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プロローグ
遅い朝食を終えると、今日も日課のゾンビゲービをする。
テレビ画面に向かってコントローラを握り、ひたすらボタンを連打、連打。
ゾンビを撃って撃って撃ちまくる。
わたしの一番の趣味はこうしてゾンビゲーでゾンビを撃ち殺すこと。
「ふーっ」
そうしていい加減、周回プレイに飽きたところで、可愛い義弟の顔が見たくなる。
「映」
いつものようにノックなしで隣室の扉を開くと、半分カーテンが閉じた薄暗い室内には、カタカタとキーボードの打刻音が響いていた。
机に近寄り、ディスプレイの光を映す眼鏡と、ピアニストのように滑らかな動きでキーボードを打つ長い指を見下ろす。
わたしはこの二歳下の義弟の見た目が大好きだ。
具体的に言うとサラサラの黒髪や、女みたいに白くて綺麗な顔と手が物凄く好み。
「またゲーム作っているの?」
「うん、新作」
「今度はどんなの?」
「晶が大好きなホラーアクションアドベンチャーゲームだよ」
さらに言うなら彼の性格、内向的でよそでは無口なのに、わたしの前だけでは饒舌になるところも大好きだった。
「へぇー、できたらやらせてね」
わたしがそう言うと、映は急に手を止め、いつになく真剣な顔をこちらに向けてくる。
「もちろんだよ……晶のためだけに作っているんだから」
「え?」
わたしのためだけに?
その『愛』を感じさせる言葉に、思わずわたしの胸がきゅんとなる。
生まれつき我ながら人や物への愛着が薄く、病的に飽きっぽいわたしは、趣味や彼氏の入れ替わりが激しい。
変わらず好きなのはゾンビゲームと、この4年前に父が再婚してできた義弟だけだった。
つまり映はわたしにとって、恋人なんかよりよほど大切な存在。
「ねぇ、晶、もしもこのゲームが完成したら……」
だからそんな、まるで告白の前フリのような台詞を言われると、たまらなく恐くなってしまう――
万が一にも失いたくない相手だから。
「ああっ!」
「……!? どうしたの? 晶」
突然、大声をあげたわたしを映が驚きの表情で見る。
「今日、デートの約束していたんだった!」
「えっ……? 彼氏と別れたばかりじゃなかった?」
「新しい彼氏ができたの! そろそろ待ち合わせ場所に行かなくちゃ」
慌てたふためいた演技をして部屋から逃走すると、嘘の口実だとバレないように自室に寄って荷物を取り、玄関扉に直行して外に飛び出す。
胸が異様にどぎまぎとして、頭の中は映のことでいっぱいだった――
「やあ、晶!」
おかげで門をくぐったところで、電柱の陰からナイフを手にしたストーカー化した元彼が現れたとき、とっさの判断を誤ってしまう。
「ーーっ!?」
シュッと繰り出されたナイフをバックステップで避けた拍子に、なんと路地の中央に踊り出てしまったのだ。
キキーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!
直後、耳をつんざくような甲高いブレーキ音が響き――視界が真っ赤に染まってから、暗転した――
遅い朝食を終えると、今日も日課のゾンビの射殺をする。
二階の窓から外に向かってショットガンを構え、ひたすら狙いを定めて、撃つ、撃つ。
ゾンビを倒して倒して倒しまくる。
そうして撃ち殺すのに飽きたところで、たまに誰かとコミュニケーションを取りたくなるけれど――唯一の家族の父はもう半月ほど家に帰ってこない。
無意識に廊下へ出て隣室の扉を開けると、そこは物置になっていた。
あれ? 用事もないのに、どうしてこの部屋に来たんだっけ……?
不思議に思いながらも階下へ降り、残りわずかな食料をナップザックに詰めこむ。
世界中がゾンビによってパニックになってから早くも二週間。食料が底をつくまえに家を脱出しなければいけない。
バリーーーン!
ついに一階のベランダの窓がゾンビに割られるのをきっかけに、わたしは荷物と銃を抱えて玄関扉から飛びだす。
すると門をくぐった電柱の陰にスタンばっていたゾンビ化した元彼が、いきなり咆哮をあげて襲いかかってきた。
「グウォオオオオオオ!」
わたしは反射的に銃を構え、頭を撃ち抜く。
ズガァーーーーーーン。
――と、銃声とともに元彼の頭が弾けるのを目にした刹那――わたしは激しく脳が揺さぶられるような感覚に襲われ――頭を抱えて大きくよろめき、呆然と周りを見回した――
「あ……ここは……っ」
蘇ったのはゾンビのいない世界の記憶と、ナイフを避けた直後のブレーキ音。
手にしている銃はわたしがかつてのゲーム内で好んで使っていたものだった。
あ、これゲームの世界だ。
そのとき確信した。
見た目は現実世界とそっくりであっても、この世界には『致命的』な違和感がある。
たとえば現代日本でありながら銃社会で、傷薬を飲むと一瞬で怪我が治り、ゾンビが表を徘徊している。
でもそれらは非現実さはすべて「ゲームだから」という簡単な一言で片づく。
分からないのは、なぜ自分がこの世界にいるのかということ。
そして悲しいのは、この世界では父が再婚しておらず、最愛の義弟がいないことだ。
大好きだった真っ白な美しい指を思い出し、かなり胸が切なくなる。
しかし、そんな疑問や感傷に浸っている間もなく、ゾンビ化した近所の人達がぞくぞくと襲いかかってきた。
わたしはショットガンを構え、近くにいる順から彼らの頭を吹き飛ばし、住宅街の道を走り始めた。
すると自宅を出てほどなく、この世界で唯一の家族と再会する。
「こんな近くにいたんだ」
ゾンビ化した父は、家まであと500mの地点をさまよっていた。
変わり果てた姿を目にしたわたしの胸に、生前の父との思い出が蘇る。
母が家を出て行ってから、父は働きながらもすべての家事をこなしくれていた。
休日も掃除や洗濯に追われる父を尻目に、ゲーム三昧だったわたしは、我ながらなんて思いやりのない娘だっただろう。
こうなってしまっては、わたしが父にできる恩返しはもう一つしかない――
と、銃口を向けたものの、手が震えてなかなか狙いが定まらなかった。
濁った瞳をこちらに向けてかつて父だったものが近づいてくる。
「……父さん、今までありがとう……さようなら」
確実に仕留めるために瞳をしっかりと開き、歯を食いしばって引き金を引く。
ゾンビを殺すことに対して初めて胸に痛みが起こった。
父の頭が吹き飛ぶのと同時に走りだしながら、胸が押しつぶされそうな悲しみと孤独感にさいなまれる。
無性に誰でもいいからゾンビになっていない人と出会いたかった。
わたしは夢中で銃を連射しながら、自分以外の生きている人間を求めて、走って、走り続けた――
テレビ画面に向かってコントローラを握り、ひたすらボタンを連打、連打。
ゾンビを撃って撃って撃ちまくる。
わたしの一番の趣味はこうしてゾンビゲーでゾンビを撃ち殺すこと。
「ふーっ」
そうしていい加減、周回プレイに飽きたところで、可愛い義弟の顔が見たくなる。
「映」
いつものようにノックなしで隣室の扉を開くと、半分カーテンが閉じた薄暗い室内には、カタカタとキーボードの打刻音が響いていた。
机に近寄り、ディスプレイの光を映す眼鏡と、ピアニストのように滑らかな動きでキーボードを打つ長い指を見下ろす。
わたしはこの二歳下の義弟の見た目が大好きだ。
具体的に言うとサラサラの黒髪や、女みたいに白くて綺麗な顔と手が物凄く好み。
「またゲーム作っているの?」
「うん、新作」
「今度はどんなの?」
「晶が大好きなホラーアクションアドベンチャーゲームだよ」
さらに言うなら彼の性格、内向的でよそでは無口なのに、わたしの前だけでは饒舌になるところも大好きだった。
「へぇー、できたらやらせてね」
わたしがそう言うと、映は急に手を止め、いつになく真剣な顔をこちらに向けてくる。
「もちろんだよ……晶のためだけに作っているんだから」
「え?」
わたしのためだけに?
その『愛』を感じさせる言葉に、思わずわたしの胸がきゅんとなる。
生まれつき我ながら人や物への愛着が薄く、病的に飽きっぽいわたしは、趣味や彼氏の入れ替わりが激しい。
変わらず好きなのはゾンビゲームと、この4年前に父が再婚してできた義弟だけだった。
つまり映はわたしにとって、恋人なんかよりよほど大切な存在。
「ねぇ、晶、もしもこのゲームが完成したら……」
だからそんな、まるで告白の前フリのような台詞を言われると、たまらなく恐くなってしまう――
万が一にも失いたくない相手だから。
「ああっ!」
「……!? どうしたの? 晶」
突然、大声をあげたわたしを映が驚きの表情で見る。
「今日、デートの約束していたんだった!」
「えっ……? 彼氏と別れたばかりじゃなかった?」
「新しい彼氏ができたの! そろそろ待ち合わせ場所に行かなくちゃ」
慌てたふためいた演技をして部屋から逃走すると、嘘の口実だとバレないように自室に寄って荷物を取り、玄関扉に直行して外に飛び出す。
胸が異様にどぎまぎとして、頭の中は映のことでいっぱいだった――
「やあ、晶!」
おかげで門をくぐったところで、電柱の陰からナイフを手にしたストーカー化した元彼が現れたとき、とっさの判断を誤ってしまう。
「ーーっ!?」
シュッと繰り出されたナイフをバックステップで避けた拍子に、なんと路地の中央に踊り出てしまったのだ。
キキーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!
直後、耳をつんざくような甲高いブレーキ音が響き――視界が真っ赤に染まってから、暗転した――
遅い朝食を終えると、今日も日課のゾンビの射殺をする。
二階の窓から外に向かってショットガンを構え、ひたすら狙いを定めて、撃つ、撃つ。
ゾンビを倒して倒して倒しまくる。
そうして撃ち殺すのに飽きたところで、たまに誰かとコミュニケーションを取りたくなるけれど――唯一の家族の父はもう半月ほど家に帰ってこない。
無意識に廊下へ出て隣室の扉を開けると、そこは物置になっていた。
あれ? 用事もないのに、どうしてこの部屋に来たんだっけ……?
不思議に思いながらも階下へ降り、残りわずかな食料をナップザックに詰めこむ。
世界中がゾンビによってパニックになってから早くも二週間。食料が底をつくまえに家を脱出しなければいけない。
バリーーーン!
ついに一階のベランダの窓がゾンビに割られるのをきっかけに、わたしは荷物と銃を抱えて玄関扉から飛びだす。
すると門をくぐった電柱の陰にスタンばっていたゾンビ化した元彼が、いきなり咆哮をあげて襲いかかってきた。
「グウォオオオオオオ!」
わたしは反射的に銃を構え、頭を撃ち抜く。
ズガァーーーーーーン。
――と、銃声とともに元彼の頭が弾けるのを目にした刹那――わたしは激しく脳が揺さぶられるような感覚に襲われ――頭を抱えて大きくよろめき、呆然と周りを見回した――
「あ……ここは……っ」
蘇ったのはゾンビのいない世界の記憶と、ナイフを避けた直後のブレーキ音。
手にしている銃はわたしがかつてのゲーム内で好んで使っていたものだった。
あ、これゲームの世界だ。
そのとき確信した。
見た目は現実世界とそっくりであっても、この世界には『致命的』な違和感がある。
たとえば現代日本でありながら銃社会で、傷薬を飲むと一瞬で怪我が治り、ゾンビが表を徘徊している。
でもそれらは非現実さはすべて「ゲームだから」という簡単な一言で片づく。
分からないのは、なぜ自分がこの世界にいるのかということ。
そして悲しいのは、この世界では父が再婚しておらず、最愛の義弟がいないことだ。
大好きだった真っ白な美しい指を思い出し、かなり胸が切なくなる。
しかし、そんな疑問や感傷に浸っている間もなく、ゾンビ化した近所の人達がぞくぞくと襲いかかってきた。
わたしはショットガンを構え、近くにいる順から彼らの頭を吹き飛ばし、住宅街の道を走り始めた。
すると自宅を出てほどなく、この世界で唯一の家族と再会する。
「こんな近くにいたんだ」
ゾンビ化した父は、家まであと500mの地点をさまよっていた。
変わり果てた姿を目にしたわたしの胸に、生前の父との思い出が蘇る。
母が家を出て行ってから、父は働きながらもすべての家事をこなしくれていた。
休日も掃除や洗濯に追われる父を尻目に、ゲーム三昧だったわたしは、我ながらなんて思いやりのない娘だっただろう。
こうなってしまっては、わたしが父にできる恩返しはもう一つしかない――
と、銃口を向けたものの、手が震えてなかなか狙いが定まらなかった。
濁った瞳をこちらに向けてかつて父だったものが近づいてくる。
「……父さん、今までありがとう……さようなら」
確実に仕留めるために瞳をしっかりと開き、歯を食いしばって引き金を引く。
ゾンビを殺すことに対して初めて胸に痛みが起こった。
父の頭が吹き飛ぶのと同時に走りだしながら、胸が押しつぶされそうな悲しみと孤独感にさいなまれる。
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