壺の中にはご馳走を

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忌み歌

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「それで友達は女の子と~。~~~~。でも僕が狙ってた女の子で~。~~~~」

 真也は先日キャンプに行った時の思い出を語っている。

 茉美は辟易していた。

「あぁ! もういい! 結局お前がグズだから、何もできなかっただけじゃないか!!」


 茉美の猛抗議を受け流し、真也による負け試合の物語がつらつらと紡がれていく。

 この地獄のような時間を終わらせたのは、西川勇人だった。


 来客だと分かった途端に、背筋をしゃんとする真也。

 片や茉美はぐったりとした表情だ。

「あの~今、大丈夫ですか?」

「いらっしゃいませ! 今お茶を用意しますね! どうぞこちらのお席でお待ちください!!」


 コーラとバニラアイスの組み合わせは、西川勇人のど真ん中を打ち抜いた。

「美味しかったです! こんな楽しい気分でするのもあれなんですけど、この間、キャンプに行った時の話をさせてください。


 サークルの友達6人で、夏の思い出作りでもしようってことなり、1泊だけの旅行を敢行した。

 男3、女3。
 
 男は俺と高橋、太田、女の子は奈々と愛理ちゃん、香澄ちゃん。


 奈々は俺の彼女で、高橋と愛理ちゃんが付き合ってる。

 今回の裏テーマは、太田と香澄ちゃんをくっつけること。


 日中はバーベキューとかで、2人の距離が近くなるように色々と頑張った。

 で、夜は女の子もいることだし、快適なコテージを予約してた。

 事前に買い込んだ酒を飲みまくって、身内ネタでゴリ押す、みたいな最高に青春って感じだった。


 友達の中で一番空気の読める高橋が

『太田と香澄ちゃん、2人っきりにさせてやろうぜ』

 って言ったから、

『酒とつまみが足りないから、コンビニ行ってくるわ~』

 ってそれぞれ彼女をコテージから連れ出した。


『どうする? コンビニ遠いけど?』

『行く必要ないだろ。俺たちもう飲まないし』

 俺と高橋は近くを散歩することにした。

 もちろん、お互い彼女がいるから、カップル同士別行動で。


 キャンプ場は結構人気があるところだったから、夜でもワイワイ騒いでた。

 別グループの明かりとか街灯で、散歩する分には一人でも心配ないくらいだった。


 でもさ、やっぱりそういう雰囲気の時に、ただ歩くってのはないだろ?

 酔っ払って気分良くなってるし、奈々も普段より開放的だし。

 だから人気の少ない薄暗い場所に誘ったんだよ」
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