仁義なきウノ! -Don't mess with me-

夏野かろ

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第3章 乱戦乱舞!

激闘の第3ラウンド

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 第2ラウンドが終わった後、すぐに第3ラウンドが始められた。ゲームは進む、次々にカードが捨てられ、山札から引かれ、場が煮詰まっていく。現在、俺の手札は以下の4枚。赤の0、赤の7、緑の1、緑の3。他の連中だが、まずいことに、香の奴が残り2枚になっている。ゲンキ4枚、麻里先輩3枚、会長5枚。場が通常の時計回りであることを考えると、香の妨害をするのは俺ってことになる。

(そうは言ってもさ……)

 俺は手札をながめる。悲しいかな、さっき話したとおり、数札ばかりだ。ドロ2だのスキップだの、気の利いたカードなんてない。

(そうだ、山札から何か引いて……)

 いやいや、何を考えてるんだ、俺! しっかりしろ、ここで余計なことしてる暇はない、一直線に上がりへ向かわなきゃ!
 俺はゲンキの様子を観察する。今の番は奴だが、ここで何を捨てるか、それでこのラウンドの大勢が決まる。何かいいカードを出してくれるとありがたいんが……。
 ゲンキはついにカードを捨てる。

「麻里先輩、すみません。赤のドロ2です」

 先輩、不満そうに「もう……」と言いながらカード2枚を引く。これで彼女の手札は合計5枚、当分は上がれないだろう。まぁ、悪くない展開だ。続いての会長、捨てるカードは?

「はい、赤の2」

 うーん、平凡。続いて俺の番、赤の7を捨てる。これで俺の手札の合計は4点、0のカードがあるおかげで、手札3枚にもかかわらず点が低い。0はありがたい、ワイルド50点なんかと比べて格段に危険度が低いってのがいい。

(いよいよ香の番か……)

 ここで香が手札を捨ててウノを宣言すると、非常にヤバい。くっ、どうなる?

「あとちょっとでウノなのに……」

 そうぼやき、香は山札から1枚引く。そしてそれ……赤の5を捨てる。引いたカードを出せない展開がベストだったが、まぁいいか、これでも。
 次のゲンキ、ため息しながら山札から1枚引いて、それを捨てる。

(赤のスキップ!)

 麻里先輩、2巡連続でとばされる。おぉ、なんかいい感じだぞ? やっかい極まりない先輩がほとんど封殺されている。しかも場札が赤になった、このまま場が回れば、次の俺の番で赤の0を捨てて残り2枚、上がりが見えてくる。よしよし。
 番が会長に移る、捨て札は……。

「よし来たぁ、緑のスキップ!」

 Shoot,  俺が飛ばされて香の番になる。そして香は捨てられない、山札から引いて捨てる。

「やった、ワイルド! 色は青!」

 えぇっ、ここでそれを引くのか! だが、悪いことばかりでもない。俺は頭を働かせる。

(最初、場の色が赤だった時、香は手札を出せなかった。ということは、奴の手札に赤はない。今の緑にも出せなかったから、もちろん緑もない。そして、ワイルドで青を指定したってことは、たぶん奴の手札……青が2枚か、あるいは、青1枚と黄色1枚。このどちらかだ。ドロ4隠し持ちはないはず、香にそんな度胸はないんだから)

 香は気づいてないんだろうけど、彼女の手札はもうバレバレだ。おそらく、麻里先輩とフラニー会長も手札を見破ってるだろう。俺、先輩、会長、三人で妨害すればどうにかなるんじゃないか?
 まったく、これだからこいつは困るんだよなぁ。手札を出せる時にわざと出さず山札から引くとか、そういう手のこんだことが出来ないからこうなっちまう。素直すぎるんだよ、やることが。まぁでも、俺はお前のそういうとこ、嫌いじゃないけどな。嫌いじゃないから、こうして長いこと幼馴染やってるわけだし。

 無駄話はこれぐらいにして、話をウノ勝負に戻そう。番はゲンキ、彼は手札を出さずに山札から引く。それを捨てる、青の9。よしよし、流れとしては悪くない。
 俺の手札はきっと誰にもバレてない。なにせ、俺がやったのは赤の7を捨てたことだけ。手札を出さずに山札を引くとか、そういう行動……誰かに推理の材料を与えるようなことをしていない。

(俺は手札3枚で、香の2枚に比べると見劣りする。それは認めるぜ。でもな、手札がバレてるお前と違って、俺はまだバレてない。このアドバンテージは大きい……)



 このチャンス、何としてでも活かしたい!
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