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第一章
買い物
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時間は午前9時半になっていた。
コーヒー飲みながらスマホなんて触っていると、あっと言う間に時間が過ぎて行く。
みいはショルダーバッグをかけると、さらにリュックサックを背負う。
今日は本格的な買い出しではないから、ショッピングカートを転がして行く事もないだろう。
玄関から外に出ると、ひんやりした空気がみいを包み込む。
室内とは違った、流れる風もある。
出不精でなかなか出掛けられないみいだが、ひとたび外に出てみると意外と気分転換になるものだ。
「よし、行くか」
アパートの鍵をし、みいは階段を下りていった。
*****
「くさっ」
開口一番ついて出た言葉はそれだった。
外の風は気持ちよくて、室内にいたらわからない爽快感があった。
しかし、何故かこの付近一帯はとてもドブ臭い。
相方が前、下水処理がなってないんだろうねと言っていたが、きっとそうなのだろう。
風向き次第でほんとうに息が出来ないくらい臭いのだ。
「うっぷ」
みいは口呼吸に切り替え、そそくさとスーパーへと向かう。
スーパーは徒歩で行ける距離なので、買い物はとても助かるのだが、なにせ一人での買い物。
大量に買い込んだ日は、その帰り道がとてもしんどくなってしまう。
「微妙に傾斜してるしね」
行きは緩く長い下り。帰りは緩く長い上り。もちろん大量の荷物も追加でだ。
スーパーまで近いが、こんな時は本当に車が欲しくなる。
みいは下り坂をのんびり歩きながら、車道の交通量の多さに改めて驚いた。
実家のほうとは比べ物にならないくらいの賑わいだが、そのぶん横断歩道を渡る時は緊張してしまう。
青信号になると早足で横断歩道を渡り終えると、もう少しでスーパーだ。
そそくさとスーパーの敷地内に入り、スマホの買い物メモを確認する。
「えっと、肉も必要だよね。あとはー……」
そう口にして思い出した。相方が味噌汁とか言ってたぞ。
「しょうがねぇ、豆腐とネギとあげも買ってくか」
買い物メモに豆腐、ネギ、油揚げと入力し、スーパーへと向かう。
「あ、百均あいてるか」
時間は午前10時。
みいは吸い込まれるように百均へと入る。
正直百均しか楽しみが無いので、ここは何も思い浮かばなくても行くしかない。
ここは、みいにとって小さなストレス発散の場。大事な場所だ。
百均の生地売り場で見つけた、可愛い柄の生地をいくつか選び、それに合う白い糸もガゴに入れる。
総額五百円もしないのだが、食材以外の自分だけの買い物ってだけで気分が違う気がする。
買った生地達を大事にカバンにしまうと、軽い足取りでスーパーへと向かった。
*****
「いらっしゃいませー」
スーパーは、平日の朝だと言うのに活気があった。
年齢層は、どちらかと言うと年配が多いように見受けられる店内を、みいはカートをおしながら進んで行った。
野菜をいくつか、あと冷凍エビフライ、肉、味噌、豆腐、カレーのルー、ハヤシライスのルー、インスタントコーヒー、コーヒーミルク、砂糖、相方お気に入りの納豆、キムチ、油揚げ。
あとこっそりおやつの駄菓子を一つ二つ。
「あとはー……あ、そうだっ」
そこで大事なものを思い出す。これを買いに来たのに今の今まで失念していた。
みいは台所用品のコーナーへ行くと、お徳用のゴム手袋を手に取る。
「よし、これでささくれ対策万全だ」
コーヒー飲みながらスマホなんて触っていると、あっと言う間に時間が過ぎて行く。
みいはショルダーバッグをかけると、さらにリュックサックを背負う。
今日は本格的な買い出しではないから、ショッピングカートを転がして行く事もないだろう。
玄関から外に出ると、ひんやりした空気がみいを包み込む。
室内とは違った、流れる風もある。
出不精でなかなか出掛けられないみいだが、ひとたび外に出てみると意外と気分転換になるものだ。
「よし、行くか」
アパートの鍵をし、みいは階段を下りていった。
*****
「くさっ」
開口一番ついて出た言葉はそれだった。
外の風は気持ちよくて、室内にいたらわからない爽快感があった。
しかし、何故かこの付近一帯はとてもドブ臭い。
相方が前、下水処理がなってないんだろうねと言っていたが、きっとそうなのだろう。
風向き次第でほんとうに息が出来ないくらい臭いのだ。
「うっぷ」
みいは口呼吸に切り替え、そそくさとスーパーへと向かう。
スーパーは徒歩で行ける距離なので、買い物はとても助かるのだが、なにせ一人での買い物。
大量に買い込んだ日は、その帰り道がとてもしんどくなってしまう。
「微妙に傾斜してるしね」
行きは緩く長い下り。帰りは緩く長い上り。もちろん大量の荷物も追加でだ。
スーパーまで近いが、こんな時は本当に車が欲しくなる。
みいは下り坂をのんびり歩きながら、車道の交通量の多さに改めて驚いた。
実家のほうとは比べ物にならないくらいの賑わいだが、そのぶん横断歩道を渡る時は緊張してしまう。
青信号になると早足で横断歩道を渡り終えると、もう少しでスーパーだ。
そそくさとスーパーの敷地内に入り、スマホの買い物メモを確認する。
「えっと、肉も必要だよね。あとはー……」
そう口にして思い出した。相方が味噌汁とか言ってたぞ。
「しょうがねぇ、豆腐とネギとあげも買ってくか」
買い物メモに豆腐、ネギ、油揚げと入力し、スーパーへと向かう。
「あ、百均あいてるか」
時間は午前10時。
みいは吸い込まれるように百均へと入る。
正直百均しか楽しみが無いので、ここは何も思い浮かばなくても行くしかない。
ここは、みいにとって小さなストレス発散の場。大事な場所だ。
百均の生地売り場で見つけた、可愛い柄の生地をいくつか選び、それに合う白い糸もガゴに入れる。
総額五百円もしないのだが、食材以外の自分だけの買い物ってだけで気分が違う気がする。
買った生地達を大事にカバンにしまうと、軽い足取りでスーパーへと向かった。
*****
「いらっしゃいませー」
スーパーは、平日の朝だと言うのに活気があった。
年齢層は、どちらかと言うと年配が多いように見受けられる店内を、みいはカートをおしながら進んで行った。
野菜をいくつか、あと冷凍エビフライ、肉、味噌、豆腐、カレーのルー、ハヤシライスのルー、インスタントコーヒー、コーヒーミルク、砂糖、相方お気に入りの納豆、キムチ、油揚げ。
あとこっそりおやつの駄菓子を一つ二つ。
「あとはー……あ、そうだっ」
そこで大事なものを思い出す。これを買いに来たのに今の今まで失念していた。
みいは台所用品のコーナーへ行くと、お徳用のゴム手袋を手に取る。
「よし、これでささくれ対策万全だ」
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