうと思ったからさ先に細工をさせて貰ってた」
「細工?」
ウィルは枕元からMAPを取り出す、するとそこに幾つかの点の横に緑の点が1つ浮かんでいた。
「新しいスキルでマーキングってのを創った、これを使えば魔力や他の物に身体を変化させていても場所を特定出来る。そしてさっきの身動き出来ない網とリーン達が身を隠していた布は出歯亀撃退お仕置きセットと言う名前で出歯亀目的の相手には絶対に気付かれない布と逃げ出したくてもお仕置きが済むまで身動きが取れなくなる網がセットになっている」
そう言いながら、いつの間にかファーナの横に立っているウィルは呆気に取られていたファーナに再び網を被せるとベッドの上に放り投げた。
「きゃっ!?」
ファーナは慌てて逃げようとするが、身体が思う様に動かなかった。
「ちょっと!さっきのでお仕置きは終わったんじゃないの!?」
「あれはリーンのお仕置きであって俺がしたお仕置きじゃないからね」
周りを見ると、リーン・レーメル・アリアの3人が椅子とスケッチブックを用意してよく見える場所を選び始めている・・・まさか!?
「俺からのお仕置きとして、今度は自分がお仕置きされている様子を近くから覗かれながら写し絵にされて各国に配られるって物だ。3人の前でどんな痴態を晒すのか期待しているよ」
ゆっくりと近付いて来るウィルと目を輝かせながらスケッチブックにその様子を描こうとしているリーン達、ファーナはこの日の晩初めて退屈しのぎの出歯亀をするのは止めようと思う様になった。
翌朝、リーン達の前で散々痴態を見せる羽目になったファーナをウィルは解放しようとはしなかった。
「これまで何度も多くの国で覗きをしてきたのだから、たった1晩の出来事で許される訳が無い」
再びファーナに圧し掛かるウィルと新しいスケッチブックを何冊も用意するリーン達、更には首に【主を覗き被害に遭わせようとした不届き者】と看板をぶら下げたタツトまでスケッチブックを持たされて加わっていた。
ウィルのお仕置きは3日3晩続き、リーン達が熱心に描いたスケッチブックは幾つも複製されて外遊で訪れる国々に配られる事となる。魔王が(性的な意味で)お仕置きされた事でこれまで抱かれてきた魔王と魔族に対する不満や怒りは幾分解消された。そして魔王の痴態を世界中に広められてしまった魔族は反対に恥ずかしくなってダンジョンにもあまり姿を見せなくなってしまい、魔王はウィル達が別世界に飛ばされるまで魔脈の中から一歩も出ようとはしなかった。
自由に思い描いたスキルを創れるこの作品と違う設定として、自由に思い描いた物を創り出せる主人公の【異世界召喚されたクリエイター(創造魔術師)】を新たに投稿し始めております。こちらの作品ももし宜しかったら試しに読んでみて下さい。
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(あの従者も主を守る為にダンジョンのセキュリティーの脆い部分を私を利用して炙り出そうと考えているみたいだし、しばらくの間良い退屈しのぎが出来そうね)
ファーナはやってきたとタツトに知らせる為に敢えてダンジョンに触れる。すぐに気付いてくれたのか点滅が解除され、いよいよ性能評価の試験が開始された。まずはダンジョン内に取り込まれる魔力と同質に変化させて最初の関門を突破するのだが、今回は難易度が跳ね上がっている。
(やはりこの最初の関門こそが最大のウィークポイントだと分かっているみたいね、不規則に取り込む魔力の波を変えて反応出来なかった物を取り込まない様にしている)
無線の傍受を防ぐ為、周波数を時折変える様にタツトはダンジョンに魔力を取り込む際に不規則にその波を変えていた。これだけでも対策としては有効かもしれないがファーナの評価ではまだ及第点を与える事は出来ない。
(少し残念なのは、取り込む魔力の波を変える事に意識が向くあまり取り込む場所が固定されている点ね。これでは1番遠い所からゆっくりと変えていくだけの時間のゆとりを与えてしまう。まあ、それも私だから鼻歌交じりで行える芸当だけど他の者には難しいか。この点だけ注意しておけば最初の関門でほとんどの侵入者をブロック出来る様になれるわね)
ファーナはタツトの仕掛けた最初の関門を突破してダンジョンの中に侵入を果たした、ここで気を許して実体化してしまうと恐らく何らかの装置が反応する事が伺えた。
(ダンジョンの中でも警報装置を今度は追加した様ね、主の事を余程大切に思っているみたい。ふむふむ・・・なるほど、空気の流れと魔力の流れを常時観測して流れに変化が起きた際に警報が作動する仕組みか。確かに魔力が急に不自然な動き方をするのは変よね)
ウィル達の乱交の様子を出歯亀する為には寝室の中に入り込まないとならないが、ドアを通り抜けようとしたりドアの隙間に向かう空気の流れに乗る為に向きを変えると不自然な流れを生み出してしまう。
(ここは一旦流れに身を任せて様子を伺うとしますか)
朝まで時間はまだ有るのでファーナは無理に移動しようとはせず漂う魔力の流れに任せてウィル達の居住する階を何度か巡回していく。そして、その中で不自然に思えない程度に変化を付けてドアの隙間からウィルの寝室に入る空気の流れに乗れるルートを見つけた。
(従者には申し訳無いけど、性能評価は私クラスの侵入者が相手ではセキュリティーはまだ不十分だと言うしかないわ。今回の事を教訓にして貰う為にまた主達の乱交の様子を写し絵に描かせて貰うわ)
ファーナはウィルの寝室に入ると、早速趣味の出歯亀を始めた。ベッドの上にはウィルとアリアの2人しか居らずアリアが夢中になってウィルの上で快楽を貪っている。
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もう少し近くから見ようと近づこうとした時、アリアがうわ言の様に言葉を発した。
「あ、魔王様♪写し絵の題材としてこの位が丁度良いですか?」
(え!?)
ファーナは予想外の展開に一瞬動きが止まった。
「今だリーン、レーメル!」
「「そ~れ!!」」
突然真横にリーンとレーメルが沸くとファーナは大きな虫取り網の様な物を被せられた。頭だけ網から出ているが身体を思う様に動かせない。
「魔王様・・・先程は私を退屈しのぎの遊び相手に選んで頂き真に有難う御座いました。御礼と言っては何ですがこれから少しの間私のモグラ叩きにお付き合い下さい」
リーンが両手でハリセンを握る、ファーナは額から冷や汗が流れた。
「あのリーンさん?遊び相手にした事は謝りますので、この網から出して頂けませんか?」
「問答無用~!!」
結局、ファーナはリーンが満足して解放するまで身動き出来ないままハリセンで叩かれ続けた。ようやく解放されたファーナは相変わらずのアリアの下に居るウィルに質問を投げかける。
「どうしてあなたの従者には侵入を気付かれていないのに、あなた達にはそれが分かったの!?」
「あ~その事?どうせ、帰ったと見せかけてまた来るだろうと思ったからさ先に細工をさせて貰ってた」
「細工?」
ウィルは枕元からMAPを取り出す、するとそこに幾つかの点の横に緑の点が1つ浮かんでいた。
「新しいスキルでマーキングってのを創った、これを使えば魔力や他の物に身体を変化させていても場所を特定出来る。そしてさっきの身動き出来ない網とリーン達が身を隠していた布は出歯亀撃退お仕置きセットと言う名前で出歯亀目的の相手には絶対に気付かれない布と逃げ出したくてもお仕置きが済むまで身動きが取れなくなる網がセットになっている」
そう言いながら、いつの間にかファーナの横に立っているウィルは呆気に取られていたファーナに再び網を被せるとベッドの上に放り投げた。
「きゃっ!?」
ファーナは慌てて逃げようとするが、身体が思う様に動かなかった。
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「あれはリーンのお仕置きであって俺がしたお仕置きじゃないからね」
周りを見ると、リーン・レーメル・アリアの3人が椅子とスケッチブックを用意してよく見える場所を選び始めている・・・まさか!?
「俺からのお仕置きとして、今度は自分がお仕置きされている様子を近くから覗かれながら写し絵にされて各国に配られるって物だ。3人の前でどんな痴態を晒すのか期待しているよ」
ゆっくりと近付いて来るウィルと目を輝かせながらスケッチブックにその様子を描こうとしているリーン達、ファーナはこの日の晩初めて退屈しのぎの出歯亀をするのは止めようと思う様になった。
翌朝、リーン達の前で散々痴態を見せる羽目になったファーナをウィルは解放しようとはしなかった。
「これまで何度も多くの国で覗きをしてきたのだから、たった1晩の出来事で許される訳が無い」
再びファーナに圧し掛かるウィルと新しいスケッチブックを何冊も用意するリーン達、更には首に【主を覗き被害に遭わせようとした不届き者】と看板をぶら下げたタツトまでスケッチブックを持たされて加わっていた。
ウィルのお仕置きは3日3晩続き、リーン達が熱心に描いたスケッチブックは幾つも複製されて外遊で訪れる国々に配られる事となる。魔王が(性的な意味で)お仕置きされた事でこれまで抱かれてきた魔王と魔族に対する不満や怒りは幾分解消された。そして魔王の痴態を世界中に広められてしまった魔族は反対に恥ずかしくなってダンジョンにもあまり姿を見せなくなってしまい、魔王はウィル達が別世界に飛ばされるまで魔脈の中から一歩も出ようとはしなかった。
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