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第1部 すべては経験
第11話-1 いざ出陣!/Sortie!
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ついにポイズン・リザードに挑む日がきた。各人しっかりと毒よけのアイテムを装備し、武器防具を身に着け、荷物に余裕のある者は回復薬などをバッグなどに入れる。そして、覚悟と勇気を胸に秘め、ダンジョンへと足を踏み入れる。
ところで、ポイズン・リザードとはどのような生き物なのだろうか? それを簡単に説明するならこうなる。
その姿はまるで、小型の肉食恐竜である。よく知られている恐竜の中では、ヴェロキラプトルに近いだろうか。体の後ろにある二本の足で直立して歩行し、高さは2メートルを超える。体は固いウロコに覆われており、やわな物理攻撃は通じない。
以前にカールが述べた通り、爪や牙には毒があり、戦いではこれが最大限に活用される。ターゲットに毒を与えてから放たれるポイズン・ショックの魔法は強烈な破壊力を持ち、まともにくらえば格上のモンスターですら倒れるほどである。
また、口から吐き出される毒のブレスも危険極まりない。少し吸いこんだだけでも体に毒が回り、目まいや吐き気などを引き起こす。過去、多くの冒険者たちが、この凶悪なブレスによって殺されてきた。このブレスを攻略しない限り、リザードに勝つことはできないだろう。
さて、話を元に戻して。今、ここはダンジョンの中、地下三階。幸い雑魚敵など出会わなかった彼らは、ほとんど消耗しないまま、この階にたどり着くことができた。後はリザードを見つけるだけである。薄い暗闇の中、地図を頼りに道を進み、獲物を探す一行。しかし、なかなか見つからない。
レーヴが文句を言いだす。
「ねぇねぇ、まだ見つかんないの?」
例によってリッチーが返す。
「なんだよ、もう疲れたのか?」
「だって、ずっと歩きっぱなしだよ? あたしらは装備が軽いからいいけどさ、ギンやカールさんなんて鎧に剣、重いものばっかりだよ? 二人とも大丈夫?」
ギンの返事。
「まだ平気だけど、念のため、少し休もうか。カールさんは?」
「みんなが休むのなら、私もそうするよ」
全員が休憩に同意し、その場で腰を下ろす。しばらくして、ギンが口を開く。
「ねぇ、もう一度、作戦を復習しておこうよ。まず、俺とカールさんが前衛だ。二人でリザードの足止めをする」
カールが話を引き継ぐ。
「リッチーくんはクロス・ボウで奴の腹を狙う。うまく当てればそれなりのダメージになる」
リッチーの質問。
「弓矢なんかで大丈夫かねぇ、本当……」
「まぁ、運次第というところはあるよ。あの固いウロコを貫通できるかどうか、試してみないと分からない部分があるからね」
「目を撃ち抜ければ楽なんだがな」
「奴はなかなか素早い、そう簡単には的を絞らせてくれないよ」
「分かってますよ、そりゃあ。とにかく、俺は援護射撃だ。で、レーヴたちは?」
冒険者向けの野暮な革袋型水筒から水を飲んでいたレーヴ、慌てて返事をする。
「大丈夫大丈夫、ちゃんと分かってるって。あたしはアイス・ダガー(ice dagger, 氷の短剣)の魔法で攻める。で、キャンディスは回復」
キャンディスがその話に少し付け足す。
「もちろん回復もしますが、他にもいろいろ、補助的な魔法でみなさんを助ける。これで大丈夫ですよね、ギンさん?」
「あぁ、OKだ。リザードを仕留めれば、晴れて冒険者レベル3の認定書だ。みんな、頑張ろうぜ」
全員が気合の入った声を上げる。その後、またギンたちは出発した。
それからまた1時間ほどが経過した。残念ながら、まだリザードは見つかっていない。リッチーが愚痴る。
「はぁ……。今日はダメかもしれねぇな……」
誰もその言葉に返事をしない。リッチーもすぐに黙る。ダンジョン独特の緊張感や探索の疲労が全員を消耗させている。無駄口を叩けば叩くほど、よけいに疲れるのだ。必要な時以外は黙っているに限る。
やがてギンたちはある大きな扉の前に到着する。扉のそばのギンが言う。
「……開けるよ……」
誰も異論を唱えない。問いかけに対して沈黙で答えるのは、肯定することと同じである。ギギィッ……。きしむ音を立てながら扉が開く。
扉の中へ、ギンたちは足を踏み入れる。そこは大きな部屋になっていて、奥の壁には、通路へ続く穴が開いている。空中には殺しのにおいが漂っていて、どことなく不穏な雰囲気があたりに満ちている。誰かがゴクリと唾を飲み込む……。
「グルル……」
部屋の奥、そこにいる何かがうなり声を上げる。リッチーの優れた視力がそれを捉える。彼は言う。
「Bingo, 見つけたぜ……。ポイズン・リザードだ……」
ところで、ポイズン・リザードとはどのような生き物なのだろうか? それを簡単に説明するならこうなる。
その姿はまるで、小型の肉食恐竜である。よく知られている恐竜の中では、ヴェロキラプトルに近いだろうか。体の後ろにある二本の足で直立して歩行し、高さは2メートルを超える。体は固いウロコに覆われており、やわな物理攻撃は通じない。
以前にカールが述べた通り、爪や牙には毒があり、戦いではこれが最大限に活用される。ターゲットに毒を与えてから放たれるポイズン・ショックの魔法は強烈な破壊力を持ち、まともにくらえば格上のモンスターですら倒れるほどである。
また、口から吐き出される毒のブレスも危険極まりない。少し吸いこんだだけでも体に毒が回り、目まいや吐き気などを引き起こす。過去、多くの冒険者たちが、この凶悪なブレスによって殺されてきた。このブレスを攻略しない限り、リザードに勝つことはできないだろう。
さて、話を元に戻して。今、ここはダンジョンの中、地下三階。幸い雑魚敵など出会わなかった彼らは、ほとんど消耗しないまま、この階にたどり着くことができた。後はリザードを見つけるだけである。薄い暗闇の中、地図を頼りに道を進み、獲物を探す一行。しかし、なかなか見つからない。
レーヴが文句を言いだす。
「ねぇねぇ、まだ見つかんないの?」
例によってリッチーが返す。
「なんだよ、もう疲れたのか?」
「だって、ずっと歩きっぱなしだよ? あたしらは装備が軽いからいいけどさ、ギンやカールさんなんて鎧に剣、重いものばっかりだよ? 二人とも大丈夫?」
ギンの返事。
「まだ平気だけど、念のため、少し休もうか。カールさんは?」
「みんなが休むのなら、私もそうするよ」
全員が休憩に同意し、その場で腰を下ろす。しばらくして、ギンが口を開く。
「ねぇ、もう一度、作戦を復習しておこうよ。まず、俺とカールさんが前衛だ。二人でリザードの足止めをする」
カールが話を引き継ぐ。
「リッチーくんはクロス・ボウで奴の腹を狙う。うまく当てればそれなりのダメージになる」
リッチーの質問。
「弓矢なんかで大丈夫かねぇ、本当……」
「まぁ、運次第というところはあるよ。あの固いウロコを貫通できるかどうか、試してみないと分からない部分があるからね」
「目を撃ち抜ければ楽なんだがな」
「奴はなかなか素早い、そう簡単には的を絞らせてくれないよ」
「分かってますよ、そりゃあ。とにかく、俺は援護射撃だ。で、レーヴたちは?」
冒険者向けの野暮な革袋型水筒から水を飲んでいたレーヴ、慌てて返事をする。
「大丈夫大丈夫、ちゃんと分かってるって。あたしはアイス・ダガー(ice dagger, 氷の短剣)の魔法で攻める。で、キャンディスは回復」
キャンディスがその話に少し付け足す。
「もちろん回復もしますが、他にもいろいろ、補助的な魔法でみなさんを助ける。これで大丈夫ですよね、ギンさん?」
「あぁ、OKだ。リザードを仕留めれば、晴れて冒険者レベル3の認定書だ。みんな、頑張ろうぜ」
全員が気合の入った声を上げる。その後、またギンたちは出発した。
それからまた1時間ほどが経過した。残念ながら、まだリザードは見つかっていない。リッチーが愚痴る。
「はぁ……。今日はダメかもしれねぇな……」
誰もその言葉に返事をしない。リッチーもすぐに黙る。ダンジョン独特の緊張感や探索の疲労が全員を消耗させている。無駄口を叩けば叩くほど、よけいに疲れるのだ。必要な時以外は黙っているに限る。
やがてギンたちはある大きな扉の前に到着する。扉のそばのギンが言う。
「……開けるよ……」
誰も異論を唱えない。問いかけに対して沈黙で答えるのは、肯定することと同じである。ギギィッ……。きしむ音を立てながら扉が開く。
扉の中へ、ギンたちは足を踏み入れる。そこは大きな部屋になっていて、奥の壁には、通路へ続く穴が開いている。空中には殺しのにおいが漂っていて、どことなく不穏な雰囲気があたりに満ちている。誰かがゴクリと唾を飲み込む……。
「グルル……」
部屋の奥、そこにいる何かがうなり声を上げる。リッチーの優れた視力がそれを捉える。彼は言う。
「Bingo, 見つけたぜ……。ポイズン・リザードだ……」
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